祇園の大人バーは「夜の甘味処」!?お酒にあうスイーツを堪能できます
お酒はあまり強くない、詳しくないという人にこそ訪れてみてほしいバーがあります。マスターがお手製のスイーツに合うお酒をナビゲートしてくれる「エル・テソロ」なら、その名の通り、“宝物”のような時間を過ごせるはず。
祇園のオーセンティックバーで“宝物”のような時間を
京阪・祇園四条駅から徒歩4分。打ちっ放しのビルの1階、一番奥の扉を開くと現れる落ち着いた空間。京都の有名老舗バー「BAR K6」に8年勤めた大塚さんが、2006年に開いたオーセンティックバー「エル・テソロ」です。
店の奥は川端通りに面していて、窓の向こうに、四季折々に移り変わる鴨川の景色を眺めながらお酒を楽しむことができます。
店名の「エル・テソロ」はスペイン語で“宝物”の意味。京都で過ごす一人の時間や大切な人との時間を、宝物のように感じてもらいたいという思いが込められているそう。
祇園という立地やその上質な佇まいから、一見さんやお酒に詳しくない人には、いかにも敷居が高そうに思えますが、「食後の2軒目使いや、夜の甘味処として気軽にどうぞ」と大塚さん。「夜の甘味処」とは一体??
自家製スイーツとお酒の新たなマリアージュ
「体が温まりますよ」と一杯目に提案してくれたのは、赤ワインとグラン・マルニエを使ったホットワイン。オレンジとクランベリーのジュース、カルダモン・クローブ・シナモンスティックなどのスパイスを加えて火にかけることでアルコールが飛び、お酒に弱い人にもおすすめの一杯に。添えられたシナモンパウンドケーキとの相性も抜群です。
一見、カフェのケーキセットのようですが、これが「エル・テソロ」流。スイーツ好きのマスター・大塚さんがケーキ教室に通って勉強したという自家製スイーツとお酒の新たなマリアージュを提案してくれます。
フルーティな香りと甘さで飲みやすいポートワインは、生クリームたっぷりのシフォンケーキに合わせて。三温糖の自然な甘みを感じる生クリームは甘すぎず、ケーキやワインとのバランスが絶妙です。アルコール度数が高いので、お酒に弱い人は飲み過ぎないように注意。
自家製スイーツは毎日3~4種がラインナップ。お酒に詳しくない人は好みのスイーツを選んで、あとは大塚さんにおまかせしてもOKです。
お酒に詳しくなくても大丈夫!バーを楽しむコツは「好みを伝えること」
続いて人気のフルーツカクテルをオーダー。するとカウンターの奥から出てきたのは、なんと…!?
ラム、生のイチゴ、ライムジュースなどの材料に液体窒素を注ぎ、手早く混ぜて冷やし固めれば、目にも鮮やかなイチゴのフローズンカクテルのできあがり。味はもちろん、演出でも楽しませてくれます。
「お客様に楽しんでもらうため、黒子に徹するのがバーテンダー。ほとんどのお酒を揃えているので、遠慮せずに好みを伝えてください。」と大塚さん。一般的なメニューブックを敢えて置いていないのは、お客さんの希望を聞いた上で、お酒を提案するためなのだとか。バー初体験の人は、ぜひ「エル・テソロ」で素敵なバーデビューを飾ってみて。
Text:堀家千晶(TRYOUT)
Photo:中村光明(TRYOUT)
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