大阪の路地裏で見つけた!シェフ&パティシエ夫妻がもてなす最強のレストラン
路地裏に多くの飲食店がひしめくグルメの街、大阪・福島。この街の一角に夫婦で営む「レストラン エ パティスリー js(ジェイエス)」があります。キッチンに立つのは、オーストラリアを中心に、世界各国でフレンチの料理長を務めた経験をもつ長峯順三さん。パティシエである奥さまの幸恵さんも、イギリスの国際大会で認められたという高い実績をもちます。この2人が織りなすフレンチとスイーツをぜひ楽しんでください。
世界レベルの味が堪能できる一軒家レストラン
路地を一本入ったところ、民家や雑居ビルがひしめくなかに、赤色の壁と、黒の重厚な扉が印象的な一軒家があります。こちらが「レストラン エ パティスリー js」。
レストランは、キッチンを囲む8席のL字型カウンターのみ。柔らかな照明の光が注がれます。
笑顔が素敵なシェフは、オーストラリアやアメリカ、イギリスなど、世界6ヵ国で料理長を務めた経験をもつ長峯順三さん。各国の良いところを取り入れたオリジナルのフレンチを提供しています。極上フレンチが、順三さんの気さくな人柄で身近なものに感じられるのも、このお店の魅力です。
芸術作品のような見た目と繊細な味にうっとり!
ディナーコースは、シェフのこだわりが詰まった1万円コースの1種類のみです。
写真は、アミューズ3種のあとに出てくるオードブルの一例。季節のエビとガリを赤色の大根で巻き、その上にウニをのせた食感が楽しいひと皿です。旬の食材を産地から直接仕入れ、国内で稀少な野菜は信頼する農家に育ててもらうというこだわりっぷり。
こちらも同じくオードブルの一例。フルーツトマトのような味わいのフルティカトマトを敷き、ホタテとチョリソーを自家製マヨネーズで和えてドーム状に盛っています。上には、ハーブが生き生きと舞うように添えられています。
海産物はおもに北海道から仕入れ、ハーブは福岡や奈良の農家さんに育ててもらったものだそう。
3品目のオードブルでは、フォアグラの登場です!フォークを入れれば崩れてしまうほど軟らかく、口に入れるとなめらかにとろけます。
刻まれたいぶりがっこと一緒に食べれば食感が楽しめ、醤油のキャラメルと食べればうまみが際立ちます。フォアグラに日本のエッセンスを加えた、オリジナリティのあふれるひと皿です。
メイン料理は鴨肉。皮は香ばしく、身はジューシー!絶妙な加減で熱が通された鴨肉を、西京味噌でうまみと甘みを高めたコンディモン(ピリッとしていてコクもあるスパイシーなソース)に付けていただきます。
最後にデザート2種と小菓子、コーヒーが出てきてディナーコースは終了です。コースメニューは常に異なるので、どんなひと皿が待っているかは来店してからのお楽しみ。
小菓子は奥さま・幸恵さんによる焼き菓子。こちらは、パティスリーでも販売されています。
スイーツも一級品!併設のパティスリーにも大注目
お店に入ってすぐにあるのが幸恵さんのパティスリーです。第3週を除く毎週金・土曜には、色とりどりの焼き菓子やタルトが並びます。
幸恵さんもフランスやイギリスでの経験を経て、「シュガークラフト国際大会」で金賞を受賞するなど世界に認められた腕前。
なかでも人気なのが、常時6種の味が揃う「ケークホール」。手前が「苺ヨーグルト」、奥が「ガトーショコラ」です。
「苺ヨーグルト」は、ヨーグルトを合わせた生地に、産地が異なる2種類のイチゴを焼き込んでいます。「ガトーショコラ」は2種類のフランス産チョコレートをブレンドした濃厚な味わい。どちらも、しっとり&ふんわりとした口当たりで、ひと口ほおばるたびに幸せな気分に。
大阪の路地の一角に、世界最上級の料理を味わえる非日常の空間がありました。特別な日にぜひ体験してみてください。
text:コタニタコ
photo:酒井羊一
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