本好きじゃなくても楽しめる「東洋文庫ミュージアム」の日本一美しい本棚

本好きじゃなくても楽しめる「東洋文庫ミュージアム」の日本一美しい本棚

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仕事から解放される休日は、有意義に過ごしたいものですよね。でも、特に人と会う予定はないし、今日は何しよう…という日もあるはず。そんなノープランな休日におすすめしたいのが、ふらりと散歩がてら出掛けて、気軽に東洋の文化に触れることのできる「東洋文庫ミュージアム」。ミュージアムというと、少し地味で堅苦しいイメージがありますが、ここには「日本一美しい本棚」やおしゃれなカフェレストランもあり、特別な知識がなくても楽しめる空間が広がっているんです!

Summary

2万4000冊の本がずらり!壁一面の本棚は圧巻の一言!

「東洋文庫ミュージアム」は、東洋学研究の貴重な文献約100万冊が収められている図書館「東洋文庫」に併設された博物館。世界中から集められた貴重書や絵画が初心者でもわかるような解説文とともに展示されていて、話題の「日本一美しい本棚」があることでも注目されています。

建物内へ足を踏み入れると、ミュージアムの入り口に「オリエントホール」が。壁一面のガラスの窓から光が差し込むホールは、足を踏み入れた瞬間に心を奪われるくらい素敵な空間。光と影のコントラストが映えて、洗練された雰囲気です。自然と、心も静かに落ち着いていくような気がします。

階段を登ると、目の前に現れたのは、床から天井まで続く見渡す限りの本、本、本!その高さ約9m!まるで、映画の世界に迷い込んだみたいな錯覚に!海外の図書館を連想させるこの巨大な本棚は「東洋文庫ミュージアム」最大の見どころともいえる「モリソン書庫」。

見上げるほど高く重なった奥行きの感じられる本棚と、穏やかな間接照明に照らされた空間は、もはやアート作品。ため息が出るほどの美しさとスケールの大きさに、思わず無言のまま見とれてしまうほどです。

このずらりと並んだ本は、ロンドンタイムズ紙の特派員だったオーストラリア人のモリソン博士から、三菱財閥3代目の岩崎久彌氏が買い取った2万4000点にも及ぶ極東関係の文献のコレクション。その場での閲覧はできませんが、眺めているだけで「どんなことが書かれているんだろう」と知的好奇心がくすぐられます!

国宝や重要文化財まで!東洋の歴史を垣間見られるコレクションルーム

そのほかの展示室には、国宝や重要文化財を含め、いわゆる“お宝”と呼ばれる超貴重古書が並んでいます。壮大な歴史の流れを感じ、空間が醸し出しているインテリジェントな雰囲気に、本の内容はわからなくても賢くなった気分に。

「モリソン書庫」を抜け奥に進むと、展示物を保護するため照明を極限まで落とした幻想的な展示空間「回顧の路(みち)」が。こちらの床面、所々がガラス張りになっているのですが、のぞいてみると底が見えない奈落が広がっていて足がすくむ…。

これは、「クレバス・エフェクト」という仕掛けで、実際の深さはたった10cm!どこまでも深く切り込まれているような眺めは、スリル満点ながらも、どこか美しさも感じられます。

併設の「オリエント・カフェ」には、食べられる本がある!?

館内を一通り鑑賞したあとは、併設する「オリエント・カフェ」で一息つくことができます。写真は、ミュージアムとカフェをつなぐ「知恵の小径(こみち)」。

「知は力なり」や「人生に学び終わりなし 月日を無為に送るなかれ」など、心に響くアジア各国の名言が刻まれていて、ペルシャ語やナシ語、ヒンディー語などの見たこともない言語と出合えます。日本語訳を頼りにお気に入りの格言を見つけ、カフェまでの道のりを楽しみましょう!

「オリエント・カフェ」は、岩崎久彌氏が農場主だったことで縁の深い小岩井農場が運営しているカフェレストラン。緑の芝生が広がる中庭を眺めながら、新鮮な卵や小岩井ビーフを使った料理が楽しめます。今回注文したのは、樹齢115年という杉の木を切り出して作ったお重が素敵な文庫型ランチ「マリーアントワネット」(1960円)。

マリーアントワネットのお気に入りだったという「イエズス会士書簡集」をイメージしたお重に入ったランチは、1日10食限定。このメニューだけは先着順で注文を受け付けているので、オープン時に合わせて席の予約をするのがおすすめです。

美しいものに触れ、異世界に迷い込んだかのような体験ができる「東洋文庫ミュージアム」。素敵な空間で自分1人の贅沢な時間を過ごし、休み明けにがんばるパワーを充電しましょう!

Text:森田敦子(vivace)

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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