開店2時間で売り切れる「ムジャラ」のスパイスカレー。京都でカレーもオツなもの
京都・四条大宮駅から南東へ歩くこと約6分、大宮高辻を西に入った場所に、人気のスパイスカレー専門店「ムジャラ」があります。売切れ次第終了のため、早ければオープンから2時間で閉店になることも!この人気スパイスカレーの秘密を探りにいきましょう。
独特の世界観が味わえるムジャラの店内
京都・大宮高辻を東にまっすぐ歩いたところにあるわかりやすい場所なのに、うっかり見過ごしそうになるほど街に馴染んでいる「ムジャラ」。扉を開けるとレトロでサイケな空間が現れます。
スタイルのよい日本人形が見守る店内で作業するのは、店長の佐藤圭介さん。食器棚には、国籍不明な雑貨とスパイスの瓶がお行儀よく並んでいます。
スパイス大量のシビレるカレーと多彩な副菜
注文は、黒板に書かれた本日のメニューから選びます。「ムジャラ」のカレーにレシピはなく、すべての味を決めるのは佐藤さんの経験と勘とその日の気分。最近は“チリ”にはまっていて、少し辛めのメニューが多いそうです。
さて、普通のカレーに慣れている人には、衝撃的な「ムジャラ」のカレー。
同じひと皿ですが、右と左で見た目がまったく違います!
チキン&豚ロース&サンバル(豆と野菜)の3種が贅沢にあいがけされていることはもちろんですが、ナスや玉ねぎのアチャール(漬物)、ゴマやキウイのチャトニ(ペースト)、大根と空芯菜とクミンや、じゃがいもとキャベツのサブジ(炒め煮)など、たっぷりの副菜が。この副菜、酸味が効いていてスパイスカレーととっても合います。
特別に、カレーに使っているスパイスを見せてもらいました。東京から仕入れているスパイスは、容器から出した瞬間にそれぞれの主張が香り立ってきます。
「ムジャラ」ではスパイスの種類を増やすのではなく、厳選したスパイスを通常のインド料理とは比べ物にならないくらい大量に使っているそう。
ライスは、日本米と、香り米ともよばれるインドのバスマティライスが半分ずつ使われています。パラパラとしてカレーのスープを吸い込みやすいバスマティライスと、もっちり甘みのある白米。両方の良さをひと皿で味わえます。
食べる場所によって味が違い、ひと口ごとに辛さ、酸っぱさ、甘さのさまざまな味が舌を刺激します。
強烈なスパイスがじわじわと胃袋に染みわたり、カラダの奥から熱が生まれてくるよう。一度食べるとまた食べたくなるのは、カラダがこの味を求めるからなのかも。
食後はカルダモンの効いたチャイを。満たされます。
金曜の夜が待ち遠しくなる“ビリヤニナイト”
通常は、売切れ次第終了のため、夜まで営業していることは珍しい「ムジャラ」ですが、金曜だけは特別。夜営業が行われ、週に1日だけのメニュー「ビリヤニ」が登場します。
「ビリヤニ」は、いわばインドの炊き込みごはん。繊細な長粒米のバスマティライスを壊さないように、米、肉、スパイスを重ねて混ぜずに炊き込むので時間がかかります。
層になっているので、食べる場所ごとに味が違う!マイルドな味で、辛いのが苦手な人にもオススメです。ほかにも、金曜の夜限定のスパイシーな「チキン65」(750円)など、お酒が進むサイドメニューもありますよ!
ディープな京都を味わいたくなったら「ムジャラ」にぜひ。とはいっても、売切れ必至なので、必ず食べたい場合は開店1時間以内を目指しましょう。
text:小西尋子
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