パン好き京都人もトリコ!京町家をリノベしたおしゃれなパン屋さん
日本で一番パンを食べる京都人。その厳しい目と舌に選ばれたパンは絶対においしい!売り切れるほど人気のパンならぜひ食べてみたい!そんな思いで日々パン屋をのぞいていると、1軒の小さなパン屋さん「mina_mina」を見つけました。焼き上がりを待つように次々にお客さんが入って、あっというまに品薄に……。これはもう買わずにはいられません!
Summary
やわらかくて旨みのあるパン生地のヒミツは?
店主の山本さんが1日に焼くパンは約50種類。朝一番に食パンを焼いて、同じ生地でぶどうのコッペパンやカレーパンを焼きます。次はベーグル、その次は……という具合に、オーブンはフル稼働。一度に多くは焼けないため、焼き上がりを見計らって次々にお客さんがやってくるのです。
mina_minaのパンは、主にポーリッシュ法という作り方で、水と粉を1:1で混ぜてひと晩かけてじっくり低温発酵させるため、やわらかで旨みのある生地ができるそう。フランスパンは機械を使わず手ごねしていますし、材料の小麦粉も選りすぐりのものを使用。丁寧に作られたパンは、どれもやさしい味わいです。
ボリューム満点、たっぷり具材のBLT
トマトは1個分、ベーコンは分厚く、そしてレタスを挟んだBLT「カスクルート」は、黒胡椒がピリリときいています。ミネラル分の多い粉を使ったフランスパンの風味と相まって、とってもおいしく、それを常連さんはよく知っているので、店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまいます。
シンプルなパンこそ、作り手の腕が冴える
生地の中に、コロコロとキューブ状のチーズと生オニオンを加えたオニオンチーズベーグルは、焼く時にさらにチーズをたっぷりトッピング。こちらも黒胡椒とチーズの塩味が絶妙にマッチした逸品です。
上品な味わいのクリームパンは、カスタードクリームに入ったオレンジピールが隠し味。もっちりした生地もそれだけでもおいしくて、材料を山本さんにたずねてみると、バターは使わず油分は太白胡麻油を用いて軽い風味にし、砂糖は控えめにしてクリームの甘みを際立てるのだそう。
昔の京町家らしさを生かしたカフェスペースでコーヒーを
買ったパンは奥のカフェスペースで食べることもできます。ドリンクメニューは、スペシャルティコーヒー豆専門店・カフェタイムのブレンドコーヒー(380円)、ムレスナティーハウスの紅茶(430円)、そしてジュース(350円)があります。
窓から見える坪庭には蝋梅と椿が花を咲かせていました。坪庭は、奥に細長い京都の町家によく見られるもので、明かりとりや自然の美を暮らしに取り入れる目的があります。庭をながめながら古い建物の息吹を感じる静かなひとときは、なんともいえず心地いいもの。ここで音楽会や落語会をすることもあるという、心憎いパン屋さんです。
空き家だった古民家が生まれ変わって新しいコミュニティに
mina_minaは、JR西大路駅から北へ歩いて7分ほどの場所にあります。八条通を越えると、昭和時代の建物と近年の建物が入り混じって、どことなく懐かしい風景に出会えます。
店内をリノベーションするにあたって、もともとあった土壁を残し、天井を取り除くと、まるで吹き抜けのような開放的な空間ができました。長年空き家だった古い家に新しい空気が吹き込まれ、生まれ変わったのです。
パン好きの京都人はもちろん、パンはあまり食べない人にも、おすすめしたいmina_minaのパン。50種類あるパンを制覇してみたくなるほどの美味しさです!
text:松田きこ(ウエストプラン)
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