行けばファンになる鎌倉のビストロで、旬素材ランチと昼からワインを
2017年5月に鎌倉にオープンした「SHOOBEDOODA(シュビドゥダ)」は、主に地中海沿岸の大衆食文化をもとに、厳選した食材を使った枠にとらわれない料理とワインを楽しめるビストロ。夫婦ふたりで営むアットホームなお店は肩肘張らずに利用でき、毎日通いたくなると地元の人たちから好評です。
その日にしか出会えない、ジャンルレスなメニューを即興で提供
江ノ電・由比ヶ浜駅から徒歩3分。「SHOOBEDOODA」は、感度の高いショップや飲食店が集まる注目のエリア、由比ケ浜通り沿いにあります。お店はマンションの1階というちょっとわかりづらいところにありますが、それも隠れ家的な雰囲気で素敵。赤いメニュー看板を目印に訪れましょう。
白と黒を基調とし、随所にウッドを取り入れたシンプルな内装は、ヨーロッパの大衆食堂を感じさせる落ち着いた雰囲気。もともとはギャラリーだったというお店は、14席という決して広くはないスペースにもかかわらず、天井が高く開放的です。ご夫婦が好きなものを自由に飾ったという壁のアートにおしゃれ心がくすぐられます。ルイ・アームストロングやウェルドン・アーヴィンの写真は、ジャズ好きのご主人らしいセレクト。
学生時代の同級生だったというおふたり。「SHOOBEDOODA」という店名は、ジャズのスキャットをイメージしてつけたそう。その日ある食材を使って即興で料理を出すことをポリシーに、ジャンルにとらわれず自由な雰囲気を大切にしたいという思いが込められています。キッチンが見えるカウンター席もあり、おひとりさまでも楽しめる配慮がいいですね。
ひと皿で大満足のプレートランチにこだわりのワインをプラス
ランチメニューは、手間暇かけた前菜数種が楽しめる「本日のSPECIAL PLATE」(3132円〜)と気軽に楽しめる「本日のPLATE」(1836円〜)の2つ。旬の食材やその日に仕入れた食材を使って料理をしてくれるので、何が出てくるかは当日のお楽しみ。写真の「本日のPLATE」は、ミニスープ、メイン、パン、ドリンクがセットになっていて、メインをお肉とお魚から1つ選べます。
メインにお魚をセレクトしてみました。ルッコラと青唐辛子のソースがかかったスズキのローストは、魚のほどよい塩気と口の中にほんのりピリッと残るソースの相性が抜群。付け合わせのマッシュポテトは、じっくり寝かせることで旨味が増したジャガイモを使用しているそうで、芋本来の甘さが伝わります。ミニスープは「スイカとトマトのガスパッチョ」。ガスパッチョは“飲むサラダ”と呼ばれ、まさに野菜の栄養がぎゅっと詰まった一杯です。
ここに来たなら、お昼からワインを味わいたいですね。写真左から、赤い果実の豊かな香りのカベルネフラン「クロード ネル アンジュ」(ボトル7344円)、爽やかでいて果実味、酸味のバランスが良い微発泡ワイン「プラザ デ サンティアーゴ ヴィーニョヴェルデ」(ボトル4212円)、ダークチェリーの風味でほのかなスパイス感もある「シャトールジェール トルマリン」(ボトル5832円)。グラスワイン(756円〜)は日替わりなので店内の黒板をチェックしてみて。
地元の人から観光客まで、多彩な人が集う“愉快な大人の社交場”
ディナーでは、前菜、サラダ、メイン、チーズ、デザートなどの単品のほか、日替わりメニューも。黒板をくまなくチェックしながら、気軽においしい料理を楽しみたいですね。「おいしい!」「また来たい!」というお客様の声が、ご夫婦ふたりのやりがいになっているそう。
夜のおすすめメニューは、フランスのビストロの定番「ステックフリット」(1944円)。ステーキ150gとフレンチフライが付きますが、日によって牛肉の部位が違ったり、産地や品種が変わったりします。この日はササミ肉でしたが、赤身と霜降り部分のバランスがよく、さっぱりした味わいが最高においしいひと皿。ご主人いわく「肉質によって焼き方を使い分けている」とのこと。アツアツの鉄板で提供される「ハンバーグステーキ 柚子シャリアピン」(1620円)も人気です。
「バナナとグラッパのジェラート」(594円)は、人気のデザートメニュー。グラッパの香りを程よく残すバナナのジェラートは大人の味わいで、ブランデーでフランベしたバナナと一緒にいただくとデザート感が倍増。添えられているグラッパはお好みに応じてジェラートにかけていただきます。「花椒のアイス 八角と生姜のグラニテ」(594円)もぜひ食べてみたい一品です。
“愉快な大人の社交場”と銘打つだけあり、地元の人から観光客まで、お一人でも友達や家族とワイワイでも、いろいろなスタイルで気軽に楽しめるビストロ「SHOOBEDOODA」。ここでしか味わえない独自性の高い料理とおしゃれな雰囲気は、一度体験したらハマること間違いなしです。
Text:高橋亜矢子
photo:榊水麗
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