ヨーロッパとアフリカの”いいとこ撮り”ができる「南アフリカ」【クレイジーハネムーン世界一周】
人生に一度きりのハネムーン。せっかくなら一生忘れない思い出にしたいですよね。現在リアルタイムでハネムーン世界一周を行っている"CRAZYHONEYMOON"(クレイジーハネムーン)夫婦が出会ったのは超フォトジェニックスポットと、温かい現地の人たち。刺激的すぎる南アフリカを紹介します!
Summary
ハネムーンに南アフリカを選ぶ夫婦って一体何者?
はじめまして。現在リアルタイムでハネムーン世界一周旅行の真っ最中、CRAZYHONEYMOON(クレイジーハネムーン)の夫、力也です。YouTubeでの動画配信やメディアへの記事寄稿を通して、新婚夫婦のドキュメンタリーを皆様にお届けしながら現在進行形で旅をしています。
学生時代に60カ国、社会人になってからも50カ国以上を旅してきた生粋の旅好きな私と結婚したのは、海外渡航歴はハワイのみだった妻、あゆみ。「せっかく自分と一緒になるなら今まで見てきた世界を妻にも見せてあげたい」と、プロポーズ時に指輪の代わりに「世界一周航空券」と書いた手作りカードを差したバラの花束を渡したのがきっかけで、現在一緒に世界一周をしています。
あゆみの了承を経て夫婦となった私たちは、早速どこの国に行くかを考えていました。妻は「行き先に関しては全て任せる」ということだったので、私はできる限り今まで行っていない国を中心に周りたいと考え候補地をピックアップしたところ、結果的にあまり知られていない秘境や僻地になってしまいました。
旅経験超豊富な夫が、ほとんど旅をしたことがない妻を、見たことも聞いたこともないような国や地域に連れて行く、ちょっとクレイジーな新婚旅行となっています。
夏を追いかけて!南アフリカをチョイス
旅のルートを考える中で、ふたりとも寒いのが大の苦手という共通点があることから、できる限り暖かい国、もしくは渡航時点で夏を迎えている国を追いかける旅にするということで意見が一致しました。寒いのが苦手でない方も、夏を追いかける旅はかさばる冬服を持ち運ぶ必要がなく、荷物が圧倒的に減るのでおすすめです。
出発は12月と決めていたこともあり、1カ国目は南半球から行き先を選択することに。せっかくなら私が未踏の地、南部アフリカから攻めることを決めました。世界の主要都市から航空便が就航する南アフリカがスタート地点です。
南アフリカではカラフルな街の風景&大自然を撮る
初めて南アフリカを旅するなら、映えスポットが豊富な「ケープタウン」を拠点に回ることをおすすめします。ケープタウンは南アフリカ西ケープ州にある都市です。
まずはケープタウン随一のフォトジェニックスポット「ボカープ地区」に行ってみました。ここはもともとマレーシアの奴隷が住んでおり、当時奴隷は白い家にしか住めないという決まりがあったのですが、奴隷解放時に歓喜にあふれ、各々が家をカラフルに塗ったことでこのような街並みが生まれました。
ケープタウンといえば、街の中心部から少し車を走らせたところに位置する「喜望峰」も有名ですよね。15世紀の後半に、ポルトガルの航海者、バルトロメウ・ディアスによって発見された場所で、新たな航路を開拓できて喜んだポルトガル王が「Cape of Good Hope」と名付けたという、歴史的なスポットです。
私たちが行った日は天候に恵まれなかったのですが、それでもこの絶景。いつかまた天気の良い日に再訪したいなと、またやってくるいい理由を見つけることができました。綺麗な写真を撮るためにはあらかじめ天気予報を確認しておくことがおすすめです。
■喜望峰(Cape of Good Hope)
住所:Cape Point Rd, Cape Peninsula, Cape Town, Western Cape
TEL:+27-(0)-12-428-9111(南アフリカ国立公園)
喜望峰のすぐ隣にある「ボルダーズ・ビーチ」もおすすめ。ここには野生のペンギンがたくさん棲んでいます。野生のペンギンを間近で見られるのは世界でもこのボルダーズ・ビーチだけなのだそう。
2人ともペンギンを見るのは初めてだったので、よちよちとしたペンギンの歩き方や、予想外に逞しい鳴き声など、「百聞は一見にしかず」を実感しました。間近で見られるとはいえ、人が立ち入りできるエリアは決まっているので、カメラはできれば望遠レンズを持っていくことをおすすめします。フルサイズ換算、85mm以上あれば素敵な写真が撮れると思います。
■ボルダーズ・ビーチ(Boulders Beach)
住所:Boulders Beach, Kleintuin Rd, Simon's Town, Cape Town
TEL:+27-(0)-12-428-9111(南アフリカ国立公園)
また、インスタグラマーやYouTuberたちの間で話題沸騰中、スリル満点な写真が撮れる「ライオンズヘッド」 も忘れてはいけません。迫力満点の大パノラマを背景に写真が撮れるスポットが満載です。
正直、南アフリカの絶景度に関しては私たちの中ではここがダントツ一番でした。日本だったら絶対立ち入り禁止なんだろうなぁなんて考えながら見るだけで冷や汗をかいてしまいそうな写真をたくさん撮ったのもいい思い出です。
2人でスリリングな写真を撮るなら、三脚や自撮り棒は必須です。レンズはフルサイズ換算24mm以下の広角や魚眼レンズを使用することでよりダイナミックで迫力ある写真が撮れるかと思います。荷物が重いと登るのに苦労するので(私はカメラ数台、ドローン、ジンバルを積んで行って死にかけました)GoProなどのアクションカメラがあっても面白いと思います。
■ライオンズヘッド(Lion's Head)
住所:Lion's Head,Signal Hill,Cape Town,Western Cape
TEL:+27-(0)-426-5000(テーブルマウンテン国立公園本部直通)
大自然を満喫した後は、市街地にも繰り出しましょう。南アフリカは、かつてイギリスによって統治されていたため、街の中心部にはまるでヨーロッパにいるかのような建物が立ち並びます。私たちは夏にヨーロッパ旅行を控えていますが、正直行かなくてもいいのではと思えるほど、ヨーロッパ欲を満たしてくれる素敵な街並みでした。妻はそんな南アフリカの雰囲気が気に入り「ここなら住める!」なんて言うほど。
スナップ映えする上に、カメラを持っていると「俺を撮ってくれ」とキメ顔や渾身のポーズを構えられることがよくあるので、ポートレート用にフルサイズ換算50mmのレンズなどを持ち歩いていると便利です。
極彩色のカラフルタウンも、大自然も、ヨーロッパ風のクラシカルな建物も、さまざまな表情を見せる南アフリカの魅力にすっかりハマってしまいました。
南アフリカの治安は大丈夫? 地元の人との交流も
観光で行く時の心配は治安。夫婦でなくとも、女性だけでも安全に旅行できるかどうかは重要ですよね。残念ながら、南アフリカは殺人発生件数世界4位と、世界有数の治安が悪い国だと言われています。
(参考:国連薬物犯罪事務所 )
実際に私たちも強盗に襲われたり、5人組ほどのグループに囲まれ、お金を要求されたこともありました。
しかし、実はそのような人たちはほんの一握り。基本的には心優しく、ハッピーな人たちが多いというのが3週間旅した私たちの結論です。
例えば、ケープタウンで出会ったと路上生活者の男性は、仕事(ゴミを集める力仕事)中にもかかわらず、「俺は日本人が大好きだ、今からビールを飲もう」と私たちを誘い、彼の仲間10人ほどと外で宴会を始めました。
「仕事は平気なのか」と尋ねると、「仕事は明日でもできるが君たちと酒を酌み交わせるのは今日しかない。俺たちは今を楽しみたいんだ」といって途上で数時間にわたって酒を酌み交わしました。
こんなことが何回かあったほか、道に迷った時に道を教えるだけでなく、20~30分ほど一緒に歩いて探してくれた人や、「日本から来た」というと家に招待しようとしてくれた人など、南アフリカでは素敵な出会いが幾度とあり、彼らとの日々は非常に濃く刺激的でした。
ハネムーンおすすめ度☆3.5
南アフリカを新婚旅行におすすめかというと、一概にYESとはいえません。特に治安のことを考えると、もう少し安全な国を選んで欲しいと思うからです。
しかし、この国で過ごした濃厚な日々は、間違いなく何十年先まで記憶に残ることでしょう。
特に妻は、見たこともないくらい陽気で優しいアフリカ人、初めての強盗被害、日本とは規模が違う大自然、16時間の大移動などなど、いいことも悪いことも含めて日本にいたら決して体験することがないようなできことを3週間の中で毎日のように味わいました。
南アフリカは、“一生忘れることのない超刺激的な新婚旅行”を求める人にはおすすめです。
ただし、夜歩かない、人通りのないところに行かない、現地の人たちのいうことを聞くなど、治安に関する知識をしっかり持って訪れるようにしてくださいね。
Text&Photo:片岡力也
映像クリエーター 。旅人だった祖父の影響を受け、学生時代に世界1周、卒業後2周目、そして今回クレイジーハネムーンとして妻と3周目の旅へ。旅の様子はすべてYoutubeで発信しています。2014年より都内で、旅人と酒呑み限定のシェアハウス「ハクナマタータ」を経営。
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