まるでフランスの田舎町。神戸の隠れ家レストランでプチ贅沢な休日ランチ
2018年で開店6年目を迎える、プロヴァンス料理が楽しめる神戸のレストラン「Maldormé(マルドルメ)」。カウンターだけの小さなお店では、平岡弘太郎、聡子夫妻が、マイペースに楽しくお店を切り盛り。彩りも美しい南仏のごちそうを味わうことができます。
住宅街にひっそり。知る人ぞ知るプロヴァンス料理店
JR神戸線・甲南山手駅、もしくは阪神本線深江駅、どちらからも徒歩10分ほどのところ。住宅街にひっそりとあるのが「Maldormé(マルドルメ)」。
ここは、平岡弘太郎、聡子夫妻が営むプロヴァンス料理店です。2018年でオープンから6年目を迎える、知る人ぞ知るお店。
店を切り盛りする平岡夫妻
シェフの平岡弘太郎さんは、京都のフレンチレストランで働いた後、マルセイユの三ツ星レストランで修業。
お店を構える前には、よりおいしい魚料理を…と、鮮魚を扱う市場で、魚の目利き、扱い方などを学び、真摯に料理に向き合っています。
奥様の聡子さんは、デザート担当。芦屋の紅茶専門店「ウーフ」のオーナー・大西泰宏さんから紅茶の淹れ方を教わり、スイーツとのマリアージュにもこだわっています。
はにかみ屋さんのシェフと、マイペースで人当たりが良いマダム、2人が切り盛りするカウンター7席だけの小さな小さなお店には、いつも温かな空気が流れ、ごちそうがあふれています。
「マルドルメ」に集うお客さんたちは、思い思いのおいしい夜を過ごしているようです。
ひと皿ごとに感動のランチコース
今回は、おすすめの週末ランチ(3000円)をご紹介します。
美しいグリーンやイエローの3品が並ぶ前菜は、細やかな手仕事にきゅんとなります。それぞれに、ニンニクやハーブ、スパイスがさりげなく利いていて、胃袋を刺激してくれます。
こちらは「リコッタとトマトのサラダ」。潰したトマトをひと晩裏ごししてできた“トマト水”をゼラチンで固めたジュレの中に、実山椒の塩漬けをアクセントにしたリコッタチーズ、信州八幡農園から届く枝豆、モロッコインゲン、神戸市西区のベビーリーフが!鮮やかで生き生きとした一品です。
メインディッシュは宮崎県産豚バラ肉のビール煮。マルセイユの前は北フランスでも働いていたというシェフが作るビール煮は、フランドル地方の伝統的な料理。
チキンブイヨンとビールで半日かけてコトコト煮込んだお肉は、カトラリーがいらないほどのやわらかさ。ドライアプリコットで甘みをつけた、まろやかな味わいのソースをたっぷり絡めていただきます。付け合わせには、神戸市西区から届いた紫じゃがいもと徳島の栗が季節を演出。
デザートは、くるみとレーズンが入ったガトーショコラ。55%と70%、2種類のクーベルチュールを使用したほろ苦い生地に、ラム酒漬けのレーズンとくるみ。しっとり口どけのよい生地と、長野県から届いた巨峰やフランボワーズソースがよく合います!
ディナータイムも、もちろんおいしくリーズナブル。シェフが作る料理には、近所の鮮魚店から仕入れる魚介、長野県大町市「八幡農園」の無農薬野菜、愛媛の農家さんから届くハーブ、神戸市西区の近郊野菜など、こだわりの食材を使用しています。バターは控えめに、オリーブオイルやトマト、ニンニクなどを使った料理は、繊細かつ彩り豊か!
ランチは予約制で、2日前までにご予約を。平岡夫妻のお宅におよばれしたようなアットホームな雰囲気の中で、南仏料理を堪能できますよ。
text:いなだみほ
photo:野本幸子
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