カメラ女子が通いたくなる!一期一会のレアな写真集が並ぶ古本屋「book obscura」
大手書店ではなかなかお目にかからないレアな写真集をメインに取り扱い、今、カメラ女子の間で人気を集める古本屋が「book obscura(ブックオブスキュラ)」です。2014年にクローズしたスタイリッシュな本屋の先駆け的存在だった青山の「book246」で店長を務めた黒﨑さんが手がけるこちら。写真集が豊富なだけでなく、店内はアロマの香りがしたり、コーヒーをいただけたりと、“五感で感じる本屋”なんです。そんなカメラ女子が注目するお店に行ってみました。
レアな写真集や美術書との一期一会が楽しい!
井の頭公園を抜けた先に続く静かな住宅街。その中にある小さな商店街に、白い壁とウッドのシンプルな外観がフォトジェニックな「ブックオブスキュラ」はあります。
店内に入ると、左の壁がギャラリーとなっており、中央のテーブルにはお店がおすすめする写真集が広げられ、右の壁はすべて本棚になっています。
販売されている本の半分以上は、黒崎さんが集めたもの。多くが古書のため、在庫は1冊のみのケースがほとんど。お店で自分の感性にビビビッときた写真集とめぐり合う“一期一会”の喜びを味わえます。
店内は優しいアロマの香りに包まれ、優しい時間が流れているよう。慌ただしさから解放された穏やかな気持ちで、お気に入りの写真集をゆっくり探せそうです。
コーヒーのサービスも!展示写真の世界を「五感」で味わう
写真集だけではなく、壁一面を使った写真家などアーティストの作品展示も見どころです。取材時は写真家、広川智基さんの写真集「密雨-mitsu-」よりオリジナルプリントの展示が行われていました。
この作品展示は2〜3週間で内容が変わるので、お店を訪れる楽しみのひとつになりますね。
「ブックオブスキュラ」では、展示を見ながらコーヒーをいただくこともできます。コーヒーの販売は、展示作品の世界を五感で味わってほしいという思いで始めたそう。なんと展示スペースの写真の内容によって、毎回豆を変えるというこだわりも。
コーヒーは、オーナーの黒崎さん自らが丁寧に淹れてくれます。その間に展示作品について教えてもらったり、どんな写真集を探しているかなど相談するのも楽しそうですね。
オーナー黒崎さんセレクトのおすすめ写真集
オーナーの黒崎さんにおすすめの写真集をいくつかセレクトしてもらいました。写真集を買う際の参考にしてみてください。
「Conor Donlon(コナー・ドンロン)」
イギリスの写真作家、ヴォルフギャング・ティルマンスさんが長年の友人でもあり「ドンロンブックス」の店長でもあるコナー・ドンロンさんの、ロンドンのライフスタイルやカルチャーシーンを撮影したアーティストブックです。
「終わりは始まり」米田知子写真集(写真左)
ロンドンを拠点に活動する、写真作家の米田知子さんの写真集です。2008年に東京・品川の原美術館で開催された「終わりは始まり」展にあわせて出版された1冊です。美しい景色にため息が出ちゃいますね。
「i_AKIKO KIMURA」木村朗子写真集(写真右)
「写真に写らないことも感じられる写真」を目指している写真作家、木村朗子さんの写真集です。日本の伝統的な天然染め「藍色」からインスピレーションを受け、目の前の自然を切り取ったという、日本の景色を切り取った写真集です。
ぜひレアな1冊との一期一会を楽しみながら、味覚や嗅覚、実際に手に取りページをめくる触感など、五感をフル活用して写真の世界に浸る喜びを味わってください!
Text:古谷 シゲユキ(シャガデリック)
●掲載の内容は取材時の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。