レトロなタイルがかわいい!築80年の銭湯をリノベしたカフェ「さらさ西陣」

レトロなタイルがかわいい!築80年の銭湯をリノベしたカフェ「さらさ西陣」

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古来、織物の街として栄えてきた京都・西陣。ここには、昔ながらの地元の人々の生活の面影が多く残されています。銭湯もそのひとつ。ここ「さらさ西陣」は、築80年以上にもなる銭湯の姿を完全に取り壊すことなく、保存しながら守り続ける素敵なカフェです。

Summary

美しいマジョリカタイルと唐破風

昔ながらの街並みが残る鞍馬通りを歩くと、レトロな建物が目につきます。そのひとつが「さらさ西陣」。

入口には、上流階級の人たちが通うぜいたくな風呂屋につけられていたという唐破風(からはふ)。よくよく見ると、唐破風の上には「藤の森温泉」の文字が入った鬼瓦も残っています。

「藤の森温泉」が開業したのは1930年。その頃、人気だったマジョリカタイルが店内のいたるところに残っています。

花柄など、凹凸のレリーフを施した硬質なタイルで、筆で一色ずつ数種類の色釉をのせるなど、製造に手間がかかっているのがわかります。この時代のものは今ではとても貴重。

店内を見渡すと、たくさんの種類のマジョリカタイルを見つけることができます。年を経ても変わらない、鮮やかな色の組み合わせがかわいい!洗面台やお手洗いにもマジョリカタイルが残っていますよ。ぜひ、いろいろなタイルを探してみてください。

天井には大きな明かりとりの窓があります。昔の人は、湯船に浸かりながら星を見上げたりしたのでしょうか。

銭湯の浴槽が床下に眠る店内

「さらさ西陣」の店内の様子です。手前と奥の席でずいぶんと段差があるのがわかるでしょうか。実は奥の席の下には、銭湯時代の浴槽がそのまま残っているのです。浴槽は、今も物置として活用されているそう。

壁の下の方をよくみると、浴槽から湯や水を流していた穴を発見!

わざと崩した壁は、昔、男湯と女湯を隔てていた境界線なのだとか。銭湯の造作をすべて壊してしまうことなく、不完全に残した空間はある意味アートのようです。

食べごたえのあるケーキと自家焙煎コーヒー

アップルウォルナッツケーキ  540円(ケーキセット950円)
アップルウォルナッツケーキ  540円(ケーキセット950円)

たっぷりとしたボリュームの「アップルウォルナッツケーキ」。こちらは三条会商店街にある、「さらさ焼き菓子工房」で毎日手作りされるもの。

焼きっぱなしのような素朴な見た目に、たっぷりとりんごやウォルナッツなどが詰まっていて、しっかりした食べごたえです。

Coffee 540円
Coffee 540円

コーヒーは、姉妹店の「CLAMP COFFEE SARASA(クランプ コーヒー サラサ)」で焙煎した豆を使用。深煎り、浅煎りが選べます。

居心地がよくてつい長居してしまうカフェだから、ゆったり読書でも楽しみたい。そんな声に応えて、「さらさ西陣」には、京都の名物書店「ガケ書房」とコラボした小さな本屋コーナーがあります。ブックカフェとしても利用できますね。

変わりゆく京都の風景のなかで、変わらずに昔の姿をとどめたまま営業を続ける「さらさ西陣」。少し距離はありますが、「金閣寺」や「北野天満宮」などへの参拝のときには、足をのばしてみてはいかがでしょうか。

Text:小西尋子
photo:中野貴裕

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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