京都の老舗発。「麩」を使った最旬グルメは手土産にもぴったり!
創業320年の歴史をもつ「半兵衛麩」。元禄2年(1689)年から「半兵衛麩」を営む玉置家は、いわば天皇の料理番をつとめた家系。歴史と実績を兼ね備える「半兵衛麩」がプロデュースするカジュアルでかわいい麩スイーツ&カフェが「FuFuFu and…by半兵衛麩(ふふふあん ばい はんべえふ)」です。
登録商標「京麩」を使った、ここだけの和スイーツ
京阪電車清水五条駅からすぐ、川端五条南東角にある立派な建物。「半兵衛麩」の木の看板がありますが、大通りに面しているのは店舗の裏側。ひと筋東の細い路地に向かい合うように「半兵衛麩」と「FuFuFu and…by半兵衛麩」の入口があります。
暖簾をくぐって中に入れば、手前におみやげ売場、奥にゆったりとしたカフェスペースが広がっています。
まるで老舗のホテルのような重厚でアンティークな雰囲気のカフェスペースで、「京麩スイーツ」をいただきます。
「京麩」は、「半兵衛麩」の登録商標。焼麩と生麩は製造工程が大きく違うことから、かつて業者はそのどちらかだけを製造していましたが、「半兵衛麩」だけが両方を製造していた歴史から商標を取得。「京麩」とよべるのは、ここ「半兵衛麩」の麩だけなのです。
寒い季節にほっこり温まるのが「抹茶しるこ(温)」。「祇園辻利」の抹茶を餡と一緒に漉して、まったり仕上げた上品な味わいです。
生麩は、おしるこが冷めても固くならないのが特徴。おしゃべりしながら、ゆったり味わいましょう。
女子に一番人気なのが、ネーミングまでかわいい「パッ麩ェ」。
むちむちした生麩とアイスの組み合わせが、想像を超えて好相性!添えられているスティックも麩。このスティックは、「枝」という名前で販売もされています。
かわいい!使える!オリジナルの麩みやげ
スイーツタイムが終わったら、おみやげ選びへ。「FuFuFu and…by半兵衛麩」の一番人気は「スープdeお麩」。
クルトンがわりにスープに麩を浮かべるもので、味はプレーン、チーズ、バジル、パンプキン、ブラックペッパー、レッドペッパーの6種類から選べます。
スープを注ぎ、お好みの麩を乗せて試食。ブラックペッパーは、ピリッと刺激的!別売りの野菜スープと一緒にプレゼントしたら、オフィスでの休息タイムにほっこりしてもらえそう。
麩の軽さと焼いたときの食感を生かした「枝」と「種」。ココア、紅茶、抹茶などを麩に練りこんでカリッと焼き上げた短い「種」はほんのりと甘く、チーズ&ペッパーがたっぷり入った長い「枝」は、ほどよい塩気とスパイシーさでビールやお酒のおつまみにぴったり。
「ハイアットリージェンシー京都」のペストリーシェフとコラボした麩のフィナンシェ「ふぃナンシェ」も人気。すべての商品に試食があるので、好みを確認してから購入できるのもうれしいポイントです。
老舗の実力「半兵衛麩」の人気みやげBEST3
お向かいにある「半兵衛麩」の一番人気は「笹巻麩」。生麩まんじゅうは数あれど、生麩そのものの弾力やつるんとした舌ざわりが好きなら、こちらの「笹巻麩」がおすすめ。麩にうつる笹の香りも、甘さを抑えたこしあんの味わいも上品です。
抹茶あんは、いくつもの茶園の茶葉を試し、「半兵衛麩」の麩と一番相性がよかった「丸久小山園」のものを使用しているそう。百貨店ではすぐに売り切れるほどの人気商品。本店では多めに準備されているので、間違いなく購入したいならこちらまで足を伸ばすのが正解です。
面白いのがこちら!大きな棒麩(焼き麩)が、メッセージ付きの包み紙に包まれています。
「半兵衛麩」のホームページでは、麩を使ったレシピが惜しげもなく公開されていて、こちらもそのひとつ。棒麩を使った「お麩レンチトースト」です。作り方は簡単。麩を1㎝ほどにカットして、卵液につけて焼くだけ。卵と牛乳と砂糖の甘さを吸ってふくらんだ麩の、ふわふわ食感がたまりません。
スープやお吸い物などの汁物に合わせるのはもちろん、野菜炒めなどの炒め物に入れると余分な水分を吸ってくれて美しい仕上がりになるのだとか!
「抹茶しるこ」の箸休めに添えられていた「精進生麩 禅」も人気のおみやげ。山椒、ごま、生姜、それぞれの香りが、淡白ながら弾力のある麩と合わさり、ごはんのお供としてもうってつけの一品になっています。
伝統を大事にしながら、そこに留まらない京都の老舗。無料で入場できる「お辧當箱(べんとうばこ) 博物館」が併設されていたり、本店奥の茶房で「むし養い」の料理がいただけたりと、ここでは紹介しきれないほど魅力的なスポット。清水寺など周辺観光の際に、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
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Photo:中野貴裕
text:小西尋子