あんこ×レモン?白味噌?京都であじわう一期一会のどらやき

あんこ×レモン?白味噌?京都であじわう一期一会のどらやき

どらやき 和スイーツ・和菓子 あんこ テイクアウトフード 京都みやげ 京都府
Twitter Facebook LINE はてなブックマーク Pocket

2018年9月にオープンして1年。イベントに出店すれば、どこよりも長い行列ができ、あんこ菓子が厳しいといわれる真夏日でさえ、昼前にはほとんどの商品が売り切れる人気のどらやき専門店「どらやき 亥ノメ」。一度、この店の魅力を知ってしまうと「近所にあったらなぁ…」と思わずにはいられない、今もっとも求心力のあるお店です。

Summary


昭和のタバコ屋さんのような、ご近所さんの馴染みの場所に

京都の甘いもの好きの間で必ず名前があがる「どらやき 亥ノメ」があるのは、北野天満宮のお膝元。春は梅、秋は紅葉、毎月25日は“天神さん”の縁日でにぎわう北野天満宮から徒歩5分ほどの場所です。

最近、増えつつあるお洒落なコーヒースタンドのように、小さなカウンターの付いた窓から買えるシステムは、昔、おばあちゃんがちょこんと丸椅子に座って店番をしていた昭和のタバコ屋さんのようにしたかったから、と店主の大塚さん。

取材中も、近所の奥さんたちが自転車を押しながらお目当てのどらやきを目指して訪れます。店主との会話も楽しい、まさに町のおやつ屋さん。

できたてほわほわのどら焼きの大人な隠し味トッピングに驚嘆!

どらやきセット 880円 大きな焼きたてのどらやきと選べるドリンクのセット
どらやきセット 880円 大きな焼きたてのどらやきと選べるドリンクのセット

もちろん、お持ち帰りもできますが、せっかくここまで来たのなら、ぜひイートインでしか食べられない作りたてのどらやきを。こだわりのドリンクがセットになった「どらやきセット」でお試しあれ。

イートインできる作りたてのどらやきは、“作りたて”を味わってほしいと、よほど混雑していない限り、粉をボウルに入れて生地を混ぜるところから作り始めます。

割り入れた玉子は大原野(京都盆地の山の麓)の養鶏場まで生みたてを仕入れています。シンプルなお菓子だからこそ、素材がとっても大事なのです。

銅板の上でまあるく焼き上げられる皮は、しっとりふわふわ。

炊き上がったばかりのあんこは、味を落ち着かせるために少し休憩させます。まるで呼吸をしているみたいにつややかなあんこ。大塚さんのあんこ愛の結晶です。

これでもかとばかりにたっぷりのあんこに感動。

玉子やはちみつをたっぷり使った存在感のある皮にしっくりとなじむよう絶妙のやわらかさに仕上げた『亥ノメ』のあんこ。みずみずしいとしっとりの間くらいの、ちょうどいい塩梅です。

イートインには、焼きたてのどら焼きに3つのトッピング(チーズ、バター、ラムレーズン)と淡路島の『五色の浜雫』の釜炊き塩が付いてきます。 3つのトッピングは皮をめくって、あんこの上にのせて食べるのが大塚さんのオススメ。

淡路島のお塩は、皮のうえにパラパラと。

こういった素材はどうやって探し出しているのかな?と気になって伺ってみると、お塩はお客さんからの頂き物を合わせてみたのが最初だったそう。店に飾られているものも多くがお客さんからの贈り物。大塚さんの素直な性格、なんでも吸収して一度きちんと自分で向き合う姿勢に触れると、誰もが応援したくなるのかもしれません。 どらやきと合わせる果物なども旅先で出会って美味しかったものだったり、人づての紹介だったりとアナログな繋がりにあたたかみを感じます。

あたたかい雰囲気、ほわほわの皮、やさしいあんこにトッピングにラムレーズンをのせてみました。このオトナ味のアクセントがクセになる人が続出なのだとか。さすがは評判店、予想を超えてきます。

セットのドリンクは、神戸の豆を使ったコーヒー、有機栽培の紅茶や煎茶、おうす(抹茶)と小粋なセレクト。猪目(いのめ)型(ハート型)の茶碗や作家モノのカップなど器もステキです。

あんこ×生レモン、あんこ×白味噌、誰かに教えたくなるハイブリッドどら焼き

イートインは、オーソドックスなあずきのどらやきのみなので、変り種はおみやげで。黒糖、くるみ、抹茶、あずきなど定番人気商品に加えて、季節に応じてフルーツどらやきがお目見えします。

ちなみに、どらやきの生地の色も、素材によってこんなに違うんですよ!

塩どら オレンジ・バター入り 塩は別付(250円)
塩どら オレンジ・バター入り 塩は別付(250円)

この日の変り種は、「塩どら オレンジ・バター入り 塩は別付」。オレンジのほのかな甘酸っぱさがあんバターから顔を出す瞬間、舌に感じる塩粒のしょっぱさ。ステキすぎるコラボレーション。

秋になると、栗を粒大きめのモンブラン状の餡にした栗どらやきも登場!

春は、「桜」や「木の芽と白みそ」など、とっても京都らしい雅やかなどらやきが並びます。

夏はなんと酸っぱい生のレモンが入った「檸檬とレモンバター」。京都の夏の暑い盛りでも、甘さへの欲求を満たしつつ、すぅーっとさっぱりさわやかな後口を残してくれる夏の名物です。 季節ごとに味わえる“あんこ×○○○”、一期一会の楽しみです。北野天満宮の方面にお出かけの際は、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

Photo:瀬田川勝弘
text:小西尋子

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

Twitter Facebook LINE はてなブックマーク Pocket
記事トップに戻る

この記事に関連するタグ

編集部のおすすめ

ページトップへ戻る

検索したいキーワードを入力してください