ショッピング
2019.05.01
日本初！「猫本専門店」が福岡・六本松の昭和な路地裏にオープン
猫の本の専門店「書肆 吾輩堂」の実店舗が、2018年12月、福岡市中央区六本松にお目見えしました。のれんの先には、写真集や絵本、美術書、小説、研究書などジャンルの垣根を飛び越えて「猫」というキーワードでつながった和書・洋書がいっぱい。2階には猫雑貨が並び、友達の部屋に遊びに来たような感覚でクラフトビールやワインも飲める、ゆったりとした空間が広がっています。
レトロな什器に納まる、猫好き店主厳選の猫本
2018年12月にオープンした六本松の猫本専門店「書肆 吾輩堂」は、2013年2月2日（ニャーニャーニャーの日！）から運営が始まったネットショップの実店舗です。昭和の空気感が色濃く残る路地裏の一画にあり、長屋を改築した店舗の中には、猫にまつわる本が所狭しと並べられています。
ジャンルにこだわらず、世界中から店主が選んだ猫本は、5000冊以上。古書が中心で、猫本なら買い取りも行っています。また、ギフト用にしたいとの要望に応え、特に絵本や美術書では新刊も取り扱っています。
店内で目を引くのが、無骨ながらどこか温かみのある木の什器。これらは長年旧九州大学箱崎キャンパスで使用されてきたもので、「九大什器保全プロジェクト」の一環としてこの場所にやってきました。
廃棄を待つばかりだった古い学校家具が再び実用に供され、かつて九州大学の教養部があった六本松の地で、猫本を守るという第二の役目をもらったという巡り合わせに、ちょっとした感動を覚えます。
店主の大久保さんは、大の本好きであり、猫好き。世の中にこれだけ猫の本が存在するのに、猫本専門店がこの世にないことを不満に思い、思い切って自ら開店したのだそうです。
元は美術館の学芸員だったというキャリアと人脈を生かし、特に美術書のコレクションが充実しています。
クラフトビール片手に、本と猫の話に興じる
書肆 吾輩堂ではクラフトビールやワインも提供しています。ブックカフェはよくあるけれど、なぜにビールを？尋ねると、大久保さんは笑って「私の趣味です」とのこと。
近所のコーヒースタンドやカフェのテイクアウトに限り持ち込みもウェルカムなので、コーヒーやスイーツが欲しい人は入店前に調達してくればOK。こうしたゆるさも、人気の理由です。
1階にはテーブルが、2階には座卓があるので、ビールやワインは好きな席でどうぞ。猫本に囲まれて、好きなだけ猫と本について語り合うことができます。
猫雑貨がひしめく2階のチェックも忘れずに
2階は猫雑貨の販売スペースになっています。細長い形状の和室で、昭和感満載。友達のアパートに遊びに来たような気分でくつろげます。
所狭しと並んだ雑貨は、もちろんどれも猫モチーフのもの。各種揃った、福を招く博多人形の「福かぶり猫」は福岡土産に最適です。
手ぬぐいや扇子、がまぐちなどの和雑貨から、サシェ、ブローチといった輸入雑貨まで、多種多様な猫雑貨を取り扱っています。中にはフランス、チェコ、トルコなど遠くの国々からはるばるやって来た雑貨たちも。
アイテムは全て大久保さんがこだわって選んだもので、一つひとつに物語があります。どれも実用品ですが、アート性も高く、いつまでも眺めていられるかわいさです。
ガラスの引き戸越しに柔らかい光が差し込み、ゆったりと時間が流れる吾輩堂の2階は、猫好きでなくても、ついつい長居したくなってしまう場所です。
店は六本松の福岡市科学館からほど近い住宅街の路地裏に佇んでいます。大濠公園からも歩いてすぐの便利なロケーションです。散歩がてら、ぜひ、覗いてみてください。
text＆photo:仁田茜
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