こんなにおしゃれな島旅できるんだ!鹿児島の秘境「甑島」ー編集部員レポート【後編】
2回にわたって鹿児島県・甑島をご紹介する編集部員・おかえりレポート。前編ではおしゃれな島旅スポットをご紹介しました。後編は「これぞ甑島」という、ダイナミックな断崖が間近に続くクルーズと、海が一望できる絶景スポット、そして獲れたてのお魚が食べられるグルメスポットをガイド。ネイチャー派のあなたに超おすすめです!
Summary
甑島の魅力をおさらいしましょう
まずはレポート前編で甑島の基本情報をおさらいしてみましょう。鹿児島県の離島、東シナ海に囲まれた甑島には、豊かな自然とおいしい海鮮、そしておしゃれなお店がたくさんある、ということをお伝えしました。しかし、みなさんが「島旅」と聞いてイメージするであろう、ダイナミックな自然どーんや、海鮮グルメばーんについてはふれておりませんでした。
言うまでもなく、絶景スポットだらけ
甑島=自然というイメージを持たれている方、まさにその通りです。そしてその「自然」すべてが絶景スポット。この写真も、上甑島の里(さと)という町からほど近い場所にある堤防なんですが、Google mapなどでは名前すら出ていない場所。地元の人たちは「西の浜」とよんでいるそうですが、ただの堤防沿いを歩くだけでこの絶景。ありがとうございます!
ここは下甑島の長浜という集落にある敷塩神社からの絶景です。創建年代は不詳ですが、豊玉彦命(とよたまひこのみこと)、豊玉姫命(とよたまひめのみこと)を祀る由緒ある神社。甑島の最高峰敷塩岳(尾岳)の麓に海神として祀られていましたが、のちに現在の場所に移転しました。鳥居から112段の階段を上った先にある社殿がこの街を見下ろせる絶好のポイントなのです。下から見るとこんな感じです。
階段上っているだけでも絶景感、伝わりますでしょうか。この森の奥にひっそりと社殿がありますので、ここまで来られたお礼とご挨拶にぜひ参拝していきましょう。
■敷塩神社
住所:鹿児島県薩摩川内市下甑町長浜859
時間:参拝自由
断崖クルーズのダイナミック感が想像以上!
離島だからこそ楽しいアクティビティといえば、クルーズ。世界中にはいろんなクルーズ船がありますが、東シナ海クルーズは、エーゲ海クルーズとかカリブ海クルーズみたいな巨大な客船で観光地を巡る優雅なラグジュアリー系クルーズではありません。小型の高速ボートに乗り込み、全員ライフジャケットを装着、眼前にそびえる大自然を感じながら、時には荒波のホッピングも存分に味わえる、スリル満点の「断崖クルーズ」です。
この疾走感、この目線、そしてほとばしる…というか船全体が「浴びている」かのような水しぶき。天候にもよりますが、これも「観光船かのこ」の断崖クルーズの醍醐味です。
ボートは前編でご紹介したパン屋さん「フィーカ」からすぐの港から出航。10時20分~、11時50分~、14時~の1日3便各1時間で、「鹿島断崖コース」では約8000万年前の地層が見られる断崖・巨岩を巡りながら、あの2020年に島同士をつなぐ新しい橋「藺牟田瀬戸架橋(仮)」を見ることもできるのです。
港から約15分ほどで、クルーズ船は、鹿島断崖という大スケールの断崖のほか、海流が長年かけて削ったという断層のトンネルのような場所、海で泳ぐクジラのように見えるその名も「クジラ岩」、そしてナポレオンの横顔のように見えるその名も‥‥「ナポレオン岩」など、高さ100m超えの奇岩のそばを次々と通りながら進みます。
船長さんのさじ加減次第で岸壁にぶつかりそうになるのでは、という場所も多々。でもぶつからないのが、職人芸。そのギリギリのラインのスリルがたまらないんです。「あー絶景系のクルーズね、だいたいわかる。」って思った方、この絶景×スリルは想像を軽く超えてきますよ!波が高い日は出航できなくなることもあるそうなので、予約した後も当日まで天候を見ながらクルーズの出航状況をチェックしてくださいね。
■観光船かのこ 断崖クルーズ
住所:鹿児島県薩摩川内市上甑町中甑481-1(出航港)
TEL:09969-2-1150
営業時間:10時20分~、11時50分~、14時~(各1時間)※乗船手続きは出航1時間前から出航10分前まで
休み:悪天候により営業中にの場合あり
料金:「遊覧鹿島断崖コース」、「遊覧東海岸コース」は大人 2500円、小人 1300円
絶景「長目の浜」上から見るか、横から見るか
船の次は、車で行ける絶景ポイントをご紹介。ここは上甑島の北側にある「鍬崎展望所」といい、「長目の浜」という国の天然記念物に指定している場所を一望できる場所です。なまこ池・貝池・鍬崎池・須口池の4つの池と海の間に延びる、約4㎞の砂州があるのです。ワイルドな断崖を見てきた後だと、こんなに穏やかな海岸線もあるのだとなぜかホッとします。
「あそこの砂州、行ったらどんな風景なんだろう。」って思いますよね。遠くから見てると、やっぱり行きたくなりますよね。
行きました。こんな感じです。砂浜ではなく、意外とゴロゴロとした石浜なので、近くよりも遠くから眺めるほうがより絶景を感じられるかもしれません。名前の由来は、第2代の島津藩主・島津光久が「眺めの浜」とほめるくらいの美しさだったからだというのも納得。歩いて観光するには少しハードなので、歩きやすい靴で訪れましょう。
■長目の浜
住所:鹿児島県薩摩川内市上甑町瀬上
TEL:09969-6-3930(上甑島観光案内所)
営業時間:散策自由
■鍬崎展望台(ふれあいパーク鍬崎)
住所:鹿児島県薩摩川内市里町里
TEL:09969-6-3930(上甑島観光案内所)
営業時間:散策自由
お魚天国ではどんな食べ方でもおいしい!
夜は刺身と芋焼酎!大将にいろいろ聞いてみて
前編で、すてきなおねえさんのいる干物屋さん「漁師のひもの屋 漁進丸」をご紹介しましたが、干物だけでなく、フレッシュなお魚やフライもぜひ食べてほしい!今回訪問した中でもおすすめな2軒をご紹介します。まずフレッシュなお魚でおすすめの「居酒屋漁り火」。上の写真のような豪快な刺身の船盛(1人前3000円~)など、毎日水揚げされたお魚を中心としたメニューが並びます。
きびなごの刺身などはもちろん、タイやタコ、貝類まで、プリプリの食感を通り越してコリコリ!メニューにかかわらず、予算を伝えると大将がおまかせで料理を考えてくれるというのも、粋なサービス。いろいろメニューについて聞いていると、地元の人もやってきて交流が生まれたり…。せっかくなら島の人のおすすめを聞いてみてください!
この日はちょうど焼酎「さつま五代」の秋の限定「さつま五代 NOUVEAU」を入荷していました。その年の初掘りのさつま芋で仕込んだ新酒だそうで、焼酎にも新酒という概念があることにびっくり!お湯で割ると芋の香りがふわーっと広がりつつも、芋焼酎が苦手な女性にも飲みやすいさらりとした味わい。ラベルや名前からもわかるとおり、ワインを思わせるフレッシュさが特徴だそう。
夜はこのほかにも様々な島焼酎が飲めるので、ここだけの味をぜひ試してみてはいかがでしょうか。
■居酒屋漁り火
住所:鹿児島県薩摩川内市里町里3532
TEL:09969-3-2681
営業時間:12時~13時30分、17~22時
休み:なし
エビフライの概念が変わる!地元の人も通う食堂
甑島でおいしいのは、生のお魚だけではありません!今回ご紹介するのはエビフライの有名店「喫茶KURUMI」。下甑島の長浜港フェリーターミナルにあるこのお店は、地元で働く人たちもフェリー利用前にランチをとっている姿が多くみられる食堂です。この日もお昼時は地元の人でいっぱいでした。
こちらで人気のミックスフライ定食(1000円)は、キスやアジなどのお魚のフライのほか、毎日水揚げされるタカエビのフライがスゴイのです。この写真のエビフライ(自分の表現力のなさを悔やむばかりですが)、なんと1つのフライにエビが8~11尾も入っているのだとか!お箸で持っただけでも、フライの中でエビがはちきれんばかりに詰まっているのがわかります。
そしてひと口食べれば、お口の中がタカエビ祭り!食べても食べてもプリプリののエビが現れます。「真のエビフライってコレだったんじゃないか‥‥。」たったひと口で、おなかいっぱいエビフライが食べたい、という子供の頃の夢が叶ったような気持ちになりますよ。
ターミナルの空いている早朝から営業しているので、朝ご飯での利用もOKなのがうれしいですね。フェリー移動の前後にぜひ立ち寄ってみてください!
■喫茶KURUMI
住所:鹿児島県薩摩川内市下甑町長浜920-3
TEL:0996-95-1012
営業時間:6時~15時30分(春・夏期は~16時30分)
休み:月曜
甑島レポート後編は、ネイチャー派も満足できる絶景とお魚グルメをご紹介しました。
おしゃれなんだけど、ちゃんと自然も地元の素材も大切にしている。その絶妙なバランスがこの島の魅力だと実感しました。今後観光開発が進むと、きっとお店や街並みもどんどん変わっていくのでしょうね。この素朴さが残るこの魅力は今だけなのかもしれません!
甑島への島旅、行きたくなってきましたか?九州へは、航空券代金が高くて遠いイメージがあるかもしれませんが、ジェットスターなら今すぐに行けるお手頃プライスが魅力!鹿児島空港へは、東京・成田空港片道5990円~、中部空港片道3580円~(表示運賃はエコノミークラス「Starter」片道運賃。支払手数料や受託手荷物料金は別途。諸条件が適用されます)から発着しているので、気軽に九州に飛ぶことができますよ。
ジェットスターは、国内LCCで初めてモバイル搭乗券を導入した航空会社です。オンラインチェックインは出発予定時刻の7日前~35分前まで可能。預け荷物がない場合は、カウンターに立ち寄る必要がなく、スムーズに搭乗できます。預け手荷物がある場合も成田空港にはオンラインチェックイン専用レーンがあるので便利です。
鹿児島空港へ着いたら、薩摩川内市で一泊してのんびり、翌日から島旅へ出かけましょう。忘れられない秘境が待っています!
●記載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。