川床だけじゃない!夏の貴船をたっぷり楽しむ避暑さんぽ
JR京都駅から1時間ほど。鴨川の源流のひとつ、貴船川が流れる山間にある貴船(きふね)エリアは、夏場でも都心部と比べると5~10℃ほど気温が低く、京都を代表する避暑地。水の神様を祀る名社・貴船神社を参拝し、夏の風物詩・川床(かわどこ)でランチ。通りにはカフェやショップもあって、楽しみながらゆっくり散策もできるんです。川のせせらぎを聞きながら、青モミジの木陰を歩く。風流でちょっぴり大人な夏の京都の過ごし方をご紹介します。
Summary
パワースポット貴船神社と縁深い料理旅館「右源太」へ
貴船エリアを代表する観光スポットといえば貴船神社。平安時代の歌人・和泉式部夫婦の復縁が叶えられたという伝説が残る良縁祈願の古社で、絵馬発祥の地としても知られています。ご神水に浸けると文字が浮かび上がる水占みくじ(200円)が人気。緑のモミジと朱の灯篭のコントラストが美しい参道は、京都を代表する夏の景色。
貴船神社から徒歩約4分のところにあるのが料理旅館「右源太」。貴船エリアの夏の風物詩・川床を設営する代表店のひとつです。元は貴船神社の社家を古くから務めていたお家柄で、昭和37年に宿として開業しました。
旅館館内は往時の梁や柱を残しつつ、モダンさも感じられる空間。広々としたエントランスから歴史ある宿の威厳を感じます。食事は川床以外にもテーブル席の大広間や、ウッドデッキのテラス席などで。多彩なシーンで本格懐石料理が堪能できるようになっています。(5~9月の川床シーズンについての館内席利用は悪天候時のみ)
宿泊できる客室はメゾネットタイプの2室のみで、いずれもスイートルームのような造り。貴船の自然を望む大きな窓が開放的で、和室タイプには囲炉裏、洋室タイプには暖炉も!吹き抜けの書斎などもあり、ラグジュアリー感のある設えも素敵です。お風呂は2階にあり、なんと檜の露天風呂!
天然のクーラー!? 清流の上のお座敷・川床で懐石ランチ
食事は貴船川をまたぐように設けられた座敷席にて。すぐ真下を流れる川が周囲の気温を下げ、水のせせらぎがより涼しさを感じさせてくれるようです。右源太の川床席は150席あり、広さは貴船エリアで最大。広々ゆったりと食事を堪能できます。
お昼の川床懐石(7900円~税・サービス料込)は、貴船の水で泳がせたアユやアマゴといった川魚をはじめ、山ならではの猪肉のコンニャク、京都らしい湯葉、さらに素麺、水菓子のわらび餅など盛りだくさん。一皿ごとに見られるこだわりが光ります。
開放的な山小屋風カフェで特製抹茶スイーツを
食後は川沿い散策がおすすめ。清流を上から眺め、改めて貴船の自然を楽しみながら歩くのも気持ちが良いものです。休憩は右源太プロデュースのカフェ「貴船倶楽部」で。限りなく広く取られた窓から見える景色と、木のぬくもりを感じる店内との一体感に心も落ち着きます。
メニューは抹茶パフェや抹茶アイス、抹茶わらびなど、京都を感じられるスイーツが充実。写真は抹茶のショコラケーキ・KIFUNEショコラ(単品650円、ドリンクセット950円)。豊かなお茶の香りと濃厚さがたまりません!
オリジナルコスメも揃うギャラリーで京都みやげも
貴船でお買いものをするなら「KIFUNE COSMETICS & GALLERY」で。こちらも右源太が手がけるお店です。200年前に建てられた庄屋を移築したという風情のある店内には、作家ものの器やアクセサリー、京都ブランドのコスメ、貴船の水で清めたパワーストーンなどが並んでいます。
オリジナルのコスメもあり、いずれも貴船の水を使用して作られているもの。クレンジングや化粧水など、各種スキンケア用品がラインアップ。柑橘系の香りが爽やかな石鹸はパッケージもかわいくてコンパクト。京都みやげにもぴったりです!
“うだるように暑い”とも言われる京都の夏ですが、清流が流れる貴船エリアなら比較的涼しい時間が過ごせるはず。川床懐石ランチを楽しんだ後は、京都らしいおみやげ屋さんでショッピングをしたり、カフェで抹茶スイーツを楽しんだり。今年の夏は、ちょっと大人な京都散策をしてみませんか?
text:8ビートフジタ
photo:小川康貴
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