日光を避けて吊るすだけ!花のプロが教えるドライフラワーの作り方・簡単インテリア術
おしゃれなショップやカフェのディスプレイや素敵ハウスのインテリアでよく見かけるドライフラワー。一見敷居が高そうだけど、実はとても簡単に作れて気軽に挑戦できるものなのです。初心者でもすぐにチャレンジできるドライフラワーの作り方や飾り方を、花生師の岡本典子さんに教えてもらいました!
Summary
ドライフラワーの作り方は、吊るして乾かすだけ!
花束をもらったり、お花屋さんでお気に入りの花を買ってきたり。生花のままでもとてもきれいですが、ドライフラワーにしたいのであれば、なるべく早く新鮮なうちに水から出して乾かすことが大切です。仕上がりもきれいになりますし、ドライフラワーになってからの寿命が長くなります。
もっとも簡単な乾かし方は、逆さまにして吊るす方法。吊るすときに気をつけることは3つだけ。
1 直射日光を避ける
2 湿気が少ないところを選ぶ
3 衝撃がない場所で静かに
この3つさえ守れば、花にもよりますが2〜3週間ほどできれいなドライフラワーができあがります。
花束をそのままドライにする場合は、乾燥すると茎が細くなるため、輪ゴムできつく縛ってから、紐やリボンで結んで吊るしましょう。吊るしているだけでも、素敵インテリアの完成です!
ドライフラワー向きな花と不向きな花
では、どんな花がドライフラワーに向いているのでしょうか。どんな花も条件さえ合えばドライにはなるのですが、仕上がりの美しさや乾燥時間などで、向き不向きがあるんです。
よく見かけるのはバラやアジサイなどですが、共通点は茎が固く、もともとの水分量が少ないこと。茎が枝っぽかったり、最初からドライのような雰囲気がある花がドライフラワーに向いています。
逆に、茎が野菜のようにみずみずしく太い花は向いていません。チューリップやユリ、水仙などがその例です。桜のように花びらが薄いものも難易度が高めです。失敗しやすい花なので、慣れてからチャレンジするのがいいでしょう。
同じアジサイでも、ドライになりやすいものとなりにくいものがあるので、迷ったらお花屋さんに、ドライフラワーになりやすいかどうか質問するといいですよ。
花の開き具合も仕上がりに大きく影響してきます。完全に咲ききった花よりも、咲きかけのものや蕾の状態の方が花びらが崩れにくく長持ちします。ドライフラワーを作る目的で、お花屋さんで買う場合は、開ききっていないものを選ぶことがポイントです。
また、ドライフラワーになると色が薄くなるので、少し派手すぎるかなと思うような花を選ぶといいですよ。
ユーカリやハスの実など花以外も同様にドライにすることができます。花と組み合わせるのもいいし、グリーンだけで束ねても雰囲気が出るので、ぜひチャレンジしてみてください!
スワッグ作りからチャレンジするのが簡単!
ドライフラワーの作り方を覚えたら、まずはスワッグ(壁飾り)を作ってみましょう。スワッグは植物を束ねるだけで簡単にできるので、初心者にはもってこいです。
<生花から作る場合>
お花屋さんでドライフラワーに向いている花や葉を選ぶ。
バランスを整えて、輪ゴムで茎を縛ってから花を下にして吊るす。
生花から作る場合は、ドライになるまでの変化も楽しむことができます。
<ドライフラワーで作る場合>
花落ちや崩れに注意しながら、リボンや紐で結んでまとめる。
仕上がりのバランスがわかりやすいので、お部屋に飾ったときのイメージがしやすいでしょう。
どちらの作り方でも素敵に仕上がりますが、ドライフラワーは折れやすくパラパラ落ちやすいので、初心者は生花から作った方がおすすめです。リボンの色柄や、花との組み合わせで雰囲気も大きく変わるので、アレンジは無限大!インテリアやシーズンによってコーディネートしてみてください。
おしゃれに見えるドライフラワーの飾り方
スワッグの他にもドライフラワーを使ったおしゃれな飾り方をご紹介。水がないと楽しめない生花と違って、ドライフラワーはアイデア次第で色々な飾り方を楽しむことができます。
ガラスの透明な瓶に詰めるだけでも素敵インテリアの完成。花首や葉を外から見えるようにただ積み重ねていくだけ。折れてしまった花首も、有効活用できますよ。
花瓶に挿しただけでも生花とはまた違った雰囲気に。ボリュームを出したい場合は、大きな花や色が濃い花をアクセントに入れるとバランスが取りやすいです。
窓や壁にテープで留めるだけでも、まるでお店のような仕上がりに。
トレーや棚などにただ横たわらせるだけでも魅力的です。リボンやテープで巻けば、ミニブーケやコサージュも簡単にできますよ。
ドライフラワーの捨てどきっていつ?
「ドライフラワーを捨てるタイミングが分からない」度々聞かれるこの質問です。はっきり言って特に決まりはありません。ですが、ホコリが気になりだしたら、捨てどきかもしれません。
生花より長く楽しめるドライフラワーですが、6ヶ月ほどを目安に、ある程度楽しんだら入れ替えるようにしましょう。
そのままゴミ箱に捨ててもいいのですが、キャンプやアウトドアが好きな方は、外で燃やすと香りを楽しめるのでおすすめですよ。
季節を感じるいろいろな花で試してみて!
クリスマスやお正月、ハロウィンなど、イベントに応じて、旬の花でドライフラワーを楽しむのも季節を感じられておすすめです。2月頃に店頭に並び始めるミモザは、ドライフラワーにもなりやすいので初めて作るにはぴったりです。
水替えを気にすることもなく、とにかく放っておけばできて、おしゃれインテリアに使えるドライフラワー。多忙な毎日を過ごしている人や、花にあまり接してこなかった人でも気楽に取り入れられます。
好きだけどなかなかチャレンジできなかった人も、この機会にドライフラワーのある生活をぜひ初めてみてくださいね!
監修・花生師 岡本典子
三軒茶屋にてアトリエ「Tiny N」を主宰。雑誌、広告、店舗の空間スタイリングを中心に活躍。著書に「花生活のたね」「はじめてのスワッグ」などあり。抜群のセンスとやわらかな人柄で、ワークショップは常に人気!
Text:花田竜子(vivace)
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