【奥日光】戦場ヶ原(せんじょうがはら)でハイキング!高地の湿原を歩いて絶景を見つけよう♪

【奥日光】戦場ヶ原(せんじょうがはら)でハイキング!高地の湿原を歩いて絶景を見つけよう♪

ハイキング 植物 野鳥 栃木県 るるぶ情報版(国内)編集部
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古代の山岳信仰にさかのぼる歴史をもつ栃木県の秘境、奥日光。標高1400mの高地に広がる「戦場ヶ原」は、広さ約400ヘクタールに及ぶ日本有数の湿原で、多くの植物や野鳥に出合えます。日光連山を望む展望スポットや、清々しい水辺の風景が楽しめる、見どころ豊富なハイキングコースをご案内します。

Summary

戦場ヶ原ってこんなところ! ハイキングの心得をマスター

木々の隙間から見える戦場ヶ原と日光連山
木々の隙間から見える戦場ヶ原と日光連山

奥日光に広がる「戦場ヶ原」。かつては男体山の噴火でできた湖でしたが、長い時間をかけて湿原に変化しました。ハイキングコースが整備され、湯ノ湖からそそぐ湯川の流れや、100種以上の湿生植物や野鳥のさえずりなど、大自然を満喫できます。

湯ノ湖から流れる湯川。倒木が多いのも特徴
湯ノ湖から流れる湯川。倒木が多いのも特徴

今回はバス停赤沼からバス停湯滝入口まで、「戦場ヶ原自然研究路」を歩くコースをご紹介。距離は約5.5㎞、所要時間約2時間。アップダウンが少なく、ハイキング初心者でも歩きやすいコースです。スタート地点の赤沼までは、JR日光駅または東武日光駅から東武バス湯元温泉行きで70分ほど。

木々の間からそそぐ木漏れ日が心地いい
木々の間からそそぐ木漏れ日が心地いい

スタート前に、服装や持ち物、注意事項をチェック。
夏は平均17~18℃と涼しいため、体温調整できる脱ぎ着しやすい服装がおすすめです。雨が多く道がぬかるむこともあるので、滑りにくい靴が安心。天気が変わりやすいため、雨具も持参しましょう。春や秋は、朝晩の気温が一気に下がるため、防寒着を忘れずに。

スタートの赤沼には、ゴールの湯滝以外に水場や売店はありません。食べ物や飲み物は事前に準備しておきましょう。クマやハチなどにも十分注意を。

男体山(なんたいさん)を望む展望スポットで深呼吸

ハイカー同士すれ違う時はあいさつをするのがマナー
ハイカー同士すれ違う時はあいさつをするのがマナー

赤沼からハイキングスタート!バス停赤沼から10分ほど遊歩道を歩き、赤沼分岐から湯滝方面へ。湯川沿いに整備された木道を進むと、開放的な湿原の景色が楽しめます。

デッキにはベンチや、周囲の自然に関する解説版もある
デッキにはベンチや、周囲の自然に関する解説版もある

約1.6㎞、40分ほど歩くと、日光連山を一望できる展望ポイントに到着。視界の右側にひと際高くそびえるのが男体山です。湿地にせり出したデッキに立てば、奥日光の大自然に囲まれたような感覚に!
展望ポイントはほかにも数カ所あるので、お気に入りの景色を探してみるのもいいですね。

美しい湯川と青木橋の趣ある風景

まるで絵のような水と緑、橋の共演
まるで絵のような水と緑、橋の共演

さらに約0.5㎞、約10分進むと茂みの中に「青木橋」が見えてきます。澄んだ水が流れる湯川と豊かな緑、木橋が織り成す風景は趣たっぷり。橋を渡りながら川を見下ろすと、川底が見えるほど水が透き通っているのが分かります。

青木橋から眺める湯川の景色
青木橋から眺める湯川の景色

橋のたもとにはベンチとテーブルがあり、休憩も可能です。橋を渡ると、その先は木立に囲まれた森の中。これまでとは異なる景色が広がります。季節の植物や、野鳥の姿を探してみるのも楽しいですよ。

その時期ならではの植物との出合いもハイキングの醍醐味
その時期ならではの植物との出合いもハイキングの醍醐味


泉門池(いずみやどいけ)のほとりでリフレッシュ

木々の向こうに男体山がそびえる
木々の向こうに男体山がそびえる

青木橋から約0.9㎞、25分ほど進むと、木々の隙間から少しずつ見えてくるのが「泉門池」。きれいな湧水の池で、辺りは静寂に包まれています。

戦場ヶ原周辺に二つしかないの池沼の一つ
戦場ヶ原周辺に二つしかないの池沼の一つ

たくさんの枯れ木や倒木が横たわり、異世界に迷い込んだようなミステリアスな雰囲気を演出しています。
ここではマガモが遊ぶ姿を見かけることも。通常は冬に飛来しますが、奥日光では一年中住みついているんだそう。

多くのハイカーが集う休憩スポット。ごみは必ず持ち帰ろう
多くのハイカーが集う休憩スポット。ごみは必ず持ち帰ろう

池を望む高台にテーブルやベンチが多数整備されています。ハイキングも後半戦。この辺りで昼食や休憩を取っておくのがおすすめです。

大迫力の湯滝を目指してラストスパート!

ここからは約2㎞、40分ほどかけて最終地点の湯滝を目指します。

湯滝の手前に流れる小滝
湯滝の手前に流れる小滝

泉門池から30分ほど進んだところに、落差5mほどの「小滝」があります。スダレ型とよばれる独特な形で、小ぶりながら、真っ白な水の美しさが印象的な滝です。ここを過ぎれば、湯滝はもうすぐ。

華厳の滝、竜頭の滝と並ぶ日光三名瀑の一つ
華厳の滝、竜頭の滝と並ぶ日光三名瀑の一つ

小滝から10分ほどで、ゴール地点「湯滝」に到着! 湯ノ湖から流れ出る滝で、落差は約70m。岩肌を末広がりに流れ落ちるさまは迫力満点です。滝つぼに観瀑台があるほか、滝沿いの階段を上ると滝の落ち口を見ることができます。
バス停湯滝入口まではさらに約0.5㎞、徒歩5分ほどで到着。近くには、滝を見ながら軽食を食べられるレストハウスもありますよ。

6月上旬~下旬のワタスゲや、9月下旬~10月上旬の草紅葉など、季節ごとの彩りも美しい戦場ヶ原。豊かな自然を観察しに出かけてみてはいかがですか?


Text:小室茉穂(MOVE)
Photo:泉田真人

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●この記事は『るるぶ日光 那須 鬼怒川 塩原'25』に掲載した記事をもとに作成しています。

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