日本橋老舗洋食店「たいめいけん」の元祖オムライスは半熟卵のとろ~っにご機嫌!

日本橋老舗洋食店「たいめいけん」の元祖オムライスは半熟卵のとろ~っにご機嫌!

食・グルメ 洋食 オムライス 老舗 東京都 るるぶ&more.編集部
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チキンライスにのったオムレツにナイフを入れると、卵がとろ~っと流れ出すオムライスって、老若男女問わず気分が上がる料理ですよね。このスタイルのオムライスを日本で初めて出したのが、日本橋の老舗洋食店「たいめいけん」だって知っていましたか?

Summary

同じオムライスでも「たいめいけん」1階より2階がワンランク上のグレード!

日本橋で昭和6年に創業した老舗洋食店「たいめいけん」。お店は1階と2階(写真)で分かれていて、2階の方が雰囲気や値段のグレードが高くなっています。「同じ料理なら値段が安い1階で」と思ってしまいがちですが、実は食材の質や作る手間のかけ方までが違うというので、今回は2階に行ってみます!

今回のお目当て、「たいめいけん」のふわとろ半熟卵のオムライスの正式名は「タンポポオムライス 伊丹十三風」。オムライスが大好きな故・伊丹十三監督が考案し、映画「タンポポ」で披露。その撮影が行われたのが「たいめいけん」だったことに由来します。

当時、誰も見たことがない遊び心あふれるオムライスに、「映画と同じオムライスを食べてみたい!」と大反響。その後メニューに加わり、今ではすっかり看板メニューの1つになりました。

こちらはオムライスを食べる前に誰もが注文するという、名物の「コールスロー」(700円)と「ボルシチ」(900円)。どちらも繊細な味わいで、野菜のおいしさがじんわり伝わってくるやさしい味わいです。

ちなみに1階ではこの2品は各50円で提供していますが、味も見た目もまったく別もの。例えば1階のボルシチはミネストローネのようですが、2階ではビーツがたっぷり入っている、本格的なロシア料理。材料、作り方、手間のかけ方、魅せる演出までレベルが段違いなんです。

赤いバラの花びらが2階の証!卵とバターのコクがたまらないおいしさ

前菜のコールスローとボルシチを堪能していると、お待ちかねの「タンポポオムライス 伊丹十三風」(2階2800円)が運ばれてきました!見てください、きめ細やかなオムレツがなんて美しいんでしょう!料理は“見た目や彩りも味わいのうち”というのがシェフの信条とのことで、ハーブとともに赤い食用バラの花びらが1枚飾ってあります。

オムレツの中はもちろん半熟。時間とともに余熱で固まっていくので、すぐにいただきます。いざ、オムレツの真ん中にナイフで切り込みを入れていきます…。この瞬間、わくわくが止まりません!

とろとろ~っと見事な半熟卵が流れるようにあふれ出します。バターの豊かな香りと卵のしっかりしたコクが、口の中でふわっと広がりたまらないおいしさ!キリッとした味わいのトマトケチャップとも相性バツグンなうえに、チキンやマッシュルームがゴロゴロ入ったチキンライスも食べごたえがあって大満足!

シンプルな料理なのに、家庭ではこんなに上品なおいしさには作れないと、つくづく痛感…。さすが舌の肥えたお客さまが多い、日本橋の名店です。

シェフ自ら卵の産地に足を運んで鮮度をチェック

今回、オムライスを作る様子を特別に見せていただきました。チキンライスの具はケチャップで煮込むのが、まろやかに仕上げるコツだそう。オムレツ1人分には卵3個を使い、強火で手早く焼きあげていました。お見事!

階のオムライスにも厳選した卵を使っていますが、2階のオムライスに使う卵は、よりコクのしっかりした良質なものを使っているそう。卵選びには、必ずシェフ自ら産地へ足を運んで鮮度管理を厳しくチェック。日によって味はもちろん色も美しい産地のものを選んでいます。

お話をうかがったのは、テレビなどへの出演も多い茂出木浩司シェフ。受け継がれてきた上品な味はそのままに、もっとおいしくできる食材や工夫があれば柔軟に取り入れるなど、まっすぐな姿勢で料理に向き合っているのが印象的でした。

ふわとろオムライスを語るなら、ぜひ一度は「たいめいけん」の2階で食べてみることをおすすめします!

Photo&Text:松本いく子

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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