青春18きっぷ旅の魅力って?鉄道旅のプロに聞く!【前編】

青春18きっぷ旅の魅力って?鉄道旅のプロに聞く!【前編】

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2020年夏の青春18きっぷの利用がいよいよ7月20日からスタート!青春18きっぷとはJR全線の普通列車が5回乗り放題になるお得なきっぷで、1回あたりの金額は2410円。春、夏、冬の年に3回発売されます。 「るるぶ&more」編集部・小野さんから、夏に青春18きっぷを使った鉄道旅企画を考えているのですが、超初心者でよくわからないので、教えてください!!とのご連絡が。そこで鉄道旅のプロJTB時刻表の大内編集長と私、旅の文筆家の蜂谷が、鉄道旅と青春18きっぷの魅力をたっぷりお話させていただきました!

Summary

鉄道旅への思いは三者三様。対談スタートです!

今回の対談の場として大内編集長から指定されたのがこちら!秋葉原の「鉄道居酒屋LittleTGV」です。座席も鉄道シート仕様になっていて、壁には鉄道ファンには堪らない、全国の駅名や時刻表がずらり。なんとも鉄分濃いめですね。さすが大内編集長。小野さん、初めての雰囲気にちょっと飲まれ気味!?

まずは今回の対談メンバーのご紹介です。


左)蜂谷あす美
鉄道と旅と牛乳好きなライター。大学時代は鉄道研究会に在籍。2015年にJR全線を完乗した。

中)JTB時刻表 大内学編集長
鉄道好きにファン多数、長年愛される「JTB時刻表」の編集長。線路の分かれ目である「分岐」が好き。

右)るるぶ&more.編集部 小野穂乃佳
学生時代は夜行バスで国内一人旅へ。青春18きっぷに興味はあるものの、なかなか始められない。鉄道旅に関しては全くの初心者。

青春18きっぷ初心者の小野さんが、読者の皆様の立場で切り込んでいきます!
青春18きっぷ初心者の小野さんが、読者の皆様の立場で切り込んでいきます!

小野)学生時代には、節約のために高速バスを使って一人旅に出かけており、お得に旅ができる青春18きっぷにもずっと興味をもっていました。でも、まだ実際に使ったことはなく、鉄道旅に関しては初心者なんです。そもそも鉄道旅の面白さってどんなところですか?

自由気まま、攻略する達成感。電車で行く旅のココが面白い!

JTB時刻表の大内編集長は、鉄道界隈ではちょっとした有名人なんですよ
JTB時刻表の大内編集長は、鉄道界隈ではちょっとした有名人なんですよ

大内)みんなでワイワイ行くのも、一人で行くのもできるところです。車移動と違って、自分で運転しなくてもいいというのは大きなところだと思います。友達と行っても、運転手の人に気を遣う必要がないですしね。

鉄道・旅好きライターの蜂谷が、女性の視点からも魅力をお届け!
鉄道・旅好きライターの蜂谷が、女性の視点からも魅力をお届け!

蜂谷)乗車中は食事をしても、飽きたら寝ても漫画を読んでも、何をしていてもいいんです!乗り換えさえクリアすれば自由になれます。自分で行程を作って、ときには路線バスやフェリーなどのほかの公共交通機関と組み合わせると、攻略感に似た楽しさがありますね。

自由だからこそ、こんな素敵な車内でゆっくり過ごすこともできちゃう!
自由だからこそ、こんな素敵な車内でゆっくり過ごすこともできちゃう!

大内)攻略感、わかるー!鉄道って、日本全国いろんなところを通っているんですよ。海岸ぎりぎりだったり、まったく人気のないところだったり。何でここに路線ができたか考えたり、調べたりするとロマンが感じられ、それだけで旅になります。

蜂谷)え? 道中でいつもそんなことまで調べているんですか?

大内)めちゃくちゃします!あとは、私は線路の分岐が大好きなので、いつも観察しています。

お2人のマニアックな話に小野さんたじたじ。鉄道トークは脱線が止まらない!
お2人のマニアックな話に小野さんたじたじ。鉄道トークは脱線が止まらない!

小野)マ、マニアックですね……!

大内)マニアックすぎますか? すみません、気を付けます(笑)

観光列車やグリーン車で、ゆっくり快適な旅も!

青春18きっぷは、JR駅のみどりの窓口や指定席券売機で購入できます
青春18きっぷは、JR駅のみどりの窓口や指定席券売機で購入できます

小野)そうした鉄道旅に青春18きっぷで出かける魅力はなんでしょうか?実は去年、青春18きっぷの本を買ったのですが、行けずに終わってしまったんです。

大内)青春18きっぷで何ができるか知っていますか?

鉄道旅プロの二人を前にテストされているようで小野さんドキドキ
鉄道旅プロの二人を前にテストされているようで小野さんドキドキ

小野)5回分1セットで、1万2050円で、普通列車に乗れて、あと特急券を買えば特急列車にも…?あれ…?

大内)あ~、残念!特急券を買っても新幹線や特急には乗れないんですよ!簡単にいえば、全国のJRの普通列車に乗り放題。このシンプルさがわかりやすくていいですよね。
すごいのは、普通列車のグリーン車自由席にも乗れるところ。追加料金を払えばグリーン車に乗れるので、朝早くても、ゆっくり寝て行けます。

小野)普通列車でも旅がゆっくり、しかもどこにでも行けるっていうのは魅力的です!疲れそう…って思ってる人も安心ですね。

北海道を走る「くしろ湿原ノロッコ号」。雄大な自然を感じますね
北海道を走る「くしろ湿原ノロッコ号」。雄大な自然を感じますね

蜂谷)快速列車扱いの観光列車にも指定席券を買えば乗れるんですよ。
それから1回分に換算すると2410円なので、1日あたり140km乗れば元がとれます(片道だと東京から富士まで)。乗りつぶしのようなハードな旅でなくても大丈夫!あと、私は毎回必ず元がとれなくても、5回分トータルでお得になったらいいかなと考えています。

大内)普通の乗車券は一方通行だけど、青春18きっぷなら行ったり来たりできるのも魅力です。でも、列車の本数が少ないことが多く、なかなかできないんですけどね(笑)。旅が冒険のようになります。

乗り換えだって怖くない!“18きっぱー”仲間がいるから安心して。

湖上に浮かぶ、フォトジェニックな大井川鐵道・奥大井湖上駅。未知の世界に冒険している気分になれそう!
湖上に浮かぶ、フォトジェニックな大井川鐵道・奥大井湖上駅。未知の世界に冒険している気分になれそう!(青春18きっぷは対象外です)

小野)可能性は無限大ですね!でも、初心者としては乗り換えのときに「迷って乗り遅れたらどうしよう」と不安になります。

大内)実は日本の鉄道って、丁寧すぎるくらい丁寧なんです。終点に近づくと、次の列車の案内をしてくれますし。

蜂谷)「降りたホームの向かい側」とか「階段を渡って〇番線」までアナウンスしてくれます。

小野)確かに言われてみれば!

あ、大内編集長の気難しそうな顔、気になりますか?いえいえ、日本の鉄道会社並みの丁寧な説明をしてくれました。
あ、大内編集長の気難しそうな顔、気になりますか?いえいえ、日本の鉄道会社並みの丁寧な説明をしてくれました。

蜂谷)乗っている列車が遅れても、次の列車が待っていてくれることも結構あるので安心してください。それに、青春18きっぷシーズンなら、”18きっぱー”の多くが同じ動きをするので、みんなについていけば大丈夫!不安なら、最初は乗り換え時間を15分くらいとっておけば、まず安全だと思います。

小野)仲間がたくさんいるって思うと心強いですね!

地元の人との交流、変わりゆく景色。移動自体も観光に!

五能線の車窓からの景色。車窓から見える海がとても綺麗!
五能線の車窓からの景色。車窓から見える海がとても綺麗!

小野)あとは、一人旅をしたことがない人だと、寂しさを感じることもあると思うのですが、そのあたりはどうでしょうか?

大内)鉄道旅だと、外を見ていたらいろんなものが見えるので、寂しいとか思っている暇なんてないです!特に、地方に行けば行くほど、変わった景色がたくさん見られます。

鉄道旅ならではの楽しさを知り、小野さんもだんだん興味をもってきたようです!
鉄道旅ならではの楽しさを知り、小野さんもだんだん興味をもってきたようです!

小野)高速バスや飛行機より、乗っている時間も含めて楽しめそうですね!

大内)そう、移動自体が観光になるんです。

蜂谷)地元の方や車掌さんが話しかけてくれることもあります。そういう楽しい思い出ができると、また同じところに行きたくなります。

小野)一人旅の魅力の一つって地元の人と交流できるところだと思っているので、それはとても素敵です!

青春18きっぷのポスターにも起用された「下灘駅(しもなだえき)」。都会では見られない、美しい景色にワクワクしそう!
青春18きっぷのポスターにも起用された「下灘駅(しもなだえき)」。都会では見られない、美しい景色にワクワクしそう!

大内)新幹線だと、駅から駅への移動だけど、青春18きっぷで普通列車の旅をする場合は地元の方が乗っています。そういった人たちのイントネーションが移動とともに変わっていくのを見ていると「旅だ!」と思います。

蜂谷)ほかの地域の人の日常生活にお邪魔している感じがあります。

大内)そう、あれはほかの乗り物だと味わえないですね!

まだまだ続く青春18きっぷトーク…!盛り上がってきたところですが、前編はいったんここまで!
後編では、今まで実際に行って良かった場所や、おすすめの駅弁など、旅の思い出を語っていきます。大内編集長のおすすめ駅弁、気になりますね!
そして、撮影に使ったこちらのお店でいただける、鉄道モチーフの気になるメニューもご紹介しちゃいますよ!次回もお楽しみに!



Text:蜂谷あす美
Photo:眞野邦生

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。

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