甘~いだしが心と体を温める!アルミ鍋で食べる松山の鍋焼きうどんでほっこり
うどんといえば香川県が有名ですが、隣りの愛媛県のうどんも負けていません!レトロなアルミ鍋で煮込んだ愛媛県松山市の鍋焼きうどんは、甘めの味付けが特徴。今回は地元で評判の高い老舗2店に行ってきました。
だしと麺にこだわった鍋焼き専門店「ことり」
まずは昭和24年創業の「ことり」へ。松山市の中心部・銀天街の路地裏にあります。開店当初からの常連さんが孫を連れてくることも多いという、地元で愛され続ける人気店です。
店に入ると店員さんが明るい笑顔で席へ案内してくれました。周りを見渡すと、観光客らしき人も座っていましたよ。
厨房には昔ながらのアルミ鍋がズラリ!毎朝の仕込みは朝5時から、店のご主人を中心にご家族で行っています。
ことりの麺は、鍋焼きうどんの味に合うようにメーカーに指定した特注品。表面はやわらかいけれど、中に芯が残るようにこだわって仕上げたそうです。
鍋焼きうどんが運ばれてきました。蓋を開けると湯気がふわ~んと広がって、いい匂い!だしは甘めで、素朴ながらも深い味わい。伊予灘の秋どれイリコと、利尻昆布を使っているんだそう。
酢と砂糖の甘みのバランスが絶妙な、いなりもぜひ一緒に!どちらも体に染みわたる優しい味で、ほっと癒されました。
4代目の店主が昔ながらの味を守る「アサヒ」
次は、昭和22年創業の「アサヒ」へ。こちらも銀天街の路地裏にあります。お昼時は行列になることも多い有名店です。
一歩店に入ると、ノスタルジックな昭和の雰囲気。住居兼店舗だった店を、昭和の面影を残したまま改装したそう。情緒があってステキです。
待ち時間に常連さんから勧められた、卵入り鍋焼きうどんを注文しました。半熟の黄身が麺に絡んでおいしい!砂糖と醤油で煮た牛肉と油揚げのうま味がだしに溶け込んでいます。一口すすると素材の甘みが口の中に広がり、幸せな気分になりました。
松山の味付けはなぜ甘いの?
ふと壁を見るとこんな張り紙がありました。戦後は砂糖が貴重品で、甘い味付けがごちそうだったそう。当時の食堂や屋台で甘い味付けが流行った名残で、今でも松山では甘い味が好まれているとか。アサヒの鍋焼きうどんも、創業当時からの味を代々守っているんですね!
アツアツで甘~い松山の鍋焼きうどん。心も体も癒されるような優しい味わいにすっかりはまりました。松山に訪れた際はぜひ食べてみて。
text:四つ葉
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