車でしか行けない。ほんとは教えたくない緑の中の一軒家カフェ
緑が生い茂る木々に囲まれた里山の中にぽつんと立つ「うどんカフェ 何時も庵(うどんかふぇ いつもあん)」。名物メニューの幅広うどんのほか、オーナーの奥様が作る寒天と小豆も絶品です。日光市街から車でしか行けないちょっと不便な場所ですが、東京からここだけを目的に来る人も多いんですよ。
のどかな風景で旅気分に浸れます
枕木が使われた歩道の先にあるログハウスのような建物。周りは緑がいっぱいで、どこかの別荘に来たような気分に。カフェの敷地は、なんと10万㎡もの広さがあるんです。
もともとオーナーの渡辺悦雄さんが生まれた茅葺屋根の古民家があった場所で、周辺の森の整備から少しずつ取り掛かって、時間をかけてようやく現在の姿にまでたどり着いたそう。
庭には散歩道が整備されていて、ぐるりと一周すると約15分。夏はカブトムシやホタルに会えたり、春は山菜が取れる場所も。途中にはベンチなども置かれています。
鹿沼のアイアン作家・高橋洋直さんが作ったトンボやカマキリなどの巨大なオブジェも。
レトロな木の温もりあふれる心地よい空間
店内には、ここに立っていた古民家の材料ができる限り再利用されていて、フローリングの床に枕木が使われていたり、ゆらゆらと揺れるように見える昔ながらの波ガラスがはめられたところも。
キッチンの窓には、「職員室」のプレートを発見。近隣の学校から譲ってもらったそうです。
入口には、実際に使われていたという日光の町の案内板も。オーナーの遊び心が随所にあふれていて、居心地のいい空間が広がっています。
名物メニューもまた食べたくなるおいしさ
看板メニューは鹿沼の地粉で作られた幅広うどん。その名の通り4cmもの太さの麺で、もっちもちの独特の歯ざわりはクセになりそう。一番人気は、カレーうどん950円(スープ、サラダ付)。麺の下にはごはんが隠れていて、最後はカレーライスとして楽しめるんです。
北海道産ロッキーサーモンの風味がマッチしたクリームスープうどん1050円も。
食後にぜひ食べてほしいのが、小豆と寒天550円。オーナーの奥様のお手製で、ぷるんとしつつ、とろとろの寒天の不思議な歯ざわりが絶品です。煮加減が絶妙なコロコロとした小豆とも相性抜群。三温糖を使っているというやさしい甘さに癒されます。これからの季節にぴったりな、日光の天然氷を使ったかき氷もあります。
車でしか行けないとっておきのカフェ。ここを目当てにドライブする、なんて休日の過ごし方もいいですね。
text:井島加恵(mii)
photo:ミヤジシンゴ
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