カレーの街“下北沢”で絶対食べておきたい!3種の新感覚キーマカレー
「旧ヤム邸シモキタ荘」は、下北沢駅から徒歩7分の小道にある隠れ家カレー店。ランチタイムに提供されるキーマカレーの3種盛り合わせは、旬の食材とスパイスの出会いが生み出す複雑な味わいが魅力です。実験的に作り出す新感覚キーマカレーの魅力をご紹介します。
昭和レトロを再現した、一人でも居心地の良い店内
レトロな店構えに、ぶどうの木が目印になる旧ヤム亭シモキタ荘。まるで実家に帰ったような温かい雰囲気が漂います。
木製の扉を開ければ、アンティークの椅子や壁掛け時計が懐かしい店内にほっと一息。
黒板の縦書きメニューは、国語の授業のなつかしさを意識したもの。日替わりのメニューに応じて書き換えられます。ディナータイムはお酒が進むひと口おつまみも提供されるため、ふらりと一人飲みに来るのもオツな楽しみ方です。
個性的な3種のキーマカレーが、1つのプレートで調和する理由
ランチタイムに楽しめるキーマカレーのぜんがけ(1350円)。キーマカレーに使われるひき肉は牛豚ブレンド、鶏肉、豚肉の3種で、それぞれの肉の風味を生かす旬の食材と組み合わせて、オリジナルの味を生み出しています。
写真の左側から時計回りで「枝豆とレーズンの豆腐白和えのせ、サツマ芋のあおさ海苔香るポークキーマ」、「梨のスパイスカクテキと食べる舞茸と混ぜ込んだ酒粕牛豚キーマ」、「グリルインゲンソースがけ、アボカド&鰹のレモン鶏キーマ」。(※キーマの組み合わせは月替わりのため、記事内写真は取材当時のもの)
メニュー名の情報量で伝わるように、さまざまな旬の食材たちが、スパイスの酸味や甘み、辛さと共にキーマカレーを彩ります。
創業時から付け合わせにしている鶏ガラベースの「ヤムカレースープ」を後からかけると、3種のカレーが調和し、よりまろやかな味わいの変化を楽しめます。
旬の食材を選び、味や色が重ならないようにバランスを調整しながら、アイディアを出し合うことで毎月作り上げる3種のカレー。食材の国境を越える無国籍スタイルの味付けは、大阪で広がるスパイスカレーの潮流から生まれました。
個性的なカレーとセットで楽しみたい、おすすめのドリンクはカルダモンチャイティー(600円)。カルダモンはカレーのベースにも使われているスパイスで、女性的で豊かな香りが特徴。花を飲んでいるような印象とまろやかなチャイのコクが、カレーの辛味をやわらげてくれます。
実験から生まれる新しい味を楽しみに、今日もまた足を運んでしまう
スタッフの個性がにじみ出るため、最近は考案する人によって「女性ウケがいい」、「男飯風」、「変化球」と3種のキーマカレーの傾向が見えてきたそう。どのカレーが好きか談義すると、もっとカレーが楽しめるかも。
秋から冬にかけて、大根やレンコンなどの根菜類がカレーを彩る予定。今まで出会ったことのない風味を楽しみたい人は、ぜひ実家に帰ったようなぬくもりのある店内へ足を運んでみてください。
text&photo:宿木雪樹
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