世界17ヵ国の紙が大集合。ストーリーを感じる、美しい“紙と箱”に夢中
イタリア、フランス、フィンランド、インドなど、世界中から選び集めた紙を職人の手でひとつずつ手貼りした、世界初の貼り箱の専門店「BOX&NEEDLE(ボックスアンドニードル)」。京都の老舗紙器メーカーが展開するお店で、素敵な紙や紙箱はもちろん、手作り文具の販売、カフェ、ワークショップとさまざまな楽しみ方ができます。
さまざまな角度から楽しめる、進化する「ボックスアンドニードル」
道が広く、人が密集しすぎない五条通りには、少しニッチで、好きな人にはたまらない魅力的なお店が点在しています。そのひとつが「ボックスアンドニードル」。
築50年ほどの古いビルをリノベーションし、1階には自分好みにカスタマイズして文具を作れる「&PAPERS(アンドペーパーズ)」、ランチやスイーツが食べられるカフェ「punto punto(プント プント)」、3階には紙や紙箱を買うことができる「work&shop by BOX&NEEDLE(ワークアンドショップ バイ ボックスアンドニードル」が入ります。
毎日使いたい、自分だけのノート作り
「ボックスアンドニードル」の新展開として、2017年秋にスタートした「アンドペーパーズ」。ここでは、世界17カ国から集めた美しい紙を表紙に選び、中の用紙も選んで、ノートを自分の好みのままにカスタマイズできます。
手順が書かれたオーダーシートに沿って、まずはA6・A5・B5からサイズを決めて、それにあった表紙を選びます。表紙の柄はそれぞれにルーツや物語があり、ここまでたどり着いた背景を思うとノート作りへの気持ちが高まります。
こちらは日本はもちろん、LA、ロンドン、台北など海外でも個展を開催し、幅広い人気を博している陶芸家・鹿児島陸さんのモチーフ。ボーダレスなかわいらしさで人気があり、「ボックスアンドニードル」には多数扱いがあります。
こちらはフィンランドのテキスタイルブランド「Johanna Gullichsen(ヨハンナグリクセン)」の代表作である幾何学模様「ノルマンディコレクション」のモチーフ。直線と曲線の組み合わせによる、独特のゆらぎがステキです。
この紙は、ネパールから。昔ながらの紙漉きの手法でつくっているので、質感があり、1枚1枚を手で塗るからこその発色、あたたかみがあります。
サイズ、表紙が決まったら、中の用紙選びを。縦書き・横書きのカレンダー、週間・月間のスケジュール表、方眼紙などを自由に組み合わせることができます。オプションで、ノートを閉じるゴムをつけることも可能。
リングの色は8種類から選べ、上から下までを全部留めるか、端だけを留めるかを選べます。オプションで箔押しの文字を入れることも可能(1行300円)。
1500〜2000円ほどでオリジナルのノートが完成!ただのノートとして考えると少し高価かもしれませんが、中の紙とリングだけ購入すれば、表紙はそのままで何度も綴じ変えが可能。人生をともにできるノートだと思うと、愛着もひとしおです。
おいしいランチで小休憩
1階奥のカフェ「プント プント」では、軽食やドリンクが楽しめます。
ホットドックはソーセージから手作りしているそうで、食べごたえ満点。サラダはシャキッとした野菜に、レモンとすりおろしたニンジンのドレッシングの爽やかな味で大満足です。
どれにしようか迷っちゃう!ショップでおみやげ探し
小腹が満たされたら、おみやげ探しへ。レトロなボタンのエレベーターで、3階へ。一級建築士がセレクトした一風変わった「大喜書店」の奥、303号室が「京都アトリエ ワークアンドショップ」です。
色の見本市とでもいいたくなるような、繊細な色調の紙が壁にずらり。世界17ヵ国から集めた紙と、その紙を纏った美しい実用品の数々が並びます。
こちらは、名刺がすっぽり収まるサイズの紙箱(756円)。鹿児島陸さんのモチーフをネパールの紙に刷り上げたオリジナルペーパーで作られています。
もとになる箱に、“にかわ”とよばれる天然の接着剤で、丁寧に紙を貼り付けます。小さな箱でも細部までピシっとしていて、職人技を感じます。
こちらは、マグネット留めの両面開きの名刺入れ(2160円)。こんなおしゃれな名刺入れを使っていると、それだけで好感をもたれそう。
コーヒーを豆から挽く派の方には、こんなフィルターホルダーのプレゼントなどいかがでしょう?毎日使うものが、こんなに可愛く飾られていると朝からテンションが上がります!さっと取り出しやすいのも便利。
新作の一輪挿しは、底部にマグネットが仕込んであります。ナチュラルな紙素材でできた花瓶と植物の組み合わせがとってもキュート。なかに試験管が仕込んであるので、生花を入れることもできます。
店の一角には、OUTLET SALEのコーナーも。廃盤になったもの、珍しいアイテムもあるので、宝探し気分で一期一会を楽しんでみて。
2018年6月以降、「ボックスアンドニードル」はさらに進化。自分で描いたデザインを紙箱やノート、Tシャツ、カバンなどにシルクスクリーン印刷できるようになったり、カフェメニューのレパートリーも増えるそう。
実用に、紙のぬくもりを付加してくれる「ボックスアンドニードル」。かわいいものいっぱいの“迷う楽しみ”を感じにいきませんか?
text、photo:小西尋子
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