千葉市・市原市で時空を超えた⁉鉄旅へ-縄文から近未来まで-

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こんにちは。るるぶ&more.編集部の鉄子・磯村です。今回は、千葉市・市原市のちょっとディープでちょっとかわいい鉄道や、実際ディープ(地中)なロマンに想い馳せる、日本最大級の貝塚などを巡る日帰りモニターツアーに参加してきましたので、その様子をレポートします!

Summary


ひろ~い千葉にはひろ~い鉄道網がある

『JTB時刻表』2019年12月号 索引地図より
『JTB時刻表』2019年12月号 索引地図より
ご存じでしたか。千葉県は東京都+神奈川県より大きいらしいです。
東京で生まれ育った私には「千葉は大きい」というイメージが強烈に存在します。そして、その都市間をつなぐ鉄道もJRのみならず、私鉄・新交通・第3セクターなどさまざまな路線が通っているんです。首都圏からのアクセスもよく、日帰りで気軽に小旅行気分を楽しむことができる「千葉の鉄旅」を、モニターツアーで体験してきました。あなたもちょっと新鮮で面白い週末を過ごしてみてはいかがでしょうか。


各方向に延びるレールは近未来感バツグン! 千葉都市モノレールでプチ非日常を味わおう

まずは千葉駅から「千葉都市モノレール」に乗車。
日本のモノレールは、東京モノレールのようなレールに車両が乗っている「跨座式(こざしき)」が多いなか、この千葉都市モノレールはレールに車両がぶら下がっている「懸垂式(けんすいしき)」。毎日使っていらっしゃる方には慣れたものかと思いますが、世界最古の現存モノレール「ヴッパータール空中鉄道(ドイツ)」も完乗済の乗りもの大好き・磯村としては、なんていうか、こう…独特の浮遊感がアトラクションっぽくてとってもワクワクするのです。

ピクトグラムでもちゃんとサフェージュ式(懸垂のなかでもレールが覆われている)であることが表現された懸垂式なのがわかります。仕事が細かい。

いよいよ今回のツアー参加者のみが乗れる貸切列車が入線。

車内にはサプライズで千葉都市モノレールのキャラクター「モノちゃん」が登場! かわよかわよと撮影攻めにあっておりました。

2012年デビュー、千葉都市モノレールの最新車両である「アーバンフライヤー」に乗車。座りやすくて窓も広く、扉下にも窓があるのは懸垂型モノレールならでは。とっても快適でした。

なお、この運転席の下、一部がガラス張りになっているのがおわかりいただけるだろうか…。下が見えるのでスリル満点です。先述のように、レールが覆われているので雪などにも強く、ゴムタイヤだから静かで振動が少ないそうです。貸し切りもだいぶ気軽にできるらしいので今度お誕生日会や女子会を目論みます。


モノレールがモノレールしていない風景に出会える車両基地

さて、動物公園駅で下車し、徒歩すぐ、いよいよ車両基地の見学へ。
まずは洗車を間近で見せてくれました!
ガソリンスタンドの其れと似ていますが、一番の違いは下も洗うこと。見上げられた際に腹黒いのはいけませんからね。
洗車自体も面白いですが、それより、既にある建物や道路の邪魔にならぬよう高いところを通っているモノレールが、こんなにも地面スレスレを走行していることへの違和感のほうが大きくて。
車両基地でしか見ることができない「モノレールのモノレール然としていない風景」かもしれません。

非常時の避難方法や超強靭なワイヤーによる絶対に落ちない工夫など、広報の方々が裏話を軽妙にたくさんお話ししてくださいました!


ファミリーがのんびり遊ぶ公園の地中に眠るロマンと熱気。それが貝塚

さて、お次は桜木駅から徒歩15分程度の「加曽利貝塚」へ。ガイドさんによる説明を聞きながら、建物内部に露出状態で保存されている貝塚を見ていきます。

大事なのが、「遺跡って発掘すると壊れちゃうから、どこにどう存在するかの推測はできているが、何が出てくるかはまだまだわからないことだらけであり、現状はその8%しか発掘していない」ということ。これめちゃくちゃロマンありますよね。よい状態で保存したい、けどそのままではわからない…! ので、ちょっとずつ調査をしているわけです。

しかも貝塚調査のために掘ったら竪穴式住居が出たりするんですよ。調査を重ねてわかったのが、「貝塚=食べかすのゴミ捨て場」ではなく、そこには生きとし生けるものの命があり、それゆえその形を環状にしたり、彼らの文化的なモニュメントとして機能していたりもしたのだそう。

何千年も前の生活に思いを馳せるだけでなく、実際に火起こしや縄文衣装を着てみることもできます。

その頃の主食はイネ科ではなくどんぐり。というわけでシイの実をいただきます。エグみ、アクはまったくなく、本当に食べやすかったので何個も貪る私たち…

なんとなく千葉といえばハマグリやあさりなどを獲って食していたのかな、と思っていたのですが、5000年~3000年前にもっとも食されていたのは「イボキサゴ」という小さな貝。この貝、先日、半世紀ぶりに生息が確認されたとのことで、加曽利貝塚のイベントなどで食すことができるそう。今回はイボキサゴのダシで炊いたピラフをお弁当としていただきました!旨味が生きるよう薄めの味付けで食べやすく、千葉野菜のサラダなどともよく合いました。


生まれてから半世紀のレトロ車両がバンバン走る! 小湊鉄道は元気です

さて、お次は五井駅から小湊鉄道に乗車です。小湊線は五井駅から上総中野駅を結ぶ、のどかな雰囲気溢れる路線。
※2020年1月6日現在は、台風19号の影響で五井駅-養老渓谷駅間のみで運転を再開しています。最新情報は公式HP(https://www.kominato.co.jp/train/index.html)やお電話でお問い合わせください

車両も、国鉄型車両をもとに1961-77年の間に作られた「キハ200形」がぶおんぶおんと頑張りながら現役で活躍中です。心地よい揺れやいつの間に地元のおばあちゃんと仲良くなってしまう超ロングシートなど、昭和にタイプスリップしたかのような光景がみられます。

特に私が注目していたのは駅名票の手書き文字やホーロー看板。いい意味で統一感のない、すみ丸のゴシック体や筆はらいを生かした明朝体など駅ごとにいろんな文字に出合えますので、お出かけの際はぜひ注目してみてください。

月崎駅では、以前使用していた駅施設でアート作品を展開していました。

こちらは駅横にある「森ラジオステーション×森友会」。苔で建物全体を覆った、めっちゃ雰囲気ある建物です。

鉄道保線員の詰所だった建物をアート作品にし、近くの里山の森の音をリアルタイムで聴くことができるラジオを設置しています(現在、台風の影響で修理中)。ところどころにヒトと森が共存する「里山」を表すオブジェや、森で拾ってきた動物の骨などが飾られており、じっくり見るのが楽しいです。

上の風見鶏が回ると下の施設内の鳥かごにも連動し、中の鳥が回ります。とってもかわええ…。こちらも台風で曲がってしまったので修理中とのこと。

駅ホームのかかしは、聖火を持っていました。いろいろな地方に足を運んで得た経験則ですが、かかしで遊ぶ人に悪い人はいない。

夕方には里見駅へ。地元の方々のボランティアでおこなわれているイルミネーションを見ることができました!
※~1月13日まで


女性しか体験できない!解放感と緊張感が同居する不思議なトイレ

さて、小湊鉄道・飯給駅の前にある木の囲い。
こちらは建築家・藤本壮介氏の作品で、タイトルは「Toilet in Nature」。中は女性用トイレで、お庭のように芝生や草花が茂るなかになんとガラス張りのトイレが1つだけ鎮座! 通称「世界一広いトイレ」と呼ばれています。

なかなか奇妙な光景に、最初は面白がって皆で写真を撮ったりしていましたが、これどう見ても試されてますよね。ここまで来たからには、やらなくてはなりません。何をとは言いません。女子ですから。

(感想!)すごく開放的であると同時に、意外とビビッている自分とのせめぎあいがすごい。一応囲いに鍵がかかるのですがそれをまんまと締め忘れ、ツアー以外の方が知らずに入ってきたら~完~となることに途中で気づき、ますますBPMが高まりました。なぜか悪いことしているような、罪悪感や残尿感も残ります。(感想終わり!!)
非日常を味わいたい方、ぜひチャレンジしてみてください…!

最後にお土産を購入したり、休憩できる「新風堂」「房の駅」に立ち寄り、各々お土産を購入し千葉駅で解散。新風堂にあった梅酒の量り売りが素晴らしかったです。

番外編:千葉駅前にはこんなサイバーポリスがあり、千葉都市モノレールの未来感をますます醸し出していました…!朝から晩まで乗りもの天国やないか、千葉よ。


●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

Sponsored:公益社団法人 千葉市観光協会

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