芝生でゴロゴロ漫画読み放題!「京都国際マンガミュージアム」で理想の休日
京都・烏丸御池の北西にある「京都国際マンガミュージアム」。京都市と京都精華大学の共同事業で、漫画資料の収集・保管・公開と、調査研究などを行う施設です。ここにはジャンルを問わず、さまざまな年代の国内外の漫画が展示されていて、どれでも自由に手にとって読むことができます。
Summary
小学校跡地を活用したレトロな雰囲気のミュージアム
烏丸御池の交差点の、北西角から北に100mほど歩いた場所にある「京都国際マンガミュージアム」。明治初期に開校し、1995年に閉校となった「京都市立龍池小学校」の跡地を活用した、親しみやすいミュージアムです。
活用されている建物は、1929年建設の本館校舎と1937年建設の北館、1928年建設の講堂・体育館の3つ。グラウンドだった場所には芝生が敷かれ、心地良い緑のじゅうたんに。
内装は、ほとんど改装せず、往年の姿を留めています。
きしむ廊下やタイル張りの階段、柱などにも、日本のモダニズム建築の片鱗が感じられ、レトロ建築好きにとっても楽しめる空間です。
誰と行っても楽しい!創意工夫された展示
こちらは、発行された年代別に分けられた漫画の棚。館内に所蔵されている漫画の数は、なんと30万点。そのうち5万冊が展示されていて、自由に手にとって読むことができます。
展示の中心は1970年代から2005年までのもので、漫画が歩んで来た歴史や文化を、作品を読みながら体感できます。
1階から3階までのフロアは少年、少女、青年漫画に分けられ、さらに作者名の五十音順で配架。学校の廊下だった部分にずらりと漫画が並んでいるなんて、夢のようですね!
階段の登り口には、前年に各種の賞を受賞した作品や、年間ランキングに入った作品などを集めた特設コーナー、読者が選ぶ翻訳海外漫画アワードの棚などがあります。今まで見たことのない漫画に出会えるかも。
ミュージアム内では、常設展示や期間限定のさまざまな展示がおこなわれていますが、なかでもひときわ目を引くのが手塚治虫氏の「火の鳥」の巨大オブジェ。
仏師・須藤光昭氏の手による寄木造りで、キラキラと光る瞳は、「玉眼」という仏像彫刻で仕上げてあります。迫力がありますね!
日だまりの芝生で、ゴロゴロしながら漫画を読もう
「京都国際マンガミュージアム」の魅力は、なんといっても屋外で、風や太陽の光を感じながら所蔵の漫画が読めること。
一度入館すれば、当日に限っては再入場可能と、とっても自由なミュージアムです。(もちろん、読んだ漫画は、元あった場所に返しましょう)。
人気の漫画家100名以上の直筆イラストが壁一面に!
喉が渇いたり、お腹が空いたりしたら、ぜひ寄って欲しいのが、ミュージアムカフェ。三方の壁には、“あの漫画家たち”の直筆イラストやサインが、白場を埋めつくす勢いで描かれています。
2007年の開館当初の、ちばてつや氏から始まり、年を重ねるごとにその数は増え、2018年9月現在では120余名の漫画家さんたちが、この壁にサインを連ねています。
イラストの壁を背景にパシャリ。企画展などで漫画家さんが来館される都度、サインをお願いしているそうで、運が良ければイラストを描いている姿を目の前で見ることができるのだとか!
ミュージアムショップには、「京都国際マンガミュージアム」PRキャラクター、烏丸ミユの「賀茂茄子カレー」(500円)など、漫画にまつわる商品がたくさんラインナップ。
漫画を描いたり、色を塗ったりするためのグッズもたくさん!「オリジナルぬりえ」は、館内に用意されている色鉛筆を使って、その場で楽しむこともできますよ。
雨の日はレトロな校舎で、晴れた日は芝生で漫画が楽しめる「京都国際マンガミュージアム」。たまにはなにも予定を入れない1日を作って、お気に入りの漫画とともにゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
text:小西尋子
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