大原美術館の見どころと満喫プラン!倉敷美観地区でモネやグレコなど世界の芸術鑑賞

大原美術館の見どころと満喫プラン!倉敷美観地区でモネやグレコなど世界の芸術鑑賞

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ノスタルジックな倉敷の美観地区に、まるでギリシャ神殿のような佇まいでひと際目を引く「大原美術館」。倉敷旅では欠かせない主要観光スポットです。倉敷を代表する実業家とある画家の、情熱と友情がきっかけで生まれたこの場所で、世界的名画にふれるロマンチックな時間をぜひ。

Summary

大原美術館とは?2人の男の絆から生まれた日本初の私立西洋美術館

緑に覆われた石垣越しに見られる「大原美術館」の本館。江戸、明治期の建物が並ぶ倉敷川沿いにあり、ハイカラな美観地区独特の雰囲気を演出しているランドマーク的な存在です。

美術館誕生にまつわるキーパーソンは、倉敷で繊維会社を営んでいた実業家・大原孫三郎と、彼が支援していた一つ年下の画家であり友人の児島虎次郎の2人。日本の芸術的発展を目指すという志を共に共有していましたが、虎次郎が47歳で他界。昭和5年(1930)、大原美術館は孫三郎が2人の絆の証しとして設立しました。

本館 第5室
本館 第5室

展示は虎次郎の絵と、彼が孫三郎の斡旋で留学していたヨーロッパで買い付けた名匠の作品がメイン。それらを一挙に鑑賞できるのが大原美術館の魅力です。2020年には虎次郎を顕彰する「新児島館(仮称)」が新たにオープン予定。それまでは本館の第5室で虎次郎の絵画とオリエントの作品が見られます。

大原孫三郎、児島虎次郎の物語はとてもドラマチック。公式ホームページなどでぜひ予習してから訪れてみてください。きっと深みを増した美術鑑賞が堪能できます。

エル・グレコ、クロード・モネの絵を間近で鑑賞できる!

万有は死に帰す、されど神の愛は万有をして蘇らしめん/レオン・フレデリック(1893年~1918年作)
万有は死に帰す、されど神の愛は万有をして蘇らしめん/レオン・フレデリック(1893年~1918年作)

本館で見られるコレクションはエル・グレコ、モネといった虎次郎が手に入れた超有名な作家の名画も多数。

写真のレオン・フレデリックの絵は約11mあり、本館を設計する際に建物の幅の基準なったという逸話も。虎次郎が最後に購入した作品ということもあり、彼の死と美術館設立に運命を感じずにはいられません。

睡蓮/クロード・モネ(1906年ごろ作)
睡蓮/クロード・モネ(1906年ごろ作)

生涯に約300点以上描かれたモネの代表シリーズ「睡蓮」。こちらは虎次郎がモネから直接譲りうけたものです。そんな貴重な作品も、近距離で鑑賞できるのが大原美術館の醍醐味です。繊細な色使いと生き生きとしたタッチがしっかりと見て取れます。

受胎告知/エル・グレコ(1590年~1603年ごろ作)
受胎告知/エル・グレコ(1590年~1603年ごろ作)

美術館のハイライトともいえるのが特別スペースに展示されているこちらの作品。相当高額だったため、虎次郎が孫三郎に購入の判断を委ねたという逸話も。日本にあることが奇跡!といわれている一枚です。

彫刻、工芸品なども名品揃い。幅広い展示をたっぷり満喫

工芸・東洋館
工芸・東洋館

本館のほかに、青木繁、岸田劉生といった近代以降の日本作家の洋画や彫刻を展示する分館、虎次郎が集めた中国古美術や、棟方志功、河井寛次郎の工芸作品を展示する工芸・東洋館があります。また屋外にはロダン作をはじめとするさまざまな彫刻も点在。たっぷりとアートにふれることができます。

モネの睡蓮の池
モネの睡蓮の池

建物自体にも各館それぞれに趣があり、窓や壁、床の造りにも往時のこだわりがいっぱい。細部まで注目していると散策しているだけでも楽しめます。フランスのモネの自宅から株分けされた睡蓮が咲く(6~10月頃)池も見ものです。

ミュージアムショップ&レトロな隣接カフェもおすすめです

ミュージアムショップでは、展示作品をモチーフにしたオリジナル商品を多数販売。岡山といえばマスキングテープ。オリジナルデザインのものは要チェックです。

隣接している「café エル・グレコ」へもぜひ。元は大原家の土地の管理事務所だった場所で、孫三郎の長男・大原總一郎が名前を付けた老舗喫茶です。昭和34年(1959)創業時のレトロモダンな風情がそのまま残っています。

美しくておしゃれな倉敷の歴史散策にドラマチックな世界的名画鑑賞をプラス。倉敷美観地区ならではの贅沢な散策をぜひ満喫してください。

text:8ビートフジタ
photo:松本朋也、福井麻衣子、大原美術館

掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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