みどり豊かな店内は会話禁止!?読書をするための静寂にこだわる喫茶店
休日はお気に入りのカフェで読書を楽しみたい…のに周囲の会話や物音で集中できない!なんてことはありませんか?周囲の雑音をシャットアウトして読書だけに没頭していたい…。そんな静かな環境で自分だけの時間を楽しみたい人たちから「静寂を楽しむための空間」として愛されているのが「アール座読書館」です。「会話目的の方はご遠慮ください」という張り紙が入り口に貼られるなど、私語厳禁のルールまである個性派カフェとは一体、どのような空間なのでしょうか?
高円寺にひっそりとたたずむ小さな読書館
高円寺駅南口のアーケードを進むこと5分。路地に入っていくと、ひっそりと見えてくるのが「アール座読書館」。小さな建物の2Fへと続く階段にさりげなく出ている看板が目印です。
ちょこんと飾られたグリーンと渋めの看板だけという、ひっそりとしたたたずまいは、知る人ぞ知る、というような隠れ家感がただよっています。まるで非日常世界への入り口へ向かうかのような、ちょっとしたドキドキ気分で階段を上がります。
入り口の扉を静かに開けると、静かな空間が広がります。奥に鎮座する本棚、お店の半分を占めるかのようなグリーン、プライベートな空間になるように仕切られたアンティーク調の席、柔らかな日差しが差し込む光景は、ゆったりと落ち着ける空間になっており、まさに読書をするための場所といった雰囲気です。
「アール座読書館」では読書に集中できるように会話が禁止されており、店内は静寂に包まれています。聞こえるのは店内にある水槽の水が流れる音だけと、街の喧騒から離れて森に迷い込んだような不思議な感覚です。
さまざまな工夫が凝らされたプライベート空間でゆっくり
グリーンで仕切られたボックス席は、人の視線が気にならないように配置された、自分だけのプライベートな空間です。水槽と向き合った席やアンティーク調の学習机のような席など、各座席には工夫がほどこされています。気になる席があれば移動できるので、お気に入りの席を見つけてみてください。優しく流れる水の音に癒されながら、読書に没頭したり、瞑想や妄想にふけることもできます。
本の持ち込みはもちろん可能なほか、店内奥の本棚には自由に読める小説や写真集、絵本などが用意されています。普段自分では選ばないような本に挑戦してみるのも楽しそうですね。
静かで落ち着いた店内は時間がゆっくり流れているよう。気がつけばあっというまに数時間過ごしてしまう、不思議な安らぎを感じさせてくれます。
飲み物もアンティークのポット&カップで楽しめる
そんな静寂の中で楽しむティータイムは、心の底からホッとリラックスできるひとときです。ドリンクメニュー(各680円〜)はコーヒー・紅茶・ミルクティー・チャイ・ジュースなど種類も豊富で、それぞれアンティーク調などのかわいいカップやポットで提供されます。器のデザインもさまざまあり、そのどれもがフォトジェニックですよ。
ほかにも「ブラウニー」(220円)などのスイーツメニューもあるので、小腹が空いても大丈夫。時間が許す限り、自分だけのティータイムをゆっくりと楽しむことができます。
各座席には、オーナーの遊び心に溢れた工夫が施されています。何気なく開けた引き出しの中に風景のジオラマが入っていたり、他の引き出しにはお店の感想や誰にも話せない悩み事などが書き込まれたノートが入っていたり!どの席にどんな仕掛けがあるのかは実際に訪れてみてからのお楽しみです。
グリーンが溢れる店内で、周りの目を気にしない、静かで特別な空間を提供してくれる小さな読書館。読書に没頭したい日にわざわざ訪れたい、忙しい日々を送る人にこそおすすめのお店です。
Text:古谷 シゲユキ(シャガデリック)
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