ケーキと氷のいいとこどり!濃厚マスカルポーネの「ティラミスかき氷」
1864年の創業時から、和菓子の製造販売を手がけてきた「伊藤軒」。老舗和菓子店が初プロデュースしたカフェがあるのは、京都市の伏見区と山科区をつなぐ大岩街道沿い。広々とした敷地内には、菓子の販売、カフェ、和菓子作り体験ができるキッチンが併設されていて、さまざまな用途で楽しむことができます。
Summary
観光地にもほどよく近い、駐車場がある穴場カフェ
山科区から伏見区への抜け道として地元民に活用されている、大岩街道。ほとんどお店のない道沿いに突如登場したのが、お菓子の製造と販売を手がける「伊藤軒」のショップ&カフェです。
広々とした敷地内には、19台の駐車スペースもあり、「醍醐寺」や「伏見稲荷大社」への行き帰りに立ち寄ることもできる使い勝手のよいお店です。
自家焙煎コーヒー店での修行を経てできあがった「ティラミスかき氷」
かき氷の概念を大きく覆してくれるのが、この「ティラミスかき氷」。マスカルポーネチーズのまとわりつくような濃厚なコクと、コーヒー氷のサクサクとした苦みと甘みが特徴です。
氷は、豊かな自然を残す三重・室生赤目青山国定公園内に位置する青山高原のもの。湧き出た豊富な地下水を48時間かけてゆっくり凍らせ結晶させた、かき氷のための氷です。
凍らせすぎずにゆるませておいた透明なブロック氷を、ひらひらしゃりしゃりと削り落としていきます。冷やした器には、ビスケットの土台とミルクたっぷりのアイスを潜ませて。
マスカルポーネの味をひき立てるエスプレッソのシロップは、コーヒー豆がもつ本来の甘さや香りをクリアに引き出す焙煎で名高い、焙煎コーヒーの店「Weekenders Coffee(ウィークエンダーズコーヒー)」で修行をして作り上げたそう。
もったりとしたマスカルポーネチーズのクリームをたっぷりとのせて。ほろ苦いココアパウダーをかけてできあがりです。
次々と登場するニューフェイスのかき氷
2017年から登場したのが、「ふわふわいちごのかき氷」。シロップは、フローズンストロベリーをつぶし、水飴、きび糖、グラニュー糖の3つの砂糖で甘さに奥行きを加えたもの。
さらに、氷に絡みやすくするために、寒天とゼラチンでとろみづけ。このような芸の細かさは、和菓子の老舗ならでは。トッピングしたドライストロベリーのパウダーが味を引き締めます。
定番人気の「宇治抹茶かき氷」はもちろん、今後、生のメロンやスイカを器にした新たなかき氷も登場予定で、ますます目が離せません。
選んで、詰めて、完成させる。オリジナルのおみやげ
併設のショップには、「伊藤軒」で作られたお菓子が所狭しと並んでいます。かりんとうや豆せんべいなどの昔懐かしい駄菓子から、旬の果実がごろりと入った大福やシュークリームなどの生菓子などバラエティ豊か。
嬉しいのが、大小さまざまな箱に好きなものを選んで詰め合わせができること。おもたせにするには、箱入りのほうが見栄えもいいですし、のしもつけてもらえます。
これだけ詰めて、なんと1242円!ちょっとした手土産にもぴったり。贈る相手にいろいろな味を楽しんでもらえるのがよいですね。
予約をすれば本格的な和菓子体験も
「伊藤軒」では、1階の体験工房で和菓子作りの体験もできます。作るのは、本格的な上生菓子を2種類、2個ずつ。職人さんがつきっきりで教えてくれます。
できあがった和菓子はその場でお茶と一緒に作りたてをいただいてもいいですし、持ち帰ることもできます。前日までに、2名から予約可能です。
渋滞が多い京都ですが、観光ルートを少し離れたこちらなら、大きな渋滞に巻き込まれることはありません。かき氷はもちろん、和菓子体験から買い物、食事まで楽しめる「伊藤軒」。京都での1日をまったりと過ごしたい方におすすめのスポットです。
Text、photo:小西尋子
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