黒蜜をかけて。「こぐま」の“すみだモダン”認定のあんみつ玉が涼しげ

黒蜜をかけて。「こぐま」の“すみだモダン”認定のあんみつ玉が涼しげ

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東京スカイツリー付近でいま、じわじわと注目を集める下町エリア。オープン以来、観光客はもちろん、地元の人にも愛される「古民家カフェこぐま」の”すみだモダン”はもう食べましたか?

Summary

柱時計が時を刻み続ける、昭和初期の古民家

約90年の歴史を持つ、墨田区向島の「鳩の街通り商店街」。昔ながらの喫茶店や美容室、銭湯に、若きクリエイター集うアトリエなど、新旧さまざまな店舗が並ぶその通りの一角に「古民家カフェこぐま」はあります。東武スカイツリーライン曳舟駅から歩くこと約8分、トタン壁に貼られた「カネコ薬局」の看板がお店の目印です。

少し重い引き戸を開けると、そこは昭和の世界。こぐまは昭和2年(1927)に建てられた薬局の名残を生かしつつ、リノベーションしたお店なのです。店内には、薬棚やミシン、タイプライターなどアンティークな道具が、丁寧に手入れされ、当時の姿のまま残っています。興味津々に店内を眺め、ゆるやかな空間に浸っていると「ボーン…ボーン…」、突然響き渡る音にびっくり!壁の柱時計も現役です。

ノスタルジックなインテリアは「譲り受けた古きよきものを、なるべくそのまま残したい」という店主・山中明子さんの思いから。薬局時代に使われていた薬棚には、レトロなパッケージの薬や道具が並びます。机や椅子は、学習塾で使われていたものを譲り受けたそうで、落書きや彫られた文字がリアル。青春時代が蘇り、なんだかくすぐったくもセンチメンタルな気持ちになりそう…。

見た目も美しい”すみだモダン”認定のあんみつ玉

こぐまの人気の理由は、レトロな雰囲気だけではなく”すみだモダン”認定のメニュー。すみだモダンとは、新しさと懐かしさを兼ね備えた「すみだらしい」商品やメニューに与えられるもので、こぐまは2つのメニューが認定されています。

まずは、ビー玉のような見た目が素敵な「あんみつ玉」(500円)。寒天ゼリーでフルーツや餡を包むという、逆転の発想から生まれたスイーツです。そっとスプーンで切り取って口に運ぶと、のどごしのいいゼリーとフルーツがバランスよく、これまでに食べたあんみつとは違う食感と風味のハーモニー!別添えの黒蜜は自家製で、甘すぎず、あんみつ玉の魅力を引き出します。

「焼きオムライス」(1000円)も、すみだモダン認定の人気メニューです。オーブンで焼き上げたアツアツの一品は、キッシュのような食べごたえのあるたまごに、ほんのりスパイシーなライスがマッチ。絶妙な香辛料がほどよく食欲をかき立て、ボリューミーながらもあっという間に完食してしまいました。

いずれも「こぐまならではのものを出したい」と、レトロさに現代的なアレンジを加えて生み出したメニューだそうです。

店内で出会えるキュートな「こぐま」。その由来は…

熊をモチーフにしたコーヒーマグは、埼玉県・飯能にある「泰木窯」(たいぼくがま)で作ってもらう一点モノです。店名の「こぐま」は、店主・山中さんの幼少期のあだ名だそう。確かに、ノスタルジックな空間にちょこんとあらわれる小さな熊の愛らしさは、明子さんの醸し出す空気感に似ています。

長屋を生かした店先でもこぐまがお出迎え。こぐまのおもてなしのもと、絶品すみだモダンを堪能して、商店街も散策してみてください。レトロジェニック好きさんは絶対に楽しめますよ。

Text:minimal

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

こちらのカフェは図書でも詳しく紹介しています。

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