昭和レトロな異世界へGO!渋谷のクラシック名曲喫茶「ライオン」

昭和レトロな異世界へGO!渋谷のクラシック名曲喫茶「ライオン」

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渋谷・道玄坂の奥に佇む昭和遺産ともいえるクラシック喫茶。その店の名前は、名曲喫茶「ライオン」。今も戦後1950年代に特注で製造されたパイオニア製の巨大スピーカーが、クラシックの名曲の数々を奏でています。

Summary

昭和にタイムスリップできる超インスタ映えスポット

「昭和にタイムスリップできる超インスタ映えスポットなのに、店内は写真撮影禁止&おしゃべり禁止」。事前に入手した名曲喫茶「ライオン」の情報は、それがすべてでした。ちょっと怖いけど、行ってみたい。

というわけで、恐る恐るお店のある渋谷・道玄坂「百軒店(ひゃっけんだな)商店街」に向かうと見えてきたのは、「ウソでしょ?」と言うしかないレトロな外観。

某ドイツビールのロゴのようなライオンが描かれた看板には、「創業1926年」の文字。今年が2018年なので、創業92年ということ。まさに「昭和遺産」です。

レトロジェニックな店内は写真撮影厳禁!?

店内に入るとそこはレトロジェニックな異世界。昭和元(1926)年の創業後、東京大空襲で焼失し、戦後の昭和25(1950)年に再建された当時のインテリアが今も変わらずに残っています。店内は、クラシック音楽を静かに楽しむためにスマホでの写真撮影は厳禁。今回は、取材ということで、特別に撮影をさせてもらいました。

注目すべきは、店内1階の奥に鎮座する巨大スピーカー。現在、お店を任されている3代目の石原圭子さんによると、初代オーナーの山寺弥之助さんがパイオニア社に特注でつくらせた3Dサウンドシステムなのだとか。そのまわりには、クラシックの名盤と呼ばれるレコードがギッシリ!「荘厳」という言葉が似合います。インスタ映え必至なのにもったいない…。

店内は2階建てで、吹き抜けになっている2階部分から見た全体像はこんな感じ。前方のスピーカーに座席が向いているのが印象的です。つまりここは、おしゃべりをする喫茶店ではなく、クラシックを楽しむコンサートホールなのです。

席につくと、写真のようなリーフレットが手渡されます。それによると毎日15時と19時に「定時コンサート」が行われるとのこと。これは、その日決められた曲目のレコードをかける時間帯で、それ以外は、お客さんのリクエストに応えてくれます。

クラシックの名曲に身を委ねてデジタルデトックス

とはいえ、クラシックの知識など皆無に近い自分は、大人しくコーヒーを注文して、リラックスモードに。周辺をキョロキョロしてみると、スマホをいじったり、ノートPCを広げたりしている人も。そのあたりは多少寛容みたいです。しばし待って出てきたコーヒーは、苦味と酸味が絶妙な大人のテイスト。前出の石原さんによると、初代オーナーの従兄弟がイギリス・ロンドンの「ライオン・ベーカリー」という喫茶店で修業して覚えた1950年代のレシピを今も受け継いでいるのだとか。このコーヒーを飲むだけでも来る価値はありそうです。

ベートーベン、バッハ、モーツァルト、ブラームス、チャイコフスキー……。クラシックに詳しくない人でもどこかで聞いたことのある名曲が流れ、1時間、2時間とあっという間に時間が過ぎていきます。仕事でちょっと疲れたとき、ここで昭和レトロな時間に埋もれるのもたまらない贅沢かも。周囲はみんなひとりのお客さんなので、女子ひとりでもまったく気兼ねなくリラックスできそうです。「カフェ=インスタ」という普段の私を見つめ直すいい機会。写真撮影ができないことで、目の前にある空間や音楽の楽しみ方を思い出せた気がします。たまにはスマホの電源を切って、クラシック名曲喫茶でデジタルデトックスしてみては?

Text:Minimal


●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

こちらのカフェは図書でも詳しく紹介しています。

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