玉置神社(奈良)とは?世界遺産の絶景パワースポットで太古の森を感じよう

玉置神社(奈良)とは?世界遺産の絶景パワースポットで太古の森を感じよう

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奈良県十津川村の南端にある「玉置神社」は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を構成するひとつで、知る人ぞ知るパワースポットでもあります。境内は、霊峰・玉置山の山頂近く、樹齢3000年を越える杉の巨樹が群生する深い森のなか。太古の森が残り、まるでジブリ映画に出てきそうなほど神秘的な世界です。

Summary

いざ、原生林の奥に佇む山上の聖地へ

玉置神社があるのは、自然豊かな奈良県十津川村。奈良・吉野山と和歌山「熊野本宮大社」を縦走する大峯山脈の南方、標高1076mの玉置山の山中にあります。

創建は紀元前。古くは熊野古道でつながる「熊野三山の奥宮」として、神仏習合の時代には山岳信仰にはじまる修験道の霊場として栄え、多くのお寺も建てられました。

ふもとにある十津川温泉郷から神社の駐車場までは、つづら折の山道を車で上ること30分。そこから、深い森に包まれた参道を15分歩くと、ようやく本殿に到着します。

簡単にはたどりつけないため、ここには手つかずの豊かな自然が残っていて、木々も苔も草もすべてがみずみずしい!ジブリアニメの精霊たちがひょっこり顔を出してきそうな、神秘的な空気に包まれています。

苔の生えた石垣の上に建つ本殿。日本神話の冒頭に登場し、天や地を創造した神々やその子孫たちが祀られています。神様界のオールスターが揃っているので、ご利益への期待も高まります。

圧巻!樹齢3000年を越える杉の大樹群

境内で目を引くのは、樹齢3000年を超える杉の巨樹群。1000mを越える高地に太古の杉があるのは珍しく、奈良県の天然記念物に指定されているそう。

写真奥の「神代(じんだいすぎ)杉」をはじめ、「磐余(いわれ)杉」「常立(とこたち)杉」など、それぞれに名前が付けられています。ぜひ手でふれて、悠久の命のパワーを感じてみてください。

こちらは、根元が二股に分かれた「夫婦杉(めおとすぎ)」。縁結びのご利益があるので、お参りを忘れずに。

紅白のお花が愛らしい「えんむすび御守」もあります。

山頂へ向かう途中にある「玉石社」は、境内一番のパワースポット。社殿はなく、地中から一部頭を出した丸い石が御神体です。玉置神社の信仰は、古代この場所からはじまったとか。森も一層深くなり、神々しい気配に満ちています。

社務所も必見。皇族ゆかりの優美な襖絵たち

境内をひと巡りした後は、社務所(重要文化財・1804年建立)へ。外界とは異なり、室内はなんとも雅やかな世界。杉の一枚板で作られた戸や壁で仕切られた10部屋があり、60枚以上に及ぶすべての杉板に、狩野派によって鶴や孔雀、牡丹などの絢爛豪華な彩色絵が描かれています(拝観料500円)。

オウムのつがいは、羽毛一本一本まで丁寧に描かれていて美しい!神職さんによると、玉置神社は江戸時代、皇族が代々門主を務めた京都の寺院「聖護院門跡」に属していたそう。皇族を迎えるにふさわしい建物にするため、これほど見事な襖絵が描かれたのだとか。

森に抱かれた境内を巡るうち、心が清らかに澄みわたっていく聖地「玉置神社」。アクセスは車のほか、土日祝限定で十津川温泉郷からバスが運行中です。バスご利用の際は前日17時までに奈良交通に要予約を(片道810円・冬季運休)。

神社の南には世界遺産「熊野本宮大社」、東には水面がエメラルドグリーンに輝く「瀞峡(どろきょう)」(写真)があります。どちらも紀伊半島の雄大な自然を感じることができる場所。ぜひ併せて訪ねてみてください。

text:ヤマグチノリコ
photo:マツダナオキ

●記載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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