ここはどこ?まるでヨーロッパな88年前の洋式競馬場でおさんぽ

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横浜・根岸の丘に広がる「根岸森林公園」は、近代化産業遺産にも認定されたちょっとすごい公園なんです。敷地内には88年前に建てられた常設の洋式競馬場のスタンドが今も残されています。海外を思わせる存在感抜群の競馬場跡を見学したら、隣接する「馬の博物館」で乗馬体験なんてどうでしょう?

Summary

お城みたいに優美な姿。圧倒的な存在感の「旧根岸競馬場」

旧根岸競馬場一等馬見所を北西側から見るとこんな感じ。1930年(昭和5)に建設されたこの競馬施設は、横浜にあるホテル・ニューグランドの改装や旧丸ビルなどを手掛けたアメリカ出身の建築家・J.H.モーガンが設計したそうです。

残念ながら今はもう建物の中に入ることはできないので、見学はフェンスの外からのみ。それでも圧倒的な存在感を十分楽しめますよ。

塔の上部につけられた丸窓にも、繊細な装飾が施されています。目を細めて細部まで見てみてください。ちなみに、のちほど紹介する「馬の博物館」の第一展示室には、この丸窓を模したデザインが盛り込まれているのでチェックしてみてください!

旧根岸競馬場一等馬見所のある「根岸森林公園」自体がとても広い公園。遊具や池、広大な芝生もあるので、競馬場を見るだけでなく散策やピクニックをするのも気持ちがいいですよ。

 

根岸競馬場の跡地に立つ「馬の博物館」へ!

「旧根岸競馬場」から公園内を5分ほど歩くと、「馬の博物館」があります。ここには根岸競馬場で実際に競馬がはじまった1867年(慶応3年)から1942年(昭和17年)までの76年間にまつわる歴史資料のほか、ウマにちなんだ様々な資料が約1万5000点収められています。

館内には根岸競馬場一等馬見所を南側正面からみた立体模型も!スタンドの中には、豪華な貴賓室やレストランもあったそうです。

初代内閣総理大臣の伊藤博文や西郷隆盛の弟・西郷従道なども、根岸競馬場で競走馬を所有し、実際にレースに出走させていたそうです。従道に至っては所有馬のミカンに自ら騎乗して日本人馬主として初勝利をあげたのだとか。展示室では当時の様子を描いた風刺画も紹介されているので探してみてください。

博物館の売店で見つけた馬のペーパーウエイト(500円)。疾走感のあるデザインですが、ずっしりとして結構重い。

 

ウマとふれあえる「ポニーセンター」で乗馬体験

「馬の博物館」に隣接する「ポニーセンター」では、ウマにニンジンをあげるふれあい体験「にんじんタイム」のほか、引き馬や馬車の試乗ができる「乗馬デー」などが行われています。

日本在来馬やポニーだけでなく、ここで出会えるウマの中には、2009年天皇賞(春)の優勝馬・マイネルキッツの姿もありました!サラブレッドとふれあえるだなんて貴重な体験ですよね。

引き馬はスタッフさんが付いてくれるので、馬に乗るのがはじめてでも安心。この日の相方は美しい白い馬体と可愛らしい目が特徴のヴァオドゥーくん。穏やかでとっても優しい性格なんだとか。体高175cmから見下ろすウマの世界を体験してみるのも楽しい!

「乗馬デー」開催は毎月第1・3日曜(1・2・5・8・11月は第3日曜のみ)。「馬の博物館」入館者を対象に行われるものなので、引き馬や馬車試乗には博物館の入館券が必要です。

毎週土曜に13時30分から15分間行われる「にんじんタイム」では、ニンジンをあげたり、優しくウマの顔を撫でるなんていうふれあいもOK!このイベントは無料で参加できるので、このチャンスにぜひ!
戦前の全国各地の競馬場のモデルとなった「根岸競馬場」は、急なカーブと勾配の厳しい坂で構成されていて、当時の競馬場の中でもとりわけ難度の高いコースのひとつだったそうです。内馬場にはゴルフ場もあったのだとか。社交場として賑わった当時を感じながら、カメラ片手におさんぽしてみてください。


※乗馬デー(引き馬・馬車試乗)には、「馬の博物館」入館券が必要。体験申込みは博物館受付まで

text:清沢奈央
photo:櫻井めぐみ

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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