台湾の定番人気No.1!ディンタイフォンの小龍包を何度でも食べたくなる秘密とは?
ニューヨークタイムズ紙で「世界の人気レストラン10店」のひとつに選ばれたこともある世界的な有名店「鼎泰豐(ディンタイフォン)」。日本では20店舗目となる「鼎泰豐 横浜ランドマークプラザ店」が2018年6月にオープンしました。お店の代名詞と言えるのが、スープがあふれ出る小龍包(しょうろんぽう)。世界中で愛されるおいしさの秘密を探ってきました。
横浜らしい景色が見え、178席と広々とした店内
お店があるのは、横浜ランドマークプラザの5階飲食店フロア。週末の昼時には多くの人が順番を待ち、賑わいます。整理券が発行されるシステムで、店頭には目安となる待ち時間が表示されています。
店内は178席と、国内のお店では最大規模。創業当時の台湾店や点心師のモノクロ写真が飾られ、シックで落ち着いたインテリアです。
最大20名で利用できる個室も用意。仕切りを設置すると、8名・12名の2つの個室になります。窓からは観覧車などみなとみらいの景色が一望でき、夜景もきれい!
小籠包は飲み物です⁉あふれ出るスープが衝撃的においしい
小籠包は4個605円、6個908円で、蒸籠で蒸したてが提供されます。箸でそーっとつまんでみると、しなやかで薄い皮の中にスープが透けて見えます。レンゲにショウガと酢醤油をとり、召し上がれ。
小籠包の中からはレンゲからこぼれそうなほど、スープがあふれ出てきます。つるんとしなやかな皮の食感、肉餡の旨み、滋味深いスープをひと口で味わって。
おいしさの理由は引き継がれた技を忠実に守ること
小籠包など点心を作るのは点心師という職人さん。写真はこねた生地を棒状にして、皮に伸ばす前にちぎっている様子。迷いなくスピーディーに行われますが、小籠包の皮は5gとされ、誤差はプラスマイナス0.2gまでと厳密に定められています。
ちぎった生地を綿棒で伸ばした後、肉餡を詰めて包んでいきます。ひだの数も18と決まっていて、これは美しい見た目はもちろん、食感のよさを出すため。具詰め後の重量は1個21g(誤差は0.2g範囲内)とこれも規定があるのです。
ここまで厳格な規定があるのは、世界10カ国110店舗以上あるどこの店でも同じ味を提供するため。本国・台湾の点心師から引き継がれた味、形、品質が、小さく端正な姿に込められているんですね。
小籠包をはじめとする点心を作る様子は、入口左手にあるガラス窓から見ることができます。こねた生地は1時間以上置かず、作り置きは一切なし。週末はフル稼働で作業し、出来上がったものがすぐに蒸されていきます。
プレーンの小籠包の他、写真のトリュフ入り(4個1944円、6個2916円)もイチオシ。香りと旨みが抜群で、頬張れば贅沢な気分に包まれます。ほかにアワビや辛子明太子、ホタテ、ずわい蟹、蟹みそ入りも用意。あんこやマンゴー、むらさき芋あんが入ったデザート系もあるんですよ。
点心以外に、前菜やスープ、麺類、ご飯物も大充実。えび入りチャーハン(1188円)は、あっさりとした塩味で、米の一粒一粒までしっかりと炒められ、しっとりなのにパラパラ。家庭ではまねできない、プロの技を感じる逸品です。
世界中の人が愛してやまない名店の味にはやっぱりそれだけの技術があると実感。いつでも、どこでも裏切らない味をぜひ体感してみて。
text:伊藤あゆ
photo:浦田真行
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。