京都の和カフェで“日本一の舌”が生み出した本格抹茶を初体験!
京都といえば、お抹茶。抹茶を使ったデザートやお菓子を京都旅行中に一度は口にするのでは?今回ご紹介する『丸久小山園西洞院店・茶房 元庵』は、創業300余年の歴史をもつ老舗茶商『丸久小山園』直営のカフェ。名だたる老舗和菓子屋さんもこぞって指名買いする老舗のお抹茶を、テーブル席で気楽にいただきましょう。
茶道のおもてなしの精神がいきわたる、茶室のある町家カフェ
『丸久小山園西洞院店・茶房 元庵』があるのは、地下鉄の「烏丸御池」駅から御池通を西へ5分ほど歩き、西洞院通を南へ曲がって1分ほどの場所。
築100年以上になる京町家を美しくリノベーションされていて、手前がお茶を販売する店舗、奥が茶房になっています。
奥行きが深い京町家の特徴である奥のお庭をのぞむテーブル席。横の床の間には、掛け軸と季節のお花。この日は、冬の初め。晴れたり、小雨が降ったりと天気の落ち着かない日が続いていた頃で、夏目漱石の句「三十六峰我も我もと時雨けり」のお軸が飾られていました。
テーブル席の隣には茶室がしつらえてあります。この茶室でも通常のカフェメニューがいただけますよ。着物を着て行きたくなる素敵カフェです!
『丸久小山園』の園主が、“日本一の舌”と呼ばれる理由
さて、丸久小山園の茶房に来たからには、ぜひとも味わいたいのが抹茶です。というのも、園主の小山元治さんは、“闘茶会”の異名を持つ「全国茶審査競技大会」で満点優勝を果たした“日本一”お茶を見極める目と鼻と舌を持った人。
カフェでいただける抹茶だけでも「雅の院」「涼雲」「長安(薄茶・濃茶)」と4種類ありますが、この味を決めるのが「合組」です。例えば、○○農園のニンジンといえば、それは唯一のものですが、お茶の場合、さまざまな茶園、茶畑から茶葉を仕入れ、“これが丸久小山園の雅の院”と決めた味になるようにブレンド(合組)していきます。
その年の気候や降水量、周辺環境の変化に対して敏感に反応する繊細な茶葉を、常に一定の味に保つには茶師の鋭敏な感覚だけがたより。その感覚がもっとも優れているからこそ、茶道の師範や老舗和菓子店がこぞって「丸久小山園」のお茶を求めるのです。
和菓子は日によって変わり、季節の移ろいを目でも楽しませてくれます。繊細な細工が施され、美しく上品な和菓子をいただいた後に、贅沢な抹茶の香りとほのかな甘味でほっと一息。いま、京都にいることを強く感じられる瞬間。
「丸久小山園」では、抹茶をつかったオリジナルスイーツもいろいろ手がけてられていますが、中でも一番人気は抹茶のロールケーキ。
お持ち帰りもできるのですが、数量限定で予約制。しかも日持ちしないので、やはり店内でいただくのがベスト。芯にたっぷりと詰まった抹茶クリームは室温でとろけてくるので、すばやくフォークを入れて、一番いい状態の抹茶のうまみを味わって!
合わせたのは、女性に人気の抹茶クリームティ。甘くてやわらかくてまったりとした味。こちらは家でも簡単につくれる商品が店頭で販売されているので、家や会社でも同じ味が楽しめます。
京都みやげもバラエティー豊かな品揃え
カフェでお茶をいただくと、抹茶や日本茶の存在がぐっと身近に感じられますね。最近、脳内をリフレッシュする効果も期待されているお抹茶や日本茶。普段の生活に取り入れてみるのもいいかも? お抹茶をたてるのに必要な茶筅は2000円ほどで売られていますし、器はお茶碗だってアリ。気軽に日々の生活に抹茶を取り入れてみるのもいいものです。
季節ごとにオススメのお茶が並べられています。年輩の方への贈答にもよさそう。
家でお茶をいれるのは敷居が高いわ、という方には抹茶スイーツのお土産を。店長さんにオススメの抹茶菓子をセレクトしてもらいましたのでご参考に!商品名に「ゆうげん」とあるのは、御茶銘「又玄(ゆうげん)」を使った抹茶菓子です。
テイクアウトメニューもありますよ。全国茶品評会で幾度となく第1位や農林水産大臣賞を受賞している名店でありながら、気軽にお茶に触れられる間口を開いてくれているのが嬉しいです。次の京都旅行では、足を運んでみてくださいね!
公式オンラインショップ: https://www.marukyu-koyamaen.co.jp/motoan-shop/
Photo:瀬田川勝弘
text:小西尋子
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