コスパ良すぎ!寒い冬こそ、京都の“おでん専門店”であったまる
立ち飲みや路地裏の個人店など、ディープな飲食店が立ち並ぶ居酒屋の激戦区、京都市中京区の四条大宮。どちらかといえば、おじさん好みの店が多いこのエリアに、2017年11月にオープンした「おでんと釜飯 ムロ」。現れるやいなや女性を中心に人気に火がつき、今では予約なしでは入れない人気店です。
かわいさがちょうどいいおでん屋さん
阪急大宮駅前。四条通と大宮通が交差する交差点から斜めにはしる後院通(こういんどおり)、二条駅へと続くその道沿いに「おでんと釜飯 ムロ」はあります。
おでん鍋と厨房を囲むようにしてぐるりとカウンター席、壁側に沿ってテーブル席が配置されています。どの席も間隔がゆったりとられているのが心地よく過ごせる理由。
壁に「ちくわ」、「牛しゃぶ」、「じゃが芋」など、おでんの具の名前の木札が置かれている様子もなんだかかわいいです。
お店はL字型の間取りになっているため、奥の席はお忍び感があります。内輪ネタで盛り上がりたいときや、デートにも使えそうです。
仕上げにひと仕事。創作料理のようなおでん
メニューはおでん種だけでも30種類以上。迷って決められないという人のために「おでんと釜飯 ムロ」に来たらコレはマストという3品をオーナーの小山さんに教えてもらいました。
まず欠かせないのは「ロール白菜」。厚みのある白菜がだしをしっかり吸って、中にはつくねがたっぷり。このつくねは、予約必須の人気店「炭火焼鳥ちゃぶや」の看板メニューだそう。中から外から美味しいだしがあふれる一品です。
お次は「椎茸海老すり身」。肉厚のしいたけときめ細やかな海老のすり身にしみるのは、かつお節と昆布から引いた雑味のない上品なだし。薄めのだしを、時間をかけてじっくりと染み込ませます。
おでんの定番、「絹揚げ」は北野天満宮門前の豆腐屋「とようけ豆腐」のもの。直球も変化球もおでんの想定を少し超えた、やさしく、そしてひとひねりある味です。
その理由は、おでんを提供する前のひと手間にあります。おでん鍋から直接よそうのではなく、食材ごとに別鍋でひと調理。だから、何種類のおでんを注文しても違う味わいで、いくらでも次が食べたくなってしまうのです。
女性に人気の「完熟トマト」のおでんも、おでん鍋で下味を染ませたあとに、クリームを加えてひと煮立ち。トマトの酸味が移ったスープは、最後の一滴まで飲み干してしまいたい美味しさ。
そして「おでんと釜飯 ムロ」のもうひとつの看板メニューが、注文が通ってから炊き上げる釜飯。定番の地鶏の釜飯(850円)、ホタテバター釜飯(950円)などのほか、日替わりで季節の釜飯も。味がしっかりしているので、シメにと思いきやさらにお酒が進んでしまいます。
おでんと釜飯だけじゃない!おつまみも充実
カウンター席でひとり飲みもいいですが、3〜4人で来たいなぁと思うのは、おでんや釜飯以外に逸品メニューも充実していて、あれやこれやと試したくなるから。
「チャンジャチーズ」や「生たこポン酢」などお酒にぴったりのラインナップに、「尾瀬の雪どけ」を熱燗でいただけば、至福の極みです。
さて、2人で瓶ビール中瓶1本、熱燗2杯、おでん4種、逸品料理3種、釜飯を注文して、お会計は6067円!ひとり約3000円です。コストパフォーマンスの高さに感激!リピートしたくなること確実です。
市バスのターミナルでもあり、阪急電車、嵐電の駅もあるアクセス抜群な四条大宮の人気店。翌1時まで営業しているで、二軒目使いにもオススメのお店です。
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Photo:中野貴裕
text:小西尋子