ヨーロッパの美しい村30選を鉄道でめぐる!大周遊旅?寝台夜行列車「ユーロナイト」で国境超え(前編)~
前回は、スロベニア・ピラン旅の後編として世界遺産に登録された「シュコツィアン鍾乳洞」を中心に、郊外の外せない見どころをお届けしました。今回は、次なる目的地・オーストリアのウィーン(Wien)へのアクセスとして活用した今なお現役の国際寝台夜行列車 「ユーロナイト(Euro Night)」をはじめとした鉄旅についてお伝えします!
Summary
フォトジェニックな「トリエステ中央(Trieste Centrale)」駅
スロベニアのピランから、バスに揺られ一路向かうはイタリア「トリエステ中央(Trieste Centrale)」駅。ピランへ訪れるときにも立ち寄った、スロベニアとイタリアの国境に位置する湾岸都市・トリエステの主要駅です。その鉄道の持つ歴史は古く1875年にも遡り、現在はローマやミラノなどベネチア方面に向かう旅客列車を運行しています。かつて支配下にあったハプスブルク帝国の玄関駅だったこともあり、ルネサンス様式の立派な駅舎はフォトジェニック!駅前の賑わいとは対照的に美しく荘厳な駅舎を眺めていると、タイムスリップしたような不思議な感覚に...!
指定席券の発券は、現地でラクラク♪
今回のようなユーレイルパスを活用する旅では、乗車券料金は全てパスの中に含まれています。ただ、イタリアは普通列車を除き「インターシティ(Inter City)」などの快速列車も基本的に全席指定のため注意が必要です。日本の旅行代理店であらかじめ予約することができますが、現地の自動券売機はカンタンな英語表記による案内が充実◎イタリア語ができなくても直感で使える作りになっているので、初心者でもラクラク発券できます!今回は、国際寝台夜行列車「ユーロナイト」に乗車する前にローマ行きの「インターシティ・ナイト(ICN)」で乗り換え駅のウーディネ(Udine)を目指します。
貴重な“座席寝台列車”体験!!
「インターシティ・ナイト」は、「インターシティ」に寝台車などを併結した列車。今回は途中駅・ウーディネで下車しましたが、乗客の中にはこの列車で終着「ローマ・テルミニ(Roma Termini)」駅まで行く人も!そのため、途中下車する人や安く夜行列車に乗りたい人のための“座席寝台”という日本ではもう乗られなくなったタイプの車両を楽しむことができます。コンパートメントは1等車なら広々と大人6人が向かい合わせになって座れます。廊下には寝台名物の引き出しタイプの補助椅子もあり、古き良き時代の日本の寝台列車を彷彿させどこか懐かしい気持ちに浸れます。
ライトアップが美しい「ウーディネ(Udine)」駅
約1時間ほど、インターシティ・ナイトに揺られて到着した「ウーディネ」駅。初夏のヨーロッパとはいえあたりはすっかり暗く夜の静寂に包まれ、時折吹く風がひんやり感じられるほどに。ここで、ヨーロッパ鉄旅の楽しみの一つ“乗り換え駅散策”を♪駅改札を有していないヨーロッパだからこそ(※一部を除く)可能なレクリエーションです。次回はいよいよ「ユーロナイト」へ乗り込みます!
※この記事は「るるぶNEWS」で2017年に掲載されたものです