秋の京都旅にぴったり。予算5000円で“お寺に泊まる”特別体験

秋の京都旅にぴったり。予算5000円で“お寺に泊まる”特別体験

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日本最大の禅寺「妙心寺」の広大な境内には、46もの塔頭(たっちゅう)とよばれる小さなお寺が立ち並んでいます。一般公開されないお寺もあるなかで、宿坊として開かれたお寺もあります。そのうちのひとつ「大心院」をご紹介。次の京都旅は、いつもと少し違った宿泊体験をしてみませんか。

Summary

「大心院」の宿坊にチェックイン

「妙心寺」総本門からまっすぐ進み、仏殿が左手に見えてきたら、右へ折れ、一筋目の道を左へ曲がると、塔頭の「玉鳳院」、「東海院」、そして「大心院」の門が見えてきます。

足利幕府管領の細川政元が創建したと伝わる「大心院」。もともとは、現在の上京区新町通と鞍馬口通の交差点付近にあったものが、この場所に移築されたと伝わっています。

履物を脱いだら、鐘を打って受付の方を呼びます。「御供三百円」と書かれた拝観料は、備え付けの箱の中へ。

宿泊の場合は宿泊料に含まれているので、拝観料は御供しなくても大丈夫です。

さっそくお部屋へとご案内していただきます。11月中旬頃になると、お部屋にはこたつが準備され、寒い冬の京都を歩いて冷えた体を温めてくれます。

ちなみにこの部屋は、宿坊内で一番小さいお部屋とのことですが、ひとり旅なら十分の広さです!

こちらは、「阿吽庭(あうんてい)」と称される、枯山水庭園の目の前にあるお部屋。

予約のときに部屋は選べないので、この部屋に泊まれたらラッキーです。チェックインは15時から。連絡をしておけば、門限の21時までは自由に出入りしていいのだそう。22時には消灯されるので、お寺の時間にあわせて就寝しましょう。

「阿吽庭」など、風情ある境内を散策

荷物を置いたら境内を散策してみましょう。こちらは、宿坊(大書院)前の「阿吽庭」。

縁台に座って、苔と白砂と17の石で構成された枯山水庭園を眺めているだけで、心が静まっていくようです。

こちらは、寛永11年(1634)創建の本堂大玄関。見事な龍の彫刻と、杮葺(こけらぶき)の屋根が見られます。

350余年を経た柿葺の屋根は、近く銅板に改修される予定なので、早めの拝観がおすすめです。

書院の東側のお庭。方丈南側には中根金作 作庭の「切石の庭」もあります。

中庭には樹齢360年の霧島躑躅(きりしまつつじ)が2本あり、毎年4月下旬~5月上旬にかけて、見事な赤い花を咲かせます。開花時期は、お堂のガラス戸に真っ赤なつつじが映り込み、とってもフォトジェニック。

精進料理と朝のおつとめで背筋がピン!

静かなお寺の部屋でぐっすりと眠ったら、朝6時30分~のおつとめに参加。

御本尊の前で30分ほど読経されるので、静かに拝聴し、功徳をいただきます。参加はチェックインのときにお願いしておきましょう。

やさしい味がうれしい精進料理の朝食は7時30分から。一汁三菜の素朴な味わいに、心がほっこり温まります。食事が済んだら、10時のチェックアウトまで、混み合わない早朝の「妙心寺」境内を散策し、開門と同時に参拝してみるのもいいですね。

京都に宿坊はたくさんありますが、お寺の建物に宿泊できる宿坊は希少。ご住職もやさしく、1泊5000円(朝食のみ)という価格も、初めての宿坊体験におすすめです。

■宿泊:1泊朝食付 1名5000円+宿泊税200円、1泊朝・夕食付 1名1万円
■IN:15〜21時、消灯22時/OUT:10時

Photo:中野貴裕 瀬田川勝弘

text:小西尋子

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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