やわシャリ食感に度肝を抜かれる!賞味期限1日の「FOBS」のゴーフルが新しい
日本でゴーフルといえば、パリッとした薄い生地になめらかなクリームが挟んであるお菓子。そのイメージを覆すのが東京・蔵前の人気店「Pâtisserie FOBS(パティスリー フォブス)」です。シェフが修行先のフランスで衝撃を受けたという本場の味をご紹介します。
パリの街角にありそうな外観がステキ!蔵前の人気パティスリー
「パティスリー フォブス」は2016年にオープン。ここ数年でおしゃれなお店が増え始め、“東京のブルックリン”と呼ばれるようになった蔵前にあります。オーナーパティシエ安井義則さんの奥様のご実家があり、1階を改装して店舗にしたそう。深みのあるブルーを基調としたクラシックな外観から、センスのよさが伝わってきます。
店内には生菓子のショウケースと焼き菓子コーナー、イートインのカウンター4席があります。安井シェフが生み出す素材を活かした丁寧なお菓子は、スイーツマニアやご近所さん、蔵前散策を楽しむ人たちを惹きつけて、あっという間に人気店に!
本場の味を再現!フランス北部にあるリールの伝統菓子ゴーフル
こちらが今回のお目当ての看板商品「ゴーフレット」(1枚410円、5枚入リボン付き2052円)。このゴーフレット、なんと要冷蔵で賞味期限は翌日までという“生菓子”。
安井シェフによると、ゴーフルとはフランス北部(ベルギーとの国境付近)のリールという街の伝統菓子。日本で見かけるパリッとした薄いウエハース生地のゴーフルは、昭和初期に日本のメーカーが考えたお菓子で、本場フランスのゴーフルとはまったくの別ものだったんです。
冷えたゴーフレットを持ってみると、生地はしっとりしています。食べてみるとジャリジャリッとした食感がしてビックリ!すぐに甘いバタークリームの香りが畳みかけ、リッチな味わいが口の中に広がります。何これ、めちゃくちゃおいしいです!
今まで食べたことのない初体験の味わい…。一体、どうやって作っているのでしょう?
実はパン生地!ジャリジャリ食感のヒミツは3種類の砂糖にあり
まずは気になる、やわらかくてしっとりした生地の正体。なんとバターをたっぷり使ったブリオッシュというパン生地だったんです。まったく想像できませんでした!
焼き方もとってもユニーク。上写真にあるゴーフル専用のプレス機に生地をのせ、250℃の高温で一気に圧をかけて焼くと、空気が入ってぷう~っと膨らんだら焼き上がりに。
次にゴーフレットに挟むバタークリームを見せてもらいました。小さな黒い粒が見えますか?世界的に希少になってきたバニラビーンズが、たっぷり入っていて贅沢!安井シェフは量を減らせるか試作を重ねてみたものの、納得いく味のためには必要量だという結論に至ったそう。
なるほど、このたっぷりのバニラビーンズのおかげで、奥行きのあるリッチな味わいが完成するんですね。
そして本邦初公開、こちらがジャリジャリ食感の正体、3種類の砂糖です!詳細はヒミツですが、味わいや形状の違う砂糖を3種類使って、甘さや香り、コク、食感を調節しているそうです。安井シェフがフランスで食べたときの記憶だけを頼りに、いかにおいしくなるか試行錯誤してレシピを完成させました。
こちらは先ほどの3種類の砂糖で作られたバタークリームを挟んでいく様子です。結構、たっぷりと入っているんですね…。なるほど、おいしいわけです!
2018年6月から冷凍発送専用のギフトボックスを開発して、ゴーフレットの通信販売がスタートしました。8枚入りギフトボックス3672円(送料別)、賞味期限は発送日から3週間。食べたい分だけ冷蔵解凍していただけます。メールやFAXでも受け付け中なので、遠方の人へのお届けものにもぴったりです。
ゴーフレット以外に生ケーキも逸品ぞろいですが、安井シェフが「シンプルだけど、作るほどに奥が深くておもしろい!」と情熱を込める焼き菓子もお試しを!左からブレイクしそうな予感がする「クロッカン」(918円)、くるみが入ったサクサク食感の「ネージュ」(702円)、ロワール地方の薄焼きクッキー「ナンテ」(702円)。
「パティスリー フォブス」のお菓子は、どれも味がしっかり濃いのだけれど、食べ終わったあとが軽やかなのが不思議…。そう安井シェフに伝えると、うなずきながら不敵な笑みを浮かべていました。みなさんもぜひ行ってみてくださいね!
HP:https://www.facebook.com/PatisserieFOBS/
Text&Photo:松本いく子
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