人気は全国レベル!濃厚で香り高い大人チョコ“宇治抹茶テリーヌ”
茶どころ京都・宇治にはお茶を使ったスイーツがたくさんあります。中でも大人女子に人気なのが、「パティスリーYuji」のテリーヌショコラです。上質なお茶の香りと旨みがカカオの風味と相まって、とっても深い味わい。全国から注文が来るほどの人気店のおいしさの秘密を探ります。
Summary
まるで生チョコのようにとろける食感にびっくり
パティシエの長谷川裕次さんが師匠から店を引き継いだのが2013年。師匠の技を大切にしつつ、オリジナルのスイーツ作りに取り組んできました。テリーヌもそのひとつで、百貨店の通販商品に選ばれて人気となり、ギフトシーズンにはランキングのトップに躍り出ます。
カカオの風味を最大限に生かそうと生まれたテリーヌは、コロンビア産のカカオを70%使った力強い味。添付されたフランス産のゲラント塩を少し付けて食べると、旨みのある塩がチョコの甘さを引きしめます。
抹茶のテリーヌにはいろんな抹茶を試して選んだ高級な抹茶が使われています。丁寧に混ぜて練り、オーブンで2時間蒸し焼きにしたあと1日寝かせる製法。ゆっくりと熟成させることで、なめらかで風味豊かなテリーヌができあがります。甘露煮にした黒豆と抹茶チョコの相性が抜群!材料はごくシンプルに、ただし品質と製法にこだわるのが長谷川さん流。
しっとりふわふわケーキは栗と抹茶の黄金コンビ
栗の渋皮煮がまるごと入ったケーキは、しっとりした生地の口当たりがすごくいいんです。この生地は卵黄と卵白を別立てでしっかり泡立て、素材が持つ力でふっくらさせているからだそう。さらに3種類の抹茶をブレンドして、上品な渋み、香り、パンチのある味を引き出しています。
栗と抹茶という和素材を組み合わせたケーキは外国人観光客にも大好評。甘みをおさえたあと味の良さもいいですね。歩き食べにも便利な個包装で、30日間日持ちがするので手みやげ利用も多いようです。
たっぷり抹茶をふりかけたプチシューをぱくり
観光に来た人がシュークリームをテイクアウトして歩きながら食べているのを見て、食べやすいひと口サイズにしたのがコレ。注文が入ってから抹茶砂糖をたっぷり振りかけて、香り高く仕上げています。
口に入れると、濃い抹茶ながら渋みが少ないことに驚きます。そしてシュー皮に振りかけた「ざらめ」が、カリッとした食感を出し、あふれ出る濃厚なカスタードクリームと抹茶が溶け合って、なんともいえない甘さと香ばしさが広がります。
シナモン香る伝統の味、大きなアップルパイ
ショーケースの中でひと際目を引くのがビッグサイズのアップルパイ。師匠の時代からの人気スイーツです。サクッとしたパイ皮はアプリコットジャムで味を、ラム酒で香りを付けています。フィリングのリンゴは、秋冬は紅玉、その他のシーズンはジョナゴールドが中心。
リンゴに混ぜてあるレーズン、アーモンドスライス、ケーキのクラムが食感のアクセントになっています。甘酸っぱさの中に深い旨みを感じたので長谷川さんにたずねると、ケーキに使ういろんなフルーツの切れ端で作った自家製ミックスジャムが入っているそう。なるほど!
季節によってフィリングの素材は違って、7月頃にはリンゴとパイナップルが半々のガルニチュールを使ったアップルパインパイが出るそう。さわやかな甘みは夏のスイーツにぴったりですね。
常連さんはスイーツを買ってイートイン
常連さんが知っていること…。お店でケーキや焼き菓子を買って、奥の喫茶室でお茶することができるんです。カフェプレスで抽出するコーヒーは旨みたっぷり、京都の小川珈琲の豆のまろやかな味で、スイーツの甘さがすっと切れるんです。
パティスリーYujiの店内には、マカロンやロールケーキ、焼き菓子など、たくさんのスイーツが並んでいます。宇治らしい抹茶入りのものも多いので、ぜひ味わってみてください。
text:松田きこ(ウエストプラン)
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