恋愛のアドバイスをくれる店員は…ホスト⁉︎ 眠らない街の書店で出合う「愛」を紐解く本
日本一の歓楽街、新宿・歌舞伎町。ちょっと近づきがたい印象を持つ女性が多いかもしれませんが…ここにはなんと、現役のホストが接客してくれる書店があるとのウワサ!しかも、取り揃えられている本はすべて「愛」にまつわる本。さらにホストが恋愛相談にのってくれると聞いたら、これは気にならないはずがありません。一体どんなお店なのか、早速伺ってきました。
ホストと話せる?歌舞伎町にたたずむ、珍しすぎる書店
歓楽街として賑わう夜とはまったく表情の違う、静かな昼時の歌舞伎町。のんびり歩いていると、ストリートアートを思わせる外観が目を引くお店を発見!こちらが、歌舞伎町で実際に働いているホストが店員を務めるとウワサの「歌舞伎町ブックセンター」です。
開放感あふれる店内では、カップルや外国人観光客がゆっくり過ごしています。ホストクラブを運営しているグループの会長が作ったというこちらのお店は、日々忙しく過ごすホストたちにも、心潤す本の力を知って欲しかったからなのだとか!
シルバーやブラックをベースにした内観に、ソファ席とカウンター席が並びます。気になるホストの店員さんですが…残念ながら、平日は店頭に立たれていないそう。土日の15〜17時のみ、接客されているのだとか。
所属している約100名のホストが、ローテーションで本職への出勤前にお店へやってきます。気になりつつも普段なかなか接することのないホストと、本について語らうことができる…こんな書店、日本中を探してもきっとこちらだけですね!
黒色、赤色、ピンク色…色分けされた「愛」を楽しむ
壁一面に並べられた本は、どれも「愛」をテーマにセレクトされています。テーマ別に本の帯が色分けされており、犯罪や夜がテーマの「黒い愛」、純愛や家族愛、研究愛に関わる「赤い愛」、そして甘酸っぱい初恋や、逆に官能的な愛を描いた「ピンクの愛」と幅広い「愛」を楽しむことができます。
小説やエッセイ、詩集、さらにはアートブックまでが書棚にずらり!帯には、実際にその本を読んだことのあるお客さんが、自由に感想やおすすめポイントを書いているので、参考にしながらチョイスしてみて。
ちなみに1番人気のジャンルは「ピンクの愛」に分類されている、性愛や官能的な恋が描かれた書籍だそう!気になるけど、手に取るのがちょっと恥ずかしい…そんな女性も、歌舞伎町という土地柄か、オープンな気持ちで幅広いジャンルの文学を楽しめる雰囲気が漂います。
ひと口に「愛」と言っても、その意味合いは幅広く深いもの。こちらの小説は上京し、ホストになったスタッフがセレクトした1冊「東京を生きる」です。
地方出身の女性が、東京の街で生きるおもしろさや寂しさ、そしてどこか馴染みきれない悲しみを、恋愛と絡めつつ描いたエッセイだそう。選書したスタッフも深く共感した、おすすめの1冊なのだとか!
こちらは「生まれる」がキーワードの短編集「生まれるためのガイドブック」。命の誕生や、人が変化し生まれ変わる様子を描いた1冊です。私たちが「愛」と聞いてイメージする、やさしい愛情がたっぷり詰め込まれた、心温まる物語が楽しめます。
ときに陳腐だったり、神聖さを感じさせたり…多面的な「愛」について改めてじっくり考えさせてくれる、興味深い本がたくさん揃っていますよ。
フードも要注目!行列ができるカレー屋のメニューも楽しめる⁉︎
「歌舞伎町ブックセンター」では、こちらの「ラムキーマカレー」が人気を集めています。大人気店「negombo33(ネゴンボ33)」のメニューだそうで、この味を求め、本店では行列ができることもしばしば。そんなキーマカレーが、実はこちらでも味わうことができるのです!これはぜひ食べてみたいですね。
定期的に夜に開催される、読書会などのイベントもチェックしたいところ。夜の歌舞伎町で、お気に入りの1冊について談義する…なかなか珍しい経験になりそうですよね。
ホストと話しながら本が選べる「歌舞伎町ブックセンター」には、男性客もよく訪れるそう。ホストクラブとなると入りにくいけど、「ホスト」ってどんな人たちなのか気になっている…そんな男性が会話を楽しみに来店されるのだとか。なので、女性同士はもちろん、彼と一緒でも楽しめるはず!「歌舞伎町ブックセンター」へ、愛を描く物語を探しに足を運んでみて。
中村佑衣(エフェクト)
●記載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。