猫写真家沖昌之さんが撮った!香川の離島「佐柳島」で気ままなにゃんこたちをキャッチ!

猫写真家沖昌之さんが撮った!香川の離島「佐柳島」で気ままなにゃんこたちをキャッチ!

絶景 香川県 るるぶ&more.編集部
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瀬戸内海に浮かぶ香川の離島「佐柳島(さなぎじま)」。ここには気ままに過ごす猫たちがたくさん住んでおり、観光客にも大人気。なかなか行けない場所だからこそ、アクセスや観光スポットもしっかりとおさえてアイランドトリップを楽しみたいですね。今回は、猫写真家・沖昌之さんが撮影した自然体の猫たちの写真とともに、そんな佐柳島の魅力をご紹介します!

Summary


佐柳島ってどんなところ?

この島は香川県の多度津港から船で約50分~1時間のところにある、1周約4㎞の小さな離島です。岡山県との県境に位置する瀬戸内海の自然豊かな離島です。南の本浦と北の長崎という集落から成り、人口は約70人。島の南側に位置する本浦港まで向かうフェリーからは、標高248.5mの高登山(たかとやま)を中心としたなだらかな地形が見えてきます。

島でたくさんの猫たちと出会えます

杭が気になるみたい

そんな心和む島で今、注目されているのが、ここで暮らす猫たち。「猫の島」としても知られ、遠方から餌を持った観光客が訪れるほどの人気。島の人口とほぼ同じ、約70匹の猫が住んでいるといわれています。どの猫たちも人懐こくて、のびのび。2018年には、ネコで有名になった佐柳島に、待望の宿泊施設「ネコノシマホステル」まで登場したほど。猫好きならぜひ訪れたいネコの楽園なのです!
この島の魅力に取りつかれたのが、猫写真家の沖昌之さん。これまで撮影した佐柳島の猫写真コレクションとともに、この島と、島に住む猫の魅力に迫っていきましょう。

仲のよい二匹のあいさつ

猫写真家の沖さんはこの島の魅力をこう語ります。
「ねこが人懐っこくてかわいい!そんなねこたちと我を忘れて戯れていても島民のかたは温かく見守ってくれる感じがする居心地のよい島です。きっとねこにも昔からこんな風にやさしく接してたんじゃないかなと思います。だからねこたちも旅行者にこころを許してくれるんじゃないかなと勝手に思ってます。」
島民に温かさが、旅行者にとって居心地のいい島を作り、ねこにとっても居心地のいい島でもあるなんて最高です…!

「あとはネコノシマホステルの昼ごはんのカレーライス(写真)がすっごくおいしい!佐柳島に旅行するときの楽しみの一つです。」島で食べるごはんも旅行のお楽しみ。ぜひお時間があれば立ち寄ってみましょう!

こんな猫の写真が撮れたことも。沖さんによると、この時の状況は、
「恋の季節で叩かれてるのはオスねこで、叩いてるのはメスねこ。まだ、メスは恋のことなんてわからない年齢なのにオスは気になってずっと後をついてきてました。すぐに跳びつくのかなと思ってカメラを構えていたらオスはとても紳士で、メスが毛づくろいしている時でも距離をとって『待てのポーズ』。これは何もないなぁとカメラを置いてボーっと海を眺めていたら、オスは我慢できなくなってきたのかメスに気づかれないように速足で近づいていったので、慌ててファインダーをのぞかずにシャッターをきったらこの瞬間が撮れました。オスは本懐を遂げる前にメスにキレイにカウンターパンチを入れられてました。あまりにもキレイに入ったので舌がでてどことなくチャーミング。」

見ているだけでとっても癒される!こんな素敵な場所でかわいいねこたちと出会いたいと思った方も多いのではないでしょうか。ここからは沖さんが、瀬戸内海の穏やかな気候が育んだ島の魅力と合わせて、猫に会える特別なスポットをご紹介していきます。

キュートな猫の撮影ポイント&テクニックはこちら!

まず一つ目のおすすめ撮影ポイントはこちら。
「佐柳島本浦港に着いたらすぐに目につく三角の島・小島(おしま)。この島とねこはきちんと撮りおさえておきたいところ。人懐っこいねこは旅行者が近づいてくると、さっきまで寝ていたのに目を覚まして近づこうとすることがあります。その前に大あくびをしてネコヨガのポーズをすることがありますのでシャッターチャンスです。あくびをしてるのですが、どこか笑顔に見えるねこの表情がかわいいですよね。
このコはあくびをしたとき笑顔のように見えますが、みんなちがって白目になって牙を出すコもいますし色んな表情をしてあくびをしています。撮り忘れないようこの時ばかりは連写してみてください。」

続いてのポイントはこちら。
「本浦港から右に道なりに歩いていくと、佐柳八幡神社に着きます。そこに住みついているねこたちは血がつながっていたり仲がよいコが多いので関係性が面白いです。時間をかけて観ていくと、どのコが親分で慕われているとか、みんなに気に留めてもらってるコ、仲が良いもの同士など。撫でたいのを我慢してジッとしていると、初顔見せの仲よい二匹がお互いの顔をスリスリさせながらご挨拶したりします。とても微笑ましいです。」

最後はこちら。
「家に入れてくれー!と頼んでるように見える一枚ですが…早朝の『山路商店』での光景です。ネコノシマホステルに宿泊して早起きするとこの光景に出会えるチャンスが増えます。店主さんが目覚めて動き始めた音を聞き分けて店前で待っているねこたちはソワソワし始めます。我慢できないコは立ち上がって、店主さんが早くご飯を持ってくるよう促しています。店主さんはねこだけがいると思って店を開けると思うので、あいさつはしっかりしましょうー!」

どの猫ものびのびしていて、すごくキュート!なんでこんなにリラックスした表情を撮れるのでしょう。
「時間をかけることが何より大事だと思います。この親子とも、最初は子ねこに警戒され親ねこには威嚇されて散々でしたが、何日か通うことで子ねこが自分に興味を持ち、子ねこが眠って親ねこだけで行動している時に近寄ってくるのでたくさん撫でて。そういう時間を重ねていけば、こんな自然な姿を見せてくれることもあります。
距離を縮め自分がいることが自然であるかのようにその場にいることができれば、ねこも自然な姿を見せてくれるので、気に入ったねこに出会えたら、休日に戯れにぜひ佐柳島にいらっしゃいませ。」

まだまだあります。観光スポットもチェック!

ここは南側の集落・本浦。島にこの港についたら、陸に上がった瞬間に猫たちがお出迎えしてくれることも。まずはこの街では海を見ながら県道260号線沿いをぶらぶらして全体像をつかみましょう。島の人に会ったらお話ししてみると、島の人しか知らない情報を教えてもらえるかもしれません。
沖さんが撮影していた「山路商店」もこの集落の中にありますよ。

■本浦集落
住所:香川県仲多度郡多度津町佐柳
アクセス:多度津港~高見島~佐柳島本浦港へ三洋汽船で約50分
料金:フェリー片道690円

街の八幡(はちまん)神社は1684年建立と言われる島の産土神(うぶすながみ)。現在の社殿は1935年に再建されました。交易が盛んだったこの島の象徴的な存在として安置されている1824年奉納の北前船模型は、町指定文化財にもなっています。境内へ入ってお参りした後は、鳥居越しに海を望むことができ感動!沖さんがご紹介していた仲良しグループのねこたちも集会を開いているかもしれませんよ。

■佐柳八幡神社
住所:香川県仲多度郡多度津町佐柳字合田
参拝時間:参拝自由

本浦集落から徒歩約20分、北側の集落である長崎集落の埋め墓は、香川県の有形民俗文化財に指定されている日本最大規模の「両墓制」の形。両墓制とは、遺体を埋葬する「埋め墓」と、霊魂を祭る「参り墓」を分ける風習のこと。現在は火葬された後、遺骨を埋め墓だけ、もしくは埋め墓と参り墓の両方に納めています。海に面し、小石を積み上げて作り上げられたお墓で、独特な景観を見ることができますよ。

■長崎の埋め墓
住所:香川県仲多度郡多度津町佐柳


ねこのいるスポットはもちろん、小さな島の中に街の歴史を感じられるスポットも点在しています。
島の人ともふれあいながら、ゆっくり島旅を楽しんでくださいね。

佐柳島のネコの魅力いっぱいのイベントが開催!

佐柳島に興味が湧いたあなた!沖さんをはじめ、佐柳島を愛する猫写真家約20人が2020年2月24日(月)まで写真展を開催しています。今回ご紹介したネコたちだけでない、個性豊かなネコたちの写真が展示されていますよ!イベント開催中はこちらのステッカーもプレゼント。お気に入りの小物に貼って、いつも身近に佐柳島のネコを感じられますね。入場無料なので、ぜひネコたちの「よい」姿に癒されに行きましょう。

■「佐柳島のネコはよい」展
開催日時:2020年2月11日(火)〜 24日(月) 
会場:サロンモザイク(大阪・南森町)
住所:大阪府大阪市北区天神橋1‐14‐11 天神ビル1F
電話:050-5319-6059
時間:13〜19時
定休日:水・木曜
料金:無料
問い合わせ:ネコノシマホステル(0877-35-3505)

監修:沖昌之
猫写真家。1978年兵庫県生まれ。
家電の営業マンからアパレルの撮影カメラマン兼販売員に転身。初恋のネコ「ぶさにゃん先輩。」の導きにより2015年に独立。「必死すぎるネコ」「ネコザイル」「無重力猫」など、独自の視点でネコを撮影し発表する。ナショナルジオグラフィック編集部もSNSで写真を取り上げるなど注目する、今いちばん目が離せない猫写真家。動物写真家・岩合光昭も連載を持つ猫専門誌『猫びより』(辰巳出版)にて「必死すぎるネコ」連載中。日本テレビ「OHA!4」内のコーナー「おはにゃん」レギュラー。
写真集『ぶさにゃん』(新潮社)、写真提供『ネコになってしまえばいい』(心屋仁之助・著/廣済堂出版)、『好きな男を手に入れたければ、ネコ系女子になりなさい。』(沖川東横・監修/辰巳出版)など多数。


●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。



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