湘南唯一の造り酒屋が手掛ける、茅ヶ崎の隠れ家レストランがおしゃれすぎる

湘南唯一の造り酒屋が手掛ける、茅ヶ崎の隠れ家レストランがおしゃれすぎる

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湘南に残る唯一の酒蔵「熊澤酒造」は、明治5年創業という老舗。日本酒やビールの製造工場がある茅ヶ崎市香川の本社敷地内に、古い酒蔵や古民家を利用したレストランやカフェ、ショップを展開しています。写真は緑に囲まれたエントランス。この奥にどんな空間が広がっているのか、気になる全貌をご紹介します。

Summary

森の中の別世界。工場やカフェが集まり、ひとつの街を構成

案内図の中央に描かれるのは、メタセコイアの木。この大木の周りをカフェやベーカリー、ダイニングレストラン、和食店、雑貨店が囲んでいます。酒蔵やビール醸造所、出荷場もあり、ひとつの街のよう。

石畳が敷かれ、豊かな緑と古い建物に囲まれた空間がなんとも素敵。そびえ立つ煙突はかつて酒造りに使われていたもので、こちらのシンボル的な存在。メタセコイアの大木の近くにはひと休みできるテーブル&イスもあります。

大正時代の土蔵倉がビール酵母のパンを作るベーカリーに

大正時代に酒の道具を収納していた土蔵倉は、「mokichi baker & sweets(モキチ ベーカー アンド スウィーツ)」として再利用。

高い天井に古い梁が残され、土蔵倉の趣が感じられる店内。パン作りも酒蔵ならではで、ビールの製造工程でロス分として出るビール酵母を使っているんです。

種類は40~50種もあり、敷地内のダイニングレストランで提供されるパンもこちらで購入できます。売り切れ次第終了なので、いろいろ選びたいなら昼頃が狙い目。

ドイツ製法を基本としたソーセージやハム、サラミ、ベーコンも製造販売
ドイツ製法を基本としたソーセージやハム、サラミ、ベーコンも製造販売

「mokichi wurst cafe(モキチ ヴルスト カフェ)」の建物は、ベーカリーの土蔵倉に築200年の古民家を移築・増築したもの。地下室は子ども連れに嬉しいファミリールーム、2階にはライブラリー付きの客席があり、つい長居してしまいそうな空間に仕上がっています。

額縁のような窓から外のメタセコイアが眺められる特等席
額縁のような窓から外のメタセコイアが眺められる特等席

築450年のお屋敷レストランで自慢の湘南ビールを

ダイニングレストラン「MOKICHI TRATTORIA(モキチ トラットリア)」は武家屋敷のような重厚な佇まい。築450年と築400年という2軒の古民家を移築した建物です。

1階と2階を合わせて180席あり、古い柱や梁が残されています
1階と2階を合わせて180席あり、古い柱や梁が残されています

古い建物と調和したインテリアにも注目。2階吹き抜けから吊り下げられた大きなこいのぼりは昭和初期のもの、球形のシャンデリアはフランスの豪邸にあったアンティークなんだそう。

料理は炭火焼のグリルや自家製生パスタ、ハム・ソーセージなど、出来立てを提供。ピッツァを焼くのは酒造りのタンクを利用した薪釜です。

おすすめはごろっと大きな豚肉をビールで柔らかく煮込んだ、豚バラ肉の湘南ビール煮(1860円)。彩り華やかな湘南野菜が添えられ、目も舌も楽しませてくれます。

自慢の湘南ビールは定番だけで5種、タンクごとに替わる6種と計11種。ピルスナー(ショート620円、パイント920円)は、ホップの苦みと香り、モルトの甘みが絶妙なバランスで配合された一杯です。

酒蔵をリノベーションした会席料理店は特別な日にぴったり

「蔵元料理 天青(てんせい)」は熊澤酒造の看板商品である日本酒・天青の名を冠した和食店。お米や水、魚、野菜にこだわった会席料理コースが4200円~味わえます。平日は2850円のお手頃なコースも。

大正時代には仕込み蔵として使われていた建物をリノベーション。吹き抜け2階建てで、落ち着いた空間が広がっています。

半個室のテーブル席が中心で、記念日や家族の集まりにおすすめ
半個室のテーブル席が中心で、記念日や家族の集まりにおすすめ

客席が3段下がっているのは、お酒のタンクを上の柵から攪拌していた頃の名残。酒造り用の米を包んで蒸した布が暖簾に使われていたり、酒樽の底がテーブルの天板に再利用されていたり、そこかしこに酒蔵の痕跡が見られます。

20名ほどで貸切にでき、少人数のパーティーが開ける離れの麹室。名前の通り、麹室として使われていた場所で、古い赤レンガが残っています。

ヴィンテージ品や作家物の雑貨など掘り出し物を発見

アンティーク好き、手作り雑貨好きなら「okeba gallery & shop(オケバ ギャラリー アンド ショップ)」にもぜひ立ち寄って。okeba=桶場で、ここは創業当時、酒造りに欠かせない桶が製作され、道具の修理を行う場所だったそう。

関東大震災後、木造から鉄骨の建屋に。倉庫のような広い空間に、湘南地区の作家20名のガラスや陶芸、木工、藍染め、革などの作品が常設販売され、ヴィンテージ家具や古道具もいっぱい。2週間ごとに変わる個展も開催されています。

ベーカリーカフェで気軽に、地ビールを飲みに、記念日のお祝いに…とさまざまなシーンで利用できる熊澤酒造。アンティーク好き、建築好きな人にもおすすめです。こんな素敵な場所があったんだと驚くはず!

■mokichi baker & sweets
TEL:0467-52-6144
営業時間:10~17時30分(売り切れ次第終了)
定休日:第3火曜(8・12月は無休)

■mokichi wurst cafe
TEL:0467-50-0202
営業時間:10~17時30分(LO17時)
定休日:第3火曜(8・12月は無休)

■MOKICHI TRATTORIA
TEL:0467-52-6111
営業時間:11時30分~15時(LO14時30分)、17時30分~22時(LO21時)、土・日曜・祝日11時30分~22時(LO21時)
定休日:第3火曜(8・12月は無休)

■蔵元料理 天青
TEL:0467-52-6115
営業時間:11時30分~15時(LO14時)、17時30分~22時(LO20時)
定休日:第3火曜(8・12月は無休)

■okeba gallery & shop
TEL:0467-50-0252
営業時間:11~17時、土・日曜・祝日11~18時
定休日:不定休、第3火曜

text:伊藤あゆ
photo:浦田真行

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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