スペインからフランスへ!「TGV」でゆったり乗り鉄旅
前回は、バルセロナを訪れたらハズせないアクティビティー! 本場の「バル&フラメンコ体験」についてお伝えしました。今回は、スペイン編コラムの最終回!大人気観光都市・バルセロナからフランス・花の都パリへのTGV乗車記をお届けします。
Summary
フランスの誇る高速鉄道「TGV」
TGV(ティージーヴィ)は、ご存知の通りフランスが世界に誇る高速列車。クリスチャン・ラクロワによるヴィヴィッドなデザインが有名で、最高時速は、日本国内最高の「はやぶさ」と同様に320キロ。フランス国内はもとより、スペインをはじめ近隣のベルギーやドイツ、イタリア など広く鉄道網を維持しています。今回はスペインを脱し“国境越え”を楽しむため、あえてフランスはパリを経由して帰国します!
乗車スケジュールは、余裕をもって♪
TGV乗車前は、地上改札にて荷物検査と検札があります。行列をつくることもあるので、遅くとも30分前には駅に着いて準備をしたいところ。AVE(アヴェ)と肩を並べたTGVは、全車両ダブルデッカー(2階建て)とあって大迫力。地下ホームで見ると、より一層その大きさが引き立ち、日本の多くの鉄道ファンを魅了するのも納得です。
車窓で感じる“文化の違い”
地下駅を出発して、初めての地上駅となるのがFigureras Vilafanto(フィゲラス ビラファント)駅。それ以降は、スペイン国内での停車駅はなく、国境を超えフランスに入るため、見える建物の様式が変化して越境したことを実感出来ます。同じ広大な敷地でも、一歩進んだフランスでは太陽光パネルなど近代的な建造物も多く見られ、文化文明のスピードの違いが伺えます。
車内アナウンスの変化も楽しい
車内アナウンスも、スペイン語→フランス語→英語の順番が、フランス語からのスタートに変化したりと動きがあり面白く、国際線ならではの“音鉄”体験も◎フランス最初の停車駅・ Perpignan(ペルピニャン)駅を過ぎるとTGVはノルド線へと入り、地中海を右手に見ることが出来ます。通過するSete(セッテ)駅は“ラングドックのヴェネチア”と呼ばれるリゾート地。水面に映る家々が鮮やかで美しく「次回は下車したい!」と、早速、次のヨーロッパ鉄旅へ向けた楽しみが生まれます。
食堂車の立ち寄りは、マスト!
Nimes (ニーム)駅を過ぎたら列車は一気に高速運転開始。車内でも検札などがはじまります。それまでに、車内販売でスイーツを味わったり、食堂車で旅人同士、それぞれの思い出話に花を咲かせたり、穏やかに流れる車窓を存分に満喫したりと、思い思いの時間を過ごすことをお勧めします♪ここまでくれば、約7時間の鉄道旅もいよいよクライマックス!
パリ・リヨン駅は撮り鉄の聖地!?
終着のParis Gare de Lyon(パリ・リヨン)駅は、TGVだけでなく、在来長距離列車や近郊列車が発着する主要駅。利用客も多く、昼夜問わず駅近郊は溢れんばかりの人々で賑わいます。1849年にパリ・リヨン鉄道の起点として開業した駅舎は3代目。外観は美術館を思わせるほど荘厳で、思わず見とれてしまうくらいに華々しいのが特徴です。下車したら是非、外からも眺めてシャッターを!
※この記事は「るるぶNEWS」で2016年に掲載されたものです