春はいすみ鉄道で日帰りさんぽ。この時期だけの菜の花畑と絶品ヴィーガンカフェへ
都心から日帰りでも行ける千葉県いすみ市は、海や田園などの自然を満喫できるとあって、ここ数年移住者も増えている人気の地域です。特に3〜4月にかけては、一面に咲く菜の花畑の中を走るいすみ鉄道の姿が見られるベストシーズン!菜の花畑の穴場スポットや、地元の野菜を使ったメニューが人気のヴィーガンカフェをご紹介します。
一度は見に行きたい、ローカル列車と菜の花畑のコラボ
東京駅から特急わかしおに乗って1時間ほどの、大原駅で下車。ここ、いすみ市と言えば、春に咲く菜の花が有名なんです。特に、地元のローカル列車であるいすみ鉄道の線路沿いに咲く一面の菜の花畑は必見!
いすみ鉄道全線26.8kmのうち約15kmの沿線で見られる菜の花は、地元のボランティアの方々による手作業の種まきや草刈りによって毎年見事に咲くのだそう。
こちらはいすみ鉄道の終点・上総中野駅から更に小湊鉄道というローカル列車に乗り換えて、お隣の養老渓谷駅から歩いてすぐ、石神という場所。約1時間に1〜2本しか通らないレトロな鉄道と、菜の花のコラボが見られるチャンスはほんの一瞬。全国から写真ファンが訪れるほど人気の、この時期だけの景色を見逃さないで!
絵に描いたような、一面の菜の花畑は一度は見てみたい憧れですよね。菜の花の見頃は毎年3月中旬〜4月中旬頃。春のお出かけにぜひ訪れてみてくださいね。
菜の花畑まではいすみ鉄道に乗って
菜の花カラーがかわいいレトロないすみ鉄道に乗って移動すれば、春のおさんぽ気分が高まりますよ。いすみ鉄道には、東京駅からの特急わかしおが到着する大原駅から乗車することができます。
終点の上総中野駅までは14駅で、約1時間の旅。列車は約1〜2時間に1本しかないので、電車の時間は事前に調べてから行動するのがマストです!
途中の駅はどこもローカルな雰囲気で、車窓からはいすみ市の豊かな田園風景が楽しめるのも魅力の一つ。そののどかな景色が「ムーミン谷」に似ていることなどから、いすみ鉄道は別名「ムーミン列車」とも呼ばれているんです。黄色い列車にはムーミンのイラストも!
ホームの真横には「風そよぐひろば」という、ムーミン谷をイメージした広場も…!ちょっぴりいびつな手作りのムーミン谷がなんとも愛らしいのです。
(いすみ鉄道とムーミンとのコラボは2019年3月末で終了予定)
ランチは田んぼに囲まれたヴィーガンカフェへ
お腹が空いたら、地元の野菜をたっぷり使ったヴィーガン料理が自慢のカフェ「green+(グリーンプラス)」でひと休み。カフェ「green+」までは、大原駅からJR外房線に乗り換えて、長者町駅から徒歩9分ほど。
お互い移住先のいすみ市で出会ったという御田さん夫婦が、6年前に一緒にオープンさせた金〜日曜限定カフェ。田んぼ道にぽつんと立つ、真っ黒でひときわスタイリッシュな建物が目印です。
店内はテラス席へと続く大きな窓からたっぷりの陽の光が差し込み、明るくシンプルな雰囲気。奥さんの亜希子さんが設計を手がけたというカフェは、なるべくリユースできる材料を使って建てられていて、環境にやさしい設計・デザインになっているのだそう。
テラス席からの眺めがとっても気持ちいい!緑がたくさんの、いすみ市の豊かな田園風景が眺められます。自然の中で頂くご飯は心も洗われること間違いなし。
2階はソファ席になっていてゆったりくつろげます。お子さま連れでも安心!
ヴィーガン料理の概念が覆るおいしさのランチ
お目当てのランチは、4種類の中から好きなデリを選べる「セミオーダーデリ」と「たっぷり野菜の外房ベジスープカレー」の2種類。どちらも写真の「基本ごはんセット」として玄米ご飯、お味噌汁、サラダ、常備菜(セルフサービス / お替わり自由)が付きます。
玄米は地元のお米農家である「つるかめ農園」さんのものを使用。無肥料・無農薬で作られた自慢の玄米は、体に良いのはもちろん、もちもちしていて本当においしい…!お客さんからも大好評なんだとか。
デリのメニューは週替わりで、4品の中から好きなものをいくつでも選べます。今回はよくばりに4品すべてをオーダー!左から「車麩の中華風角煮」、「北海道名物じゃが餅 ベジチーズ仕立て」、「ソイミートとキャベツの韓国風ピリ辛炒め」、「大根のふろふき 玄米酒粕肉味噌のっけ」(各300円)。
なるべく地元の食材や有機野菜を使用し、調味料も醤油やみそ、塩麹など、できる限り手作りしているのだそう。
動物性の食材や卵・乳製品、白砂糖や化学調味料は一切使わず、体に優しいメニューがこだわり。角煮はお肉の代わりに車麩に片栗粉がまぶされていて、まるで脂身のようなボリューム感!
他にもお肉の代わりにソイミートを使ったり、白玉粉を使ってチーズのようなとろみを出すなど、ヴィーガンではない人でも満足してもらえるような工夫がたくさん。どれも味も食感も本物の食材そのもので、言われなければヴィーガン料理だと分からないほどのおいしさに感動…!
こちらは「たっぷり野菜の外房ベジスープカレー」。切り干し大根や乾燥エノキ、玉ねぎなど、植物性のダシとスパイスが効いたスープは旨味たっぷりでご飯が進みます!
季節によって変わる、地元の旬の温野菜や素揚げ野菜がとにかくおいしい…!素材の味をじっくり味わってほしい一品です。
カフェの一角にはショップスペースも。ランチメニューの玄米を作っている「つるかめ農園」さんのおせんべい(10枚入り・500円)は、おせんべいはもちろん醤油も手作り。素朴な味わいが人気で毎回売り切れてしまうそう。
他にもカフェで使ってみて気に入った器や、ご夫婦の知り合いで、いすみ市で活躍する方が出版した本などが並んでいます。
一面の菜の花畑といすみ鉄道の絶景、のどかな田園風景に、田畑から採れた新鮮な野菜が食べられるヴィーガンカフェと、豊かな自然が魅力のいすみ市。
3〜4月には菜の花と桜のコラボレーションも見られるので、東京から日帰りで春のおさんぽを満喫してみて下さいね!
(カーナビには「井沢222」と入力してください)
text & photo:てい えみ
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。