前菜からデザートまでごま尽くし!京都「山田製油」のお値打ちランチ
「へんこのごま油」が有名な、京都「山田製油」。“へんこ”とは、京都弁で、“ガンコで偏屈”なことをいいます。周りから、そこまでしなくても…といわれるくらいこだわって作られた“へんこ”のごま油は、一番絞りのみ。その直営レストラン「ピッコロ・モンド・ヤマダ」のランチもすごいのです!
Summary
「桂離宮」の散策と“へんこ”なごま尽くしランチ
今回ご紹介する「ピッコロ・モンド・ヤマダ」は、阪急桂駅から徒歩約10分。
観光客が多い京都ですが、日本庭園美の集大成「桂離宮」がある桂駅周辺は、「桂離宮」が事前に宮内庁に参観予約が必要なこともあり、そこまで混みあわない穴場です。
レストランを運営しているのは、1934年創業の「山田製油」。隣にはショップも併設されています。
ごま油やごま油を使った調味料、お惣菜、お菓子などバラエティに富んだ商品が並び、レストランのお客さんだけでなく、近所の方も気軽に買いに来れるお店です。ごま製品だけで、こんなに種類があるのかと驚きますよ。
ごま油とひとことでいっても種類はいろいろ。大きな違いは、ごまを煎ってから絞る香ばしいオイルと、生のまま絞るバージンオイル。
煎ったオイルは香り付けに、バージンオイルはドレッシングやパンにつけてごまの栄養をいただきます。絞っただけの無添加のごま油は、匂いだけでも違いは明らか。
前菜からデザートまで付いて1296円。プチコース仕立ての超お値打ちランチ
「ピッコロ・モンド・ヤマダ」の料理には、工場から届く絞りたてのごま油が、料理ごとに、いろんな役割で使われています。
ビタミンE、抗酸化作用に優れたセサミン、セレンなど美肌効果を期待できる成分を豊富に含むごまがたっぷり!
ランチは「ピッコロランチ」1296円のみですが、メインはカイノミステーキなどのディッシュ5種とピザ10種から選べます。
まずは、季節野菜の前菜。いろいろな野菜が15種類!みずみずしく、それぞれが味をしっかり主張しています。添えられたバーニャカウダは、白の練りごまにアンチョビとニンニク、白味噌を加えた自家製。
本日のスープは、じゃがいものポタージュ。スープの上には練りごまアートが!そっと混ぜるとごまの風味が広がり、スープにコクと深みが加わります。
スペシャリテ!炒りごまとハチミツとゴルゴンゾーラチーズのピザ
お待ちかね!メインの「ピッツア・ヤマダ」。店名を冠したスペシャリテです。
生地にもごまが練りこまれていて、もっちもち。癖のあるゴルゴンゾーラをやさしくフォローするモッツアレラチーズと、熟成した蜂蜜のねっとりした甘さ。さらにピザ窯の直火で香ばしく弾けたごまのプチプチ感が重なり、食感も楽しい!これだけでもう、大満足です。
とはいえ、やっぱりデザートは別腹。本日のデザートは、アイスとプリンの2種類。バニラアイスには、一番塩の結晶がかけられていて、その上にお好みでごま油を。
存在感のある塩の結晶、香り高いごま油とアイスとのコンビネーションがたまりません。この技、家でも試したいですね。
ごまだけじゃない、ランチに使われている食材がスゴイ!
「ピッコロモンド・ヤマダ」の厳選素材は、ごま油だけではありません。前菜の野菜にも秘密があります。
その秘密は、ごま油の絞りかす!ごまもお茶と同じように2回、3回と油を絞ることができますが、山田製油の主力商品は一番絞りのみ。
まだ栄養がたくさん残った一番絞りの絞りカスを京都府の京北町や美山の農家さんが肥料として使い、栄養をたっぷりもらった野菜がレストランに届きます。
そして、サラダに添えられているのは “お米入りのパン”。入っているのは、米粉ではなく“炊いたごはん”です。The主食!なパン。オリジナルで作られた、ここでしか食べられないパンです。
ひと皿ずつ提供されるスタイルは、コース料理のよう。どの料理も丁寧に作られていて、この価格は大満足!帰りに、隣で絞りたてのごま油を買って帰れるのもいいですね。
Photo:瀬田川勝弘
text:小西尋子
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。