特急「かわせみ やませみ」【絶景travelersがみつけた!パワーをもらえる絶景 vol.9】
個性溢れる列車が続々と誕生し、ここ数年話題の鉄道旅。今回ご紹介するのは2017年にデビューした九州・熊本の特急列車「かわせみ やませみ」です。美しい装飾の車内の様子とともに、終点の人吉の魅力をお伝えします。
乗り込んだ瞬間から心踊る!美しい車内装飾
「かわせみ やませみ」は熊本県の中心市街地である熊本駅から、温泉地・人吉へと至る路線を一日三往復走る特急列車。青色と緑色の列車です。青は渓流・球磨川を、緑は球磨地方の森をイメージしたそうです。
「かわせみ やませみ」という列車は、沿線を流れる球磨川に生息している野鳥の翡翠(かわせみ)と山翡翠(やませみ)から名付けられたとのこと。運がよければ車内からそんな野鳥の姿が見えることもあるそうですよ。
車内へ乗り込むとそこはまるで別世界!
球磨産のスギが床に、ヒノキがテーブルやカウンターに、八代産のイ草がのれんに使用されています。
球磨の自然を模した和モダンで繊細な装飾が美しく木のぬくもりを感じる空間。列車の中とは思えないような美しい光景は、思わずカメラに収めたくなります。
「かわせみ やませみ」は二両編成で、1号車は青のかわせみ号、2号車は緑のやませみ号です。車内には、旅を盛り上げてくれる仕掛けがたくさんありました。
軽食やお土産品などを販売するサービスコーナー(ビュッフェ)や、ソファーのようなベンチシートもありますよ。私が訪れた平日にはなかったのですが、土・日曜、祝日には数量限定のお弁当やスイーツが販売されるそうなのでチェックしてみてくださいね。「球磨の四季彩弁当と郷土料理つぼん汁セット(1300円)」など、地元の旬の幸をたっぷりいただけるお弁当が魅力的です(土・日曜、祝日の特急「かわせみ やませみ」2号から数量限定販売)。
車内販売は、季節毎にメニューが入れ替わるそうです。旅の楽しみをさらに盛り上げてくれること間違いなしですね。
車窓の絶景は列車旅の醍醐味
列車旅の醍醐味といえば、次々と変わっていく車窓からの景色。八代〜人吉間は日本三大急流の一つである球磨川が並走しているので、大きな窓からエメラルドグリーンに輝く川の水面を間近に見ることができます。まるで絵画のような絶景を眺めながらの旅路。球磨川は右左両側の車窓に現れるので、どちらの座席からでも見ることができますよ。
1号車「かわせみ」には展望スペースもあります。双眼鏡が設置されているので、大きな窓から球磨川沿いを飛ぶ「翡翠」、「山翡翠」を探してみるのも楽しいですね。
ドラマチックに流れる景色と居心地のよい空間にうっとりしているうちに終点人吉駅に到着!1時間半の旅路があっという間に感じてしまうほど、魅力たっぷりの鉄道旅です。
終点、人吉の温泉で癒される
終点である人吉は球磨川の流れに育まれた自然豊かな街。“美人の湯”として名高い人吉温泉は、温泉が多い九州の中でも秘湯として人気です。とろみ感があるお湯は、皮膚の角質を柔らかくし、古い角質を落としたり、保湿剤を塗ったように肌をしっとりさせる効能が期待できるとか。
私たちは日帰り入浴で人気老舗旅館「人吉旅館」を訪れました。歴史ある建物と源泉掛け流しの天然温泉で癒しの時間を過ごすことができます。日帰り入浴は8〜20時の間で利用可能。大人600円、子供300円ととてもリーズナブルなのが嬉しい!
※宿泊は 1泊2食付 大人1名(1室2名利用)1万4040円~
人吉旅館のすぐそばには、1200年以上の歴史を誇る「青井阿蘇神社」があります。
国宝の神社は思わず背筋が伸びてしまうほどの迫力!
入口の蓮池や境内に並ぶ鳥居、青井稲荷神社も美しい場所です。人吉駅から徒歩5分とアクセスしやすい場所にあるので、人吉市の情緒あふれる雰囲気を楽しみながら訪れてみてください。
移動手段として便利なだけでなく、乗ることそのものが忘れられないイベントになる、特急「かわせみ やませみ」での旅。最後は人吉温泉で癒される最高の旅になりました。是非一度、美しい車内と球磨川の絶景に会いに行ってみてくださいね!
特急 かわせみ やませみ
運行区間: 熊本駅〜人吉駅(鹿児島本線・肥薩線経由)
料金:(普通運賃+指定席特急料金) 熊本〜人吉(大人1名 片道3,270円)、新八代~人吉間(大人1名 片道2,450円)
営業時間:熊本駅発7時39分発、11時24分発、15時22分発。人吉駅9時30分発、13時25分発、17時24分発。
予約方法:電話 インターネット
TEL:JR九州電話予約センター 050-3786-3489(8~20時)
HP:https://www.jrkyushu.co.jp/trains/kawasemiyamasemi/