ナミビアで見た地球最古の砂漠と躍動する動物たち【クレイジーハネムーン世界一周】
人生に一度きりのハネムーン。せっかくなら一生忘れない思い出にしたいですよね。現在リアルタイムでハネムーン世界一周を行っている”クレイジーハネムーン夫婦が2カ国目にやってきたのは、夫の力也の憧れの地ナミビア。世界一周を果たした旅の先輩達がこぞって世界No.1に推すナミビアについて紹介します。
先輩達の助言を受け10年越しのナミビアへ
こんにちは。現在リアルタイムでハネムーン世界一周旅行の真っ最中、クレイジーハネムーンの夫、力也です。YouTubeでの動画配信やメディアへの記事寄稿を通して、新婚夫婦のドキュメンタリーを皆様にお届けしながら現在進行形で旅をしています。
北にアンゴラ、東にボツワナ、南に南アフリカが囲む南部アフリカの大国ナミビアは、大自然を堪能できるツアーやアクティビティが豊富で、アフリカ有数の人気観光地となっています。
あれは2010年。まだ旅の経験が浅かった頃、海外のとある宿で偶然日本人3人と仲良くなりました。話を聞くと私以外三人とも世界一周経験者。世界一周をしている人になんて出会ったこともなかった19歳の私は、テンションハイになり即座に「一番良かった国は?」という、THEビギナーらしいベタな質問をしたのです。すると3人とも同時に「ナミビア」と答えるではないですか。しかも、出会ったばかりの3人が同時に同じ国を答えたにもかかわらず、私を除く3人はそれほど驚いていません。
約200カ国ある国の中で、3人が同時にナミビアを選ぶなんて奇跡のような確率。それでも驚かないほどナミビアは魅力的なのだろうか。若かりし頃の私は、そんなやりとりに衝撃を受けたのを覚えています。
ナミビアでは壮大な自然を切り取る
さて、ナミビアに行くのであればカメラは必須です。手付かずの自然が残るこの国では、どこもかしこもシャッターチャンスだらけ。
まずは何といってもナミビアの西部一帯に広がるナミブ砂漠。ナミビア首都のウイントフックからは車で7時間ほどです。地球最古の砂漠といわれるこの砂漠は、サハラ砂漠やゴビ砂漠とは異なり、砂の色が真っ赤であるという特徴があります。これは、砂漠が形成する過程で砂に鉄分が含まれ、それが酸化することで砂の色が赤くなるのだそう。実際にその上に立ってみると、どこか別の惑星に来たのではないかと感じてしまうほどです。
特に朝焼けに照らされるナミブ砂漠は、息をのむほどの絶景です。あまりの美しさにテンションが上がりすぎたのか、出会って5年、初めて妻が走り回る姿を見ました。風に乗って砂埃が舞いやすいので、撮影はアクションカメラやスマートフォンがおすすめです。地面は水平でない上に、 砂で不安定なので、三脚の使用は難しいので、自撮り棒などがあると非常に便利です。
さて、アフリカといえば動物。日本では考えられませんが、市街地から少し離れた場所を運転していれば、キリンやゾウがその辺の道を散歩している姿に遭遇するのは簡単ですが、ライオンやチーターなどの珍しい動物や、シマウマやガゼルの大群などを見たい方は「エトーシャ国立公園」に行くことをおすすめします。ナミビア北部にあり、首都ウイントフックからは車で5時間ほどです。
多くの国立公園は、基本的にツアーに参加しないと入園できないのですが、ここエトーシャ国立公園は世界でも珍しく、自分で運転してサファリを体験できるんです。自分の好きな場所へ向かい、好きなタイミングで停まることができるので、撮影にこだわりがある方には嬉しいスポットです。
残念ながら私たちはライオンやチーターは見つけられませんでしたが、シマウマやバッファローの表情が肉眼でわかるくらい、他のサファリでは体感できない近距離での臨場感を味わうことができました。
とはいえ、いつも動物が近くに現れるわけではありません。そこで望遠レンズを1本持っていくことを強くおすすめします。私は全てフルサイズ換算52mmの標準レンズで撮影したのですが、やはり物足りなかったというのが率直な感想です。写真などは普段撮らない妻ですが、動物好きだからか、この時ばかりは私より圧倒的に多くのシャッター音を車内で鳴り響かせていました。
また、この辺りは素敵な夕陽が見られることでも有名です。大迫力の夕陽をバックに野生動物たちを切り取る。日本では絶対撮れないアフリカならではの1枚になることでしょう。
■エトーシャ国立公園(Etosha National Park)
住所:Oshikoto Region, Namibia
TEL:+264-81-180-0016(office)
営業時間:日の出から日没まで(不定)
料金:入園料(大人・一日)80NAD
アウトドア好きにはたまらない、地球を感じなからのキャンプ生活
ナミビアを旅するのであればレンタカーは必須です。公共交通機関はなく、ツアーは割高な上、好きなタイミングで好きな場所に滞在することもできません。そこで旅行者はレンタカーにキャンプ用品を積み、テント泊をしながらナミビア内の要所を1~2週間かけて回るのが一般的です。費用を節約するのはもちろんですが、何より国立公園内でのガスも電気もコンセントもない生活は、地球と一体化している感覚を覚えます。
私たちは毎日キャンプサイトでテント生活を送っていましたが、キャンプ中、目の前に巨大な動物が現れたことも。妻も私も、そういったハプニングすら最高に楽しいハネムーンの思い出になりました。こういったハプニングもどんとこい! という方にはぜひおすすめしたいです。
そしてなにより、ハネムーンといえばリゾートエリアで高級ホテルに泊まり豪華なディナーというのが一般的かもしれませんが、砂漠で満天の星空を観ながら食べる自炊パスタと少しぬるくなった缶ビールの味も負けておらず、むしろ思い出の1ページとして一生忘れることは無いねと二人でよく話しています。
ハネムーンおすすめ度☆4.0
圧巻の大パノラマや、野生動物とのふれあい、大自然の中でのキャンプ生活はナミビアならではのユニークな経験になる事間違いなし。しかし、シャワーが水シャワーだったり、キャンプ中大量の蛾に襲われるなど、すべてが整っているヨーロッパやハワイ旅行と比べて過酷であることは言うまでもありません。ナミビアを新婚旅行におすすめかというと、「カップルによる」というのが正解のような気がします。
快適なサービスやリラックスを求める方にはおすすめできませんが、お互いがある程度過酷な旅への耐性があり、なおかつ一生に一度の記憶に残る刺激的な旅にしたいという方にはこれ以上の国はないのではというくらいおすすめです。
新婚旅行は人生に一度きり。旅先はお互いの意見を尊重し、慎重に選んでくださいね。
Text&Photo:片岡力也
映像クリエーター 。旅人だった祖父の影響を受け、学生時代に世界1周、卒業後2周目、そして今回クレイジーハネムーンとして妻と3周目の旅へ。旅の様子はすべてYoutubeで発信しています。2014年より都内で、旅人と酒呑み限定のシェアハウス「ハクナマタータ」を経営。
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