お米農家が作るパンって!?もっちり新食感の、神戸の絶品ベーカリー
自家製米と山口県の酒蔵が醸すお酒をメインに扱う飲食店「日本酒バル・米屋イナズマ」や、お米を筆頭に糀や味噌、米酢など、米から生まれる食品を使った新発想のメニューが楽しめる「イナズマお米研究所」を展開する企業が、新たな挑戦としてオープンさせたのはパン屋さん。行列ができる人気店「ベーカリーバカンス」の作るパンはどんなパン?
米農家が展開するベーカリー
JR三ノ宮駅から高架沿いに東へ徒歩約5分、グレーを基調にしたシンプル&スタイリッシュな外観の「ベーカリーバカンス」。
元倉庫だった建物をリノベーションしたという店は、一見殺風景にも見える店構えですが、ここを目指して訪れる人が多数。オープン前には行列ができるほどの人気ぶりです。
「ベーカリーバカンス」のオーナーは、山口県岩国市の米農家のご主人。実家の米で作るお酒のおいしさを、大学時代に過ごした神戸の街で伝えたいと起業しました。
1号店の「日本酒バル・米屋イナズマ」、2号店の「イナズマお米研究所」に続き、自家栽培の小麦や米を使ったパンを提案したいという気持ちで誕生させたのが、ここ「ベーカリーバカンス」。ちなみに、ネオンサインやショップカードなどのモチーフのキツネは、農業の神様・お稲荷さんにあやかっているのだとか。
国産小麦を使用したパンは、もっちり日本人好み
「ベーカリーバカンス」では、ニシノカオリ、キタノカオリなど、7種の国産小麦を使用してパンを作っています。
「日本人の口に合うハード系のパン作りを目指しているんです」と話すのは、シェフの村本優馬さん。村本さんが作るパンは、どれも口どけがよくもっちりとした食感が特徴です。
品揃えは、ハード系を中心に常時30~40種。吸水性の高い小麦粉に、お米から作られるみりんや自社の米で作る酒粕などを加えて、独特の風味が加味されたオリジナリティあふれるパンを作っています。
看板商品の「バカンス」は、ほどよいしっとり感と口どけが自慢。2種の国産小麦に米粉をブレンドした、「ベーカリーバカンス」の特徴がよく表れた一品です。
独特な甘みとトウモロコシのような香ばしさの「米粉バゲット」。北海道・アグリシステム社の、「モンスティル」という準強力粉に米粉をブレンドしたバゲットです。
大大大人気の「ハニートースト」
「ベーカリーバカンス」で、圧倒的人気なのが「ハニートースト」。スライスした「バカンス」に、自家製ハチミツバターをたっぷりと塗って焼き上げています。
カリッとした食感のあと、むっちりとした生地のなかからじゅわっとバターが…。遠方からわざわざ、これを目当てに来る方も多いそう。
また、「ベーカリーバカンス」のもうひとつの楽しみは、水~土曜の18時~、不定期で営業している「ワインの部」。明かりが消えるまでが営業時間で、パンをつまみながら気軽なバルタイムが過ごせます。
ゆくゆくは、山口の自社農園で栽培している小麦を使ったパンを作る計画もあるそう。自家栽培小麦のパンが店頭に並ぶ日が待ち遠しいです!
Text:いなだ みほ
Photo:野本 幸子
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