SNSで話題の巨大な地下空間から観音様まで!? 大谷石スポット3選
栃木県の宇都宮市街から車で約30分の大谷(おおや)町は大谷石の産地。大谷石とは軽くて軟らかいため加工しやすく、耐久性も優れているのだとか。いまも資料館として残る採掘場は幻想的な地下空間。ほかにも大谷石で造られた巨大な観音像など、ちょっと不思議で深~い探訪を楽しんでみましょう。
採掘場跡地はまるで巨大な地下神殿
ここは大谷石の地下採掘跡と、地上部分の資料展示室からなる施設。大谷石は軽くて軟らかいので加工しやすく、耐久性も高いので建材として多く使用されています。
地下採掘場には大正8年(1919)から昭和61年(1986)にかけて掘り下げられたうちの一部を公開しており、石造りの巨大空間は、まるで地下神殿のようだとSNSでも話題です。
入口から続く階段を下りると現れる、広さ2万㎡の採掘空間。立ち入り可能な最深部は地下約30mにも達するのだとか。ほのかなライティングがムーディーです。
舞台状に高くなった場所の壁面に残さているのは機械堀りの跡は、まるでモダンアートのようです。
壁画をバックに演奏会が開催されることもあるのだそう。
採掘場跡地を見学したら、ちょっとひと息。資料館に併設されるカフェ&セレクトショップ「大谷ミュージアム ROCKSIDE MARKET」の「とちおとめとマスカルポーネクリームのスウィーツガレット」700円。生地に栃木県産のそば粉を使っているのが特徴です。
ほかにもショップでは、県内の伝統工芸をデザインアレンジした、おしゃれなグッズが揃っています。
大谷石に抱かれた古刹で平安時代の石仏を参拝
岩に覆われるように立ち、弘法大師が弘仁元年(810)に開いたと伝わっているこのお寺は、自然の岩壁に掘られた日本最古ともいわれる本尊の大谷観音を含め、10体の石仏が国の特別史跡と重要文化財に二重指定されています。
坂東三十三観音の第十九番礼所でもある場所です。
※最新情報はホームページを参照 http://www/ooyaji.jp
平和を願い手彫りされた大谷町のシンボル
大谷石の壁に、頭頂部から爪先まで総手彫りによって造られた巨大な観音像。
第二次世界大戦の戦没者慰霊と世界平和を祈念し、6年の年月をかけて制作、昭和29年(1954)に完成しました。
高さは27m、胴回りは約20mにもなり、頭頂部付近の展望台まで階段を使って上ることもできます。
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