「古書と茶房 ことばのはおと」のにゃんこパフェが食べたい!京都・西陣エリアの古民家カフェ
昔の京の町並みの風情を残す、京都市上京区の西陣エリア。入り組んだ細い路地にある一軒の古民家が、「にゃんこパフェ」で話題のブックカフェ「古書と茶房 ことばのはおと」です。“本を開くと、言葉の音が聞こえてくる”ように、静かに、この空間と時間を楽しみましょう。
町歩きが楽しい西陣エリアの“古民家ブックカフェ”
譲り合わないと車がすれ違えないような、細い路地が交差する西陣エリア。
「古書と茶房 ことばのはおと」は、そんな路地にひっそりと間口を開いています。
文学と鉄道をこよなく愛する旦那さんと猫好きの奥さんが営むブックカフェ。ようこそ!と猫ののれんがお出迎えしてくれます。
店に入ると、京町家の特徴である坪庭があり、光と風を運んでくれます。テーブルには、「お話は小さな声でお願いいたします」と書かれたメッセージカードが。ひとりで静かに本を読みたい人にやさしい心遣いです。
こちらのお店、以前は別の場所の大きな古民家で営業されていましたが、2017年に西陣に移転。
移転前の雰囲気はそのままに、「畳に座るのが辛い方向けにテーブル席を作る」「本が読みやすいように手元に照明を取り付ける」などの改良がされています。
大好きな猫をのせた「にゃんこパフェ」
こちらが話題の「にゃんこパフェ」。キウイの花びらから顔を出すニャンコ。とってもかわいいです!
よく見ると、ヒゲはそうめん、鼻の部分にはとても小さな小豆(あんこ)がのっていて、こちらに向けて広げられた手には肉球まで描かれています。繊細!
初夏から夏にかけてはキウイですが、その後、桃、パイナップルの「にゃんこパフェ」も登場。ハロウィンやクリスマスバージョンもあって、いろんな衣装のにゃんこが楽しめますよ。
猫好き、鉄道好きにはたまらないブックカフェ
世の中にはさまざまなブックカフェがありますが、猫好きの心をここまで鷲掴みにするブックカフェは見たことがありません。
猫が主人公の絵本、365日が全部猫の猫ごよみ、有名な作家や漫画家の猫の本など、魅力的すぎるラインナップ。
鉄道もそう。ご主人が友人たちと作ったという鉄道のジオラマの周りには、大樹が根をはるように知識が広がる鉄道本の数々。
ご夫婦の趣味が色濃く反映された本棚。背表紙を見ているだけでもワクワクします。
読書家かつ愛猫家のおふたりに、一番の愛読書を紹介してもらいました。
旦那さんの愛読書はヘルマン・ヘッセの『デミアン』。文学の世界にどっぷりとはまるきっかけになった本で、とくに実吉捷郎氏が翻訳された文章が美しいそう。奥様がおすすめしてくれたのは、穴澤賢著の『明日もいっしょにおきようね』。動物と共存するすべての人に読んでほしい1冊です。
「ことばのはおと」のルーツがわかる2冊。気になる方は、読んでみてくださいね。
話題の「にゃんこパフェ」を堪能したあとは、コーヒー片手に読書タイム。コーヒーは、京都の自家焙煎コーヒーブームの火付け役、オオヤミノル氏のルーツを汲む「カフェ工船」ブランドの豆を使用されています。
猫好きの友人や鉄道好きの彼にも教えてあげたい京都の隠れ家ブックカフェ。ぜひチェックしておきたいお店です。
text:小西尋子
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